日本のことわざ「喉元すぎれば熱さを忘る」。韓国ではあの“生き物”のことわざに!/世界のふしぎなことわざ図鑑
公開日:2021/10/16
ことわざを通して世界の旅に出かけませんか?
少し例えるモチーフは違うけれど、世界にも同じ意味のことわざがたくさんあります。
日本の有名なことわざ「ネコに小判」が、インドでは「サルにしょうが」、フランスでは「豚にジャム」。「月とスッポン」はマレーシアでは「キュウリとドリアン」、フランスでは「昼と夜」と表現されます。
世界を旅するように、たくさんの世界のことわざにふれ、世界中の人々の暮らしぶりや考えを伝えたい――。著者のことわざ研究家・北村孝一さんが、「日本のことわざ」とよく似た意味をもつ「世界のことわざ」を紹介します。
今回ご紹介する日本のことわざは、「喉元すぎれば熱さを忘る」、「逃がした魚は大きい」です。
※本作品は北村孝一:著・伊藤ハムスター:イラストの書籍『320のことわざで 世界が見渡せる 世界のふしぎなことわざ図鑑』から一部抜粋・編集しました。
紙面の色味について、実際の本と色味が異なります。ご了承ください。

日本のことわざ 喉元すぎれば熱さを忘る

意味 あまり熱いものを食べると苦しくなりますが、喉のところを過ぎると熱さを感じなくなります。苦しいことや人にお世話になったことも月日がたつと忘れてしまうというたとえです。
用例 「もう3年? 地震のときは大変だったわ」「停電で明かりが消え、冷蔵庫も電話もストップ。喉元すぎれば熱さを忘るというけれど、地震の教訓を忘れちゃいけないね」
イタリアのことわざ
祭りが過ぎると聖人は笑い者にされる
Passata la festa, gabbato il santo.
説明 だれかにお世話になっても、その場かぎりで忘れてしまう人も多いですね。
中国のことわざ
傷がなおると痛さを忘れる
好了傷疤、忘了疼
説明 傷とかぎらず、かなり痛い思いをしても、月日がたつとつい忘れがちです。
韓国のことわざ
カエルがオタマジャクシのころを思い出せない
개구리 올챙이 적 생각 못한다

説明 カエルは、みなオタマジャクシが大きくなったものです。この表現は、若いころ苦労して成功した人が、むかしのことをすっかり忘れて偉そうにふるまうことをたとえていいます。