おてんば猫やっちゃんとの日々に変化が! 新たな茶トラ猫を迎えたら2匹の仲は…?
更新日:2021/12/17

猫はクールで、マイペースな動物だというイメージを持たれることが多い。だが、実際、一緒に暮らしてみると、思っていた以上に愛情深く、飼い主を想ってくれていることに気づかされる。
それゆえ、多頭飼いをし始めた際には新入り猫に嫉妬する先住猫の姿を見て、自分への愛情を再確認すると同時に、どうこの子の心をケアしていけばいいのかと悩んでしまうこともあるもの。
そんな猫飼いさんは『茶トラのやっちゃんとちーちゃん』(類/KADOKAWA)から、愛猫たちが幸せを感じられる多頭飼いライフの築き方を学んでみてほしい。
本作は、Twitter発の大人気猫コミックエッセイ『茶トラのやっちゃん』(類/KADOKAWA)の続刊。前作ではおてんば猫やっちゃんに振り回される類さん家族の日常が描かれていたが、本作には新たな茶トラ猫ちーちゃんが登場!
出会いの経緯やちーちゃんを迎えたことでやっちゃんの身に起きた変化などを、コミカルかつ丁寧に伝えている。
先住猫やっちゃんの反応は? 新たな茶トラ猫ちーちゃんを迎えたら
類さんは2017年に、外でひとりぼっちで鳴いていた茶トラ猫のやっちゃんを保護。初めての猫飼いライフに戸惑いつつも、警戒心の強いやっちゃんにたくさんの愛情を注いだ。
その結果、やっちゃんは人馴れし、甘えん坊でおてんばな子に成長。類さん家族は、天真爛漫な愛猫に翻弄させられながら、猫と暮らす幸せを噛みしめていた。
そんなある日、類さんのもとに友人から、生後数週間の茶トラを保護したという連絡が。「ちよ」と名付けられたその猫を類さんは自宅に迎え入れたいと思ったが、以前、アビシニアン系の猫を一時預かりした時のやっちゃんの反応を思い出し、不安に。


そこで、友人に相談。1ヶ月ほどトライアル生活をし、やっちゃんとの相性を見ながらお迎えを検討することにした。
これまで家族の愛情を独り占めしてきたやっちゃんにとって、新入り猫は一体どんな存在になるのだろう。そして、新しく迎える猫ちよちゃん(通称:ちーちゃん)は、やっちゃんと仲良くしていけるのか…。そんな不安を抱きながら、類さんはトライアル生活を開始。
すると、2匹の猫との生活は試行錯誤の連続だった。まず、類さんはトライアル2日目に、覚醒し無邪気な姿を見せ始めたちーちゃんに仰天。警戒心が強いやっちゃんとは対照的で、怖いもの知らずなちーちゃんの性格を目の当たりにし、真逆な2匹は相いれるのだろうかと不安になった。



そして、突然やっちゃんが発熱し、声が出なくなってしまうというハプニングも発生!


果たして、生い立ちや性格が異なる2匹の間に友情が芽生える日はやってくるのか。類さんの涙ぐましい努力もチェックしつつ、やっちゃんとちーちゃんの間に何が生まれたのかを見届けてほしい。
うちの子の心を守ることも飼い主の役目
多頭飼い生活の中、上の子になった先住ペットは遠慮や我慢をしてしまうことがある。実際、やっちゃんもちーちゃんを迎えてからやきもちを焼いたり、類さんにより一層甘えるようになったりするなど変化が見られたよう。

そこで類さんは、やっちゃんがストレスを極力感じないように工夫。家族と協力してやっちゃんファーストな生活を心がけたり、ちーちゃんにおもちゃを取られてしまっても思いっきり遊べるように配慮したりすることで、やっちゃんのメンタルを守ろうとした。


こうした類さんの奮闘に触れると、うちの子の心とも向き合いたくなる。
人と同じように動物にも心があり、感情がある。自分に向けられる愛情が減ったと感じれば不安になり、ショックを受けるもの。だからこそ、私たち飼い主は一緒に暮らす動物の体の健康だけでなく、心の健康にも目を向け、できる限りのケアをしていく必要がある。
前作同様、本作には愛猫の噛み癖との付き合い方や嫌がりにくいブラッシングの仕方など、猫に関する豆知識も盛り込まれているので、ぜひそれらの情報も参考にしつつ、うちの子の体と心、両方の健康を気にかけられる飼い主になってほしい。
文=古川諭香