オンラインで意識したい、参加者が話しやすい空間を作るための3つのコツ/人は聞き方が9割
公開日:2022/3/3
長引くコロナ禍で大きく変化したコミュニケーション様式。ネットを介したコミュニケーションが増える中で「会話がなかなか続かない」「人の話を聞く力を身につけたい」などの思いを持つ方も多いかもしれません。
ふだん話すときに「不安」や「戸惑い」を持つ人におすすめしたいのが、“好かれるコミュニケーションの極意”が詰まった『人は聞き方が9割』。2021年に話題になった『人は話し方が9割』の著書・永松茂久さんによる最新刊です。
『人は聞き方が9割』では、ベストセラー本『人は話し方が9割』でもお伝えした「聞き方」についてさらに詳しく掘り下げ、わかりやすく解説しています。
ちょっとした「聞き方のコツ」を押さえるだけで、あなたも「聞き上手」に! さまざまな場面で大いに役立つ1冊です。
オンライン上で参加者が話しやすい空間を作るには? 常に意識しておきたい3つのコツを紹介します。
※本作品は永松茂久著の書籍『人は聞き方が9割』から一部抜粋・編集しました

オンラインでいい空気を作る「3つのコツ」
先にルールを決めれば空気がよくなる
話すことに苦手意識を持っている人はたくさんいます。にもかかわらず、オンラインは発言を求められます。
ふだん話し慣れていない人にとっては、ある意味頭の痛い仕組みかもしれません。
慣れない中で話す人にとって、周りのリアクションは命綱のようなもの。
つまり反応しないということは「落ちたらケガをする綱渡りを命綱なしに渡ってみろ」と言っているのと同じようなものなのです。
そう考えると、ノーリアクションは、話す人にとってはメンタル的にとても意地悪なものとも捉えられます。
逆にうなずいてくれる人の存在は、まさに「地獄に仏」と言えるでしょう。
私は陽なた家という飲食店でのチームづくりの経験を活かし、今の社内会議やコミュニティの中でいくつかのルール決めをしています。
それは、陽なた家時代のミーティングや朝礼の時のルールとほぼ同じです。
手前味噌になりますが、1つ確信しているのが、「うちのオンラインは他のどこのチームにも引けをとらないくらい発言者が話しやすい空間である」ということです。
では、そのルールとは何か?
それは
「否定禁止」
「魔法の傾聴」
「リアクション3倍」
というものです。
つまり、話す人に対する配慮をあらかじめルール化しているのです。
先にルール化することで、「あ、ここはそういう場所なんだな」と、参加者の方々にマインドセットしていただく目的があります。
リアルと同じマインドでオンラインに向かおう
「僕はコミュニケーションが苦手なので顔出しはナシでいいですか?」
「お化粧をしていないので顔出しNGでお願いします」
という要望には、オンタイム参加は丁重にお断りをさせていただき、録画で見ていただいています。
録画がない場合は、しっかりと準備をしていただくということになります。
これは、しっかりと準備をして臨んでくださった方の話しやすさを、断固として守るためにそうしているのです。
そもそも顔出しナシということは、1つの部屋でみんなが集まってミーティングをしている中で、
「ロッカーの中で聞いときます」
「話は聞きたいので、カーテンに隠れてていいですか? 私のことは気にしないでいいので」
と言っているのと同じです。
逆に気になります。
オンラインでも、リアル同様、参加する人が話しやすい空気づくりに協力することが、最低限のマナーなのです。
オンラインは移動がないぶん楽なツールではありますが、その反面、おそろしいほど聞き方や心の姿勢をジャッジされます。
「この人は感じのいい人だな」
「あ、この人はどこに行っても好かれないだろうな」
と判断されてしまうのです。
こうした理由から見ても、オンラインはコミュニケーション、特に聞く力や姿勢、その人自身の周りに対する配慮や心の在り方が大きく問われるツールなのです。
聞き方を磨き、上手にストレスなくオンライン時代を進んでいきましょう。
100%好かれる聞き方のコツ
「否定禁止」「魔法の傾聴」「リアクション3倍」で話しやすい空気を作る
