DNAに刻まれるイギリス人のジョーク魂

　会話のほとんどがジョークで構成されているのかとも思えるほど、イギリス人はジョーク好きです。その好例を目の当たりにできるのが4月1日のエイプリル・フール。各メディアがこぞって、真顔でフェイク・ニュースを報じるのが伝統です。

　バスを待っていると知らない紳士が「○番のバスはかなり珍しい種でね……」などと茶目っ気たっぷりに話しかけてくるなど、日常のさりげない場面で連発されるジョーク。大抵はこのように自国や自分自身への皮肉や自虐ネタなので、ときに本音か嘘かを見分けるのを難しく感じてしまうことも。エイプリル・フールは「もしこうなったら」という国民の潜在意識に語りかけるウィットに富んだネタが多く、王室から政治までタブーなし。イギリス人にとってジョークとは、人間関係の潤滑油であり、世の中を生き抜くための術なのだと気づきます。

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