「星野 源」総力特集番外編!『ダ・ヴィンチ』5月号

特集番外編1

公開日:2017/4/6

「星野 源」総力特集番外編!『ダ・ヴィンチ』5月号

編集M井

 

 今月の『ダ・ヴィンチ』第1特集は、本誌で連載中のエッセイ「いのちの車窓から」が書籍化! いま大注目を浴びる、星野源さんの総力特集です。表紙はもちろんながら、「アラーキー 裸の顔」にもご登場! 特集記事も全35ページにもわたる大特集となりました。

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 本誌では、2015年にも第2特集で「文筆家・星野源」にフューチャーした特集を組ませて頂いておりました。当時、約20ページの特集紙面を作りながら、「次、新刊が出たら、第1特集であんな企画やこんな記事も……」と、妄想していたのですが、この度念願かなって、「やりたかった企画」を存分に詰め込んだ紙面に……。

 最初、企画書を見た星野さんには、そのページ数の多さに笑われてしまいつつ(笑)、しかしながら、お願いした企画すべてに応えていただけまして、書籍の制作やドラマの収録も重なり、お忙しい折に、弊誌取材に何時間も割いていただき……星野さんにも、またいつもお世話になっているスタッフの皆様からも多大なるご協力いただけましたことから実現した、大変貴重な特集紙面になりました。

 特集ですが、「なぜ、わたしたちは、これほど彼に惹かれるのか。一人の男の軌跡を追え!」とサブタイに打った、星野さんの軌跡を追った解体新書ロングインタビュー(取材時間なんと3時間!)、全著作紹介、エッセイ最新刊『いのちの車窓から』インタビュー&書評、星野さんの文筆業の裏側(?)を描いたマンガ「カンヅメの夜」(ちなみに実話です)。

 また、書店員さんから戴いた『いのちの車窓から』POP紹介、星野源とめぐる書店散歩、作家・米澤穂信さんとの対談、作家・乙一さんによる星野さんの「楽曲」をテーマに書き下ろし小説(どの曲名かはぜひ紙面でチェックください!)、脚本家・野木亜紀子さんが『逃げるは恥だが役に立つ』の実際の脚本と星野さんの演技を対比&振り返りながら、俳優としての魅力に迫った寄稿文など、盛りだくさんにお届けしています!

 改めてこの場をお借りして、ご協力いただけました皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 さて、もうご存じの方も多いとは思いますが、星野源さんは、音楽・俳優・文筆と3つの肩書きで活躍されています。

 それぞれ異なる分野の3つの「仕事」を極めていくこと――それは、3倍の時間が必要になるということです。逆に言えば、ひとつの分野で活動している人より3倍、成長も遅くなってしまうことでもあり、結果を出していくためには、底知れない熱意と努力も必要なのだと思う次第です。

 解体新書内のインタビューにもありますが、「これがあるから生きていける」とカルチャーに支えられてきた著者、その彼が、ひとつずつ、「夢」をかなえていく様子が、新刊『いのちの車窓から』には描かれています。そんな瞬間瞬間を綴った原稿をいただき、本として読めていることは、なんだか奇跡のようだな、とも感じています。

 書籍『いのちの車窓から』の帯には「誠意あふれるエッセイ集」と打たせて頂きました。このキャッチには、約4年間、一緒にお仕事させていただいた編集として、星野さんご自身の姿勢に対し、感じてきた言葉も込めさせていただいています。また、新作のエッセイ集からはそれがにじみ出ているとも思います。弊誌特集紙面からも、それが伝われば幸いです。

 振り返れば、『いのちの車窓から』の編集作業やイベント、宣伝諸々作業に加えて、今回の特集も並行して進めていたので、あっという間に季節は通り過ぎていて、気づけば桜も満開……ですが、特集内の書評原稿を初めていただき、編集部でこっそり(他の編集部員にバレないように)うれしくて思わず涙ぐんでしまったことを、今更ながら思い出しました(笑)。

 いま、見上げると桜の花がとても綺麗に咲いてくれていて、とても楽しいお仕事をさせていただいたな、と感じています。星野さんには、感謝の気持ちでいっぱいでございます。

 そして最後に、大変恐縮ながらお願いでございます。現在公式ツイッター(@inochi_shasou)で『いのちの車窓から』の感想を募っています。

 誰かに贈る言葉って、武器にもなるし、盾にもなるなあと思います。編集者として、文章の「素晴らしいところ」を見つける「言葉」を出来る限り持ちたいな、心に決めています。きっとそれが、著者の作品への自信につながってくれると思うからです。

 そして、何より読者の皆様からいただく言葉は著者の力になって、次の作品への武器にも、折れそうになったとき、守る盾にもなってくれます。出来ましたら、たくさんの感想のお言葉をいただけますと幸いです。

 そして、『いのちの車窓から』で紡がれている言葉の数々もまた然りです。ふとした瞬間、皆様の武器にも盾にもなってくれるようにも感じます。

 そんな素敵な本を作れたように感じています。ぜひ、お手にとってみてください。