「3分」でうちとける! 極度の人見知りだった『王様のブランチ』鈴木あきえさんの「人付き合い」克服法とは?

芸能

2017/3/28

 このほど『誰とでも3分でうちとける ほんの少しのコツ』(かんき出版)を上梓したタレントの鈴木あきえさん。TBSテレビ「王様のブランチ」(以下、「ブランチ」)の元気いっぱいのレポーターとしておなじみだが、ゲストの素顔を上手に引き出す彼女の姿に「天性のコミュニケーション力に恵まれた人」と思っている方は多いだろう。ところが、実は元々あきえさんは「極度の人見知り」だったのだとか(!?)。一体、どうやって人見知りを克服したのか、ご本人に聞いてみた。

■初期「ブランチ」では人見知りで大苦戦

――本、とっても面白かったです。ライターの私にもとても勉強になりました。

 よかったです! 実は私、今年で芸能界に入って13年目ですが、その中で学んできたことをまとめたのがこの本なんです。デビューから数年は失敗ばっかりの「暗黒時代」もあって…でも振り返れば、そういう失敗があったからたくさん伸びることができたんだと思います。

――暗黒時代…なにやら不穏な感じですね。

 グラビアデビューから1年後にオーディションで合格し、「ブランチ」に出させていただくようになったのですが、最初の1、2年は本当にしんどくて。実は私、元々すごく人見知りで、大人にも慣れていないし、最初の頃なんて仕事で会う人はみんな「敵」くらいに思っていたんです。「かわいい」と言われても「どうせデブだと思ってるんだろう」とか考えちゃうような。「ブランチ」に入ってからも、勝手に人の気持ちを詮索してはいろいろ背負い込んで、ゲストの素も引き出せなければ、自己アピールも空回りばかり。心を閉ざしたまま、孤独にエアバイクをこいでいるみたいな感じで、まったく進めてなかったんです。

――人見知り! もはや今のあきえさんからは想像もつきませんが…。

 よく「大物相手でも物怖じしないし、天性のものだよね」とか言っていただけるんですけど、たぶん「ブランチ」のスタッフなら「違う!」って言うと思います(笑)。ほんとに学生時代からすごい人見知りで内弁慶で、中学時代も小学校から一緒の数人とずっと一緒にいるような感じでしたから。でも「ブランチ」で「買い物の達人コーナー」を担当することになり、いわば強制的に「人見知りを克服せざるをえない環境になげこまれた」ことで、段々と心をオープンにしていくことが大事だとわかったんです。

■相手は自分の鏡。接し方で反応も変わる

――強制的に…しんどくなかったですか?

 高校のチア部で「ニガテなことも続けていれば大丈夫になる」と学んでいたので、それで続けられたのかもしれません。とはいえ、本当に最初は暗黒時代で、自分が「こうしたい」と思ったことも、怖くてできずに後悔ばかりしていました。でも、そのうちに「やらないで後悔するより、やって後悔したほうが、やりたい気持ちは成仏できる」と思うようになって、そこからどんどん変わりましたね。それと「相手は自分の鏡」と考えるようになったのも大きいです。たとえば、マネージャーさんの挨拶が感じ悪かったとしたら、「今日、なんか嫌な感じ…」って昔は思っていたんですけれど、「それって私が感じ悪かったんだろうな」と思うようになって、翌日から感じよく挨拶するようになりました。そうすると、相手の反応も変わってやりやすくなるんですよ。

――それは誰かに言われてわかったことなんですか?

 うーん、決定的な一言があったわけではなくて、みなさんから日々言われたことが蓄積していって気がついた感じです。実際、番組のゲストさんは一流の芸能人の方なので、すごく言葉に重みがあるんです。たとえば吉瀬美智子さんから言われた「世の中に起こることは全部ゼロなんだ」という言葉。ずっと印象に残っています。物事をプラスにとるかマイナスにとるかは自分の心次第で、何事もプラスに捉えられるように心を耕しておきたい、と。それ以来、なるべく物事をプラスに捉えるように気をつけています。

――そういう言葉をどうやって覚えておくんですか?

 最初は心にとめるだけだったんですが、途中から携帯にメモするようにして、たまに見直します。あとはやっぱり「相手は自分の鏡」なので、周りの人の感じをチェックすることで自分を振り返るようにもしています。実は「ブランチ」はどこか学校みたいなシステムで、ロケの前後とかディレクターさんとすごく密に話をするんです。そこで指摘されることも多いですね。

――そこからこの本のコツみたいなものもできたわけですね。常に整理されて頭に入っているんですか?

 全然全然(笑)! 実は私もあらためて本を読んで、自分のことなのに「私ってほんとに真面目だな」と思ったくらいで。いつも意識しているというより、「前にもこういうことあったな」ってなんとなく思い出すことで、積み重ねてきたものが身についていく感じです。だから読者の方にも「これを全部やりなさい」というのではなくて、何かヒントにしてもらえればと思います。

■人は誰でも人見知り。勇気を持って自分を変える

――巷には人見知りとかコミュ障とかで悩んでいる方が多いんですが、あきえさんのように苦手を克服する環境を作るのは難しいですよね。どうしたらいいと思いますか?

 先ほどの「相手は鏡」で言えば、自分の考え方ひとつで相手の自分への接し方は変わるんです。私も、特に近い人から実践してどんどん変わっていった印象があるので、まずは自分の身近な人だけでいいから挨拶だけでも笑顔にしてみるとか、小さいことでいいからやってみる。そうすると自分も変われるし、周りも変わっていくんじゃないかな、と思います。実は人見知りということで、自分で「保険」をかけている面があると思うんです。でも、それをやっているうちは周りとの関係も変わらないし、言い訳にしないほうが将来の自分も助かると思います。

――確かに人見知りと思いすぎないことは大事ですね。

 実はみんな人見知りで、みんな人見知りじゃないんだと思います。だから自分にはコミュニケーションの才能がないって決めつけてしまうのは、本当に損なんです。実際に私のような重度の人見知りでも克服できたわけですから…。この本には、少しずつ私がやってきたコミュニケーションのコツをまとめていますが、これをすぐに実践しろというのではなく、知ることで少しでも変わるきっかけになればうれしいです。

――そろそろ新学期のはじまりですが、今のあきえさんなら、どうコミュニケーションをとって友達を作りますか?

 相手と仲良くなるためには、別に「私はこういう人です」ってガツガツいかなくてもいいから、心を開けばいいと思うんです。相手に心を開いてほしいと思ったら、やっぱり自分が開かないといけませんから。その上で「自分はこうです」というのを、まずは恥ずかしがらずに出す。ちょっと勇気はいりますけど。実際、私はそれでコミュニケーションをとるのが苦じゃなくなりましたし、心を開放しておけば相手も話を開いてくれると、体験上実感しています。「自分はこう」ということをブレずに出せていれば、自然に合う人が増えると思いますよ。

――この本のコミュニケーション術をヒントにしながら、できることからやっていくと、自分なりのやり方も見つかるかもしれませんね。

 ちょっとでも勇気を持って実践してみると、絶対にそのあとに何かが見えてきます。「こういう伝え方は自分には向いてない」ということもわかりますし、少しずつでも実践すれば、前に進めると思います。この本が、みなさんの後押しになればすごくうれしいですね。世の中には元々コミュニケーションの才能がある人もいるでしょうが、ほとんどの人はそうでもない。でも自分から動かないと誰かが自然に友達になってくれるわけじゃないですから、仲良くなりたかったら、自分で動くしかないんですよね。ちょっとでも進む勇気を持ってほしいと思います。

取材・文=荒井理恵