『温泉むすめ』声優ペアインタビュー第1回:長江里加(箱根彩耶役)×和多田美咲(奏・バーデン・由布院役)
更新日:2017/12/19
日本全国に3,000ヶ所以上ある温泉地を擬人化したキャラクターたちによる地域活性クロスメディアプロジェクト『温泉むすめ』。ダ・ヴィンチニュースでは、そのプロジェクト内のメインユニットであるSPRiNGSのメンバーにペアインタビューを敢行。第1回は『温泉むすめ』以前からの付き合いがあるという箱根彩耶役の長江里加さんと、奏・バーデン・由布院役の和多田美咲さんという気心の知れたふたりです。

専門学校時代は互いをあまり知らなかった2人
――おふたりは「温泉むすめ」以前からの知り合いだと伺ったのですが、どういったつながりですか?
和多田:事務所(青二プロダクション)の同期ですけど、その前に専門学校でも同期で。
長江:だからもう5年の付き合い。
和多田:でも専門学校のころは今ほど喋らなかった。というか会う機会もなくって。
長江:そもそも、クラスが違うから関わりもなかった。
和多田:でもその専門学校って、卒業近くになると各声優事務所さんのオーディションがあるんです。そこで合格した子が張り出されるんですけど、私と同じ青二プロダクションに合格したのが、女の子では長江だけで。それを機にぐんと距離が近づきました。
――ただ、それまでにも互いの話を聞いたことくらいはあったのでは?
長江:なんか「こんな子がいるんだよ」という噂程度は聞いてたくらい。
和多田:そうそう(笑)
長江:本当に、ふんわりした印象しかありませんでした。
――では、仲良くなってからの互いの第一印象は?
和多田:私は、長江って子役から来た子かなって思っていました。女優系なのかなって。名前も少し特殊な感じだし。
長江:“和多田”に言われたくないんですけど(笑)。笑っちゃう。私は、和多田はいつも真剣な顔をしていて必死な印象でした。階段とかですれ違った時も、いつも何か考えていた風で。
和多田:え、嘘。怖い。
長江:すごい必死に頑張ってるんだなって。張り詰めてる感じがした。
和多田:マジかー(笑)。私達の専門学校は学生でもお仕事がもらえるシステムがあって。自分の学生時代の目標が、そういったお仕事をたくさんやることだったんです。あとひとり暮らしだったので、生活を保つためにバイトもしていて、そういう顔していたのかもしれない。
長江:静岡から出てきてひとりで、ね。大変だったよね。
和多田:すべてを見ていたかのように語って(笑)
長江:ははは(笑)。でも最近はもう、張り詰めているのはなくなりましたね。
和多田:それは自分でも感じているかも。
長江:ちょっと心に余裕が出てきたのかな。
和多田:この3年で少しは大人になったのかもしれない。まだまだなのはわかってるけど、前の自分と比べると少しずつ色んなことがわかって、周りも見えるようになってきた感じ。それはお互いそうかなと思います。ね。
長江:うん。
演じている温泉むすめと真逆?
――お互いの好きなところは?
長江:和多田のいいところは、私が何を言っても笑ってくれるところ。
和多田:え、何それ(笑)。笑ってくれるなら、誰でもいいの?
長江:違うんだよ。なんか私のツボを理解してくれてる。
和多田:それはたまたまだと思う。
長江:あと真面目に考えると、和多田は人の気持ちがわかる子だなと思います。
和多田:わあ、うれしい。涙ほろりだ。
長江:総じて気遣いができますね。
――べた褒めですが、和多田さんはいかがですか?
和多田:私はこう、物事を大きく捉えてしまって、深く考えがちなんですけど。でも長江は、自分の気持ちに素直に生きてる感じがして。
長江:ほう。
和多田:自分もそうなりたいとは思うんですけど。なかなか長江みたいに自然とあっけらかんとできないこともあって、いいなって思います。
――聞いていると、お互い『温泉むすめ』で演じているキャラクターと自身の性格が逆な印象です。
和多田:ああ、本当だ。
長江:確かに。でも私が箱根やるのに決まった時、びっくりしてたよね。
和多田:そうそう。
長江:私も和多田がバーデンって聞いて……まあ、できるだろうし、見た目も似てるし。でも、中身は違うなと思いました(笑)

――見た目が似てる、で思い出したのですけど。以前、Twitterで和多田さんがバーデンに見た目を寄せていると仰っていました。
和多田:バーデンはハーフキャラで瞳の色も印象的なので、12月24日の2ndライブでカラコンを入れてみたらどうかな?と思いまして。少しでも近付けて、バーデンちゃんをステージに立たせたいというか。彼女の見た目もすごく好きなので、そこに寄せようと頑張っています。長江も、ね。
長江:そう、ポニーテールをひとりでも完璧にできるようになった。これまで全然上手くできなくて苦手だったんですけど、メイクさんから技術を盗んで。
和多田:もう完璧。やったね。
長江里加、念願の箱根温泉へ
――Twitterの話ついでに、長江さんは先日箱根温泉に行かれていたようですね。
長江:そうなんですよ。ふと「もう1日で箱根温泉を全部楽しんでやろう」と思い立って。もう乗り物は全部乗りましたね。ロープウェイとケーブルカー、登山電車と登山バス。それらを乗り継いで色んな温泉に行こうとしていたんですけど、結局、箱根湯本で3か所行っただけでした。
和多田:それでも3か所行けたんだ。
長江:ずっと駆け回ってゆっくりはできていないから、絶対にもう1回行きたいんだけど。でも今回ようやく初めて行けて、箱根温泉って東京からすぐに行けるし、本当にひと息つくにはいい場所だなと思いました。今までは漠然と、ドラマとかで不倫旅行とかで行くみたいなイメージがあって。
和多田:酷い(笑)
?箱根の旅記録①?
まずはロマンスカー!には乗らず…
【フリーパス】を購入したので、登山鉄道で!!
【小田急、登山鉄道、ロープウェイ、観光船、登山バス、小田急高速バス、東海オレンジシャトル】が乗り放題だよ!
遠くまで行く、色々乗りたい人は絶対フリーパス!!!!#箱根 pic.twitter.com/iWSIxJtiRE— 長江 里加(りかちまる) (@rikachimalu) 2017年11月30日
長江:それを払拭できました。あと温泉だけでなく自然豊かで。今回は本当に紅葉がすごくきれいでした。元々、お昼の番組で「紅葉がピークです」というのを聞いて思い立ったので。
和多田:そうなんだ。
長江:もう、るるぶを読みながらばっちり計画を立てて。
和多田:ああ、計画とかすごい立てそう。超きっちりしてそう。全然関係ないけど、長江は食べかたも滅茶苦茶きれいなんですよ。
長江:初めて言われたんだけど。
和多田:超きれい。お弁当とかも「いただきます」って言ったら、もう米がからっからになるまで食べて。
長江:それ、食べるの早いだけだから(笑)
和多田:リュックの中とかも、すごいきっちりしているんです。必要な物とかちゃんと入れて。充電器とか何回借りたことか。
長江:「絆創膏ない?」って言われたら、「はい」みたいな。
和多田:本当にお世話になってます。
準備万端でクリスマスイブの2ndライブへ
――『温泉むすめ』が本格始動して9か月ほどですが、温泉や風呂に対する意識は変わりましたか。
長江:超変わりました! 私、お風呂に長く浸かるのが苦手で、すぐに具合が悪くなっちゃうんです。そんななか『温泉むすめ』に関わることになったんですけど(笑)。でも10月にSPRiNGSで有馬温泉に行った時に露天風呂に入ったら、もう「ずっと入っていたい」って思うぐらい気持ちよくって。温泉が好きになりました。
和多田:素晴らしいね。露天風呂は、外の空気のおかげでのぼせないからいいのかも。
長江:そうかもしれない。あと泉質とかもあるのかも。家で半水浴みたいなことしても気持ち悪くなってたんですけどね。
和多田:私は元々、温泉が大好きでした。地元の静岡の温泉は名前を知っているくらいでしたけど、お母さんと一緒にドライブすることが多くて。おばあちゃんが岩手に住んでいたので、その途中の山梨や長野、新潟とか色んな温泉に入っていました。雪の中での温泉とかもよかったですね。そんな感じでずっと好きだったので、『温泉むすめ』で温泉にお客さんが少しでも増えているならと、うれしいです。
長江:でも、やっぱり『温泉むすめ』に関わり始めてからは、何かと温泉を気にかけるようになりましたね。
和多田:確かに。テレビで「○○な温泉ランキングベスト5」みたいなのがあるとついつい観ちゃう。
長江:そうそう。録画までしちゃったり。あとは泉質とか気にして。「ふーん、四十肩にいいんだ」とか。
和多田:四十肩はまだ早いよ(笑)
――12月24日の2ndライブに対する意気込みを教えてください。
長江:まずSPRiNGSの9人が揃って大きなライブでは初めてなので、それが楽しみですね。あと1stライブは、振りを間違えたり歌詞をど忘れしたりで、あまり余裕がなくって。今度はもっと準備万端で挑みたいです。
和多田:私も1stライブは、頭の中で次の歌詞は、振りは……とか考えながらで。でも公録でミニライブもやってきたし、2ndライブではもう、体が勝手に動くくらいの感覚でできるといいですね。

――その2ndライブが終わったら、もう2018年が目前です。最後に、2018年の目標を教えてください。
長江:『温泉むすめ』では、箱根に行ってイベントする。欲を言えば9人一緒に行きたい。本当、いいところだから。
和多田:あとは特別観光大使になった有馬温泉みたいな存在が、SPRiNGSメンバーの中で増えたらうれしいです。
――プライベートではいかがでしょう?
長江:私は、今年、色々とフットワークを軽くするというのを心がけていました。今までは、たとえば人に何か誘われても「明日、朝早いから」とか言って断っていたけど、「この機会は今しかない」と思うようにして。
和多田:あ、わかる。
長江:わかる? 体調を崩さない程度に、次の日がつらくなっても頑張ってコミュニケーションを取ろうとしました。それを来年も続けたいです。
和多田:長江のTwitterを見ていると、今までは家でひとりで料理の写真とかばかりだったのに、最近は色んな所に行ったり、友達と写ってたりして。アクティブになったのがすごくわかる。
長江:そうそう。和多田は?
和多田:なんだろうな……。
長江:体を柔らかくする、とか?
和多田:それな!
――硬いんですか。
和多田:硬いです。あと体を鍛えたいですね。今年もちょっと走っていたけど、夏が来てやめてしまって。2018年は走って、体を鍛え、役者としての体をしっかり作りたいです。
長江:健康第一だもんね。この仕事は。
――それでは2018年末に目標を達成できたか確かめさせてください。ありがとうございました。
取材・文=はるのおと