女性の骨密度のピークはなんと20歳前後! 10代の頃から行うべき「骨」のケアとは

健康・美容

2019/2/15

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

10代・20代での対策がカギ! 女性が健康寿命を保つための「骨」のケアとは

 日本人女性の平均寿命は87歳ですが、実は健康寿命は74歳と、平均寿命との間に13年もの差があることをご存じでしょうか?

 健康寿命とはそもそもは2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した概念で、「健康上の問題で、日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。つまり介護が必要だったり、寝たきりの状態ではなく、自立して生活できる期間のことですね。逆に言えば、平均寿命と健康寿命の差にあたる期間は日常生活に制限のある「不健康」な期間というわけです。

 女性が寝たきりや要介護になる原因の多くは、認知症、転倒・骨折や関節疾患などの整形外科的要因、脳卒中です。認知症の予防方法は別の記事で解説しますが、転倒・骨折のリスクは実は男性よりも女性の方が高いのです。骨の代謝には、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)が大きくかかわっています。そのため、女性は閉経とともに急激にエストロゲンの恩恵がなくなり、骨密度が下がりやすくなります。元々、若い頃のダイエットや食習慣・運動習慣から、男性よりも骨密度が下がりやすい要因がいくつか重なるため、女性の方が骨粗鬆症のリスクが高くなってしまいます。

 では、寝たきりや要介護状態を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか? 実は、骨密度が下がり始める40代後半から対策を立てても遅い場合があります。一般的に「最大骨量獲得時期」つまり、人生の中で最も骨密度が高い状態になるのは20歳くらいだと言われています。この時期に十分な骨密度になっていないと、そこからは下がる一方なので、10代の頃のダイエットや無月経が原因で20歳の時点で骨密度が低ければ、閉経後はさらに骨密度が下がって骨折リスクが上がるということになります。70歳以降の骨密度をできるだけ保ってピンピンコロリを目指すには、10代のころから「骨を丈夫にする」という意識が重要になってくるのです。

 10代や20代で骨密度を下げないためには、栄養やカロリー制限を伴うダイエットをしない・適切な体重を保つ・ビタミンDを食事やサプリメントで補うか適度に紫外線に当たる(サンブロックせずに)・重力がかかるタイプの運動をする(ランニングや縄跳びなど)、といったことを心がけるとよいでしょう。また、10代~20代に無月経期間があると、女性ホルモン不足のせいで骨密度が下がってしまいます。3カ月以上月経が来なければ、放置せずに早めに婦人科で治療を受けるようにしましょう。

 90年近い人生の締めくくりを、最後まで元気に過ごすのか、要介護や寝たきりで過ごすのか、という違いは大きいですよね。将来の「骨」のために、10代の頃からできる予防を行っていきましょう。