ROLAND「自信の源は“俺だから”」最高月額売上6000万円。ホストを始めたきっかけ、新人時代とは――【インタビュー前編】

エンタメ

2019/3/28


 ブロンドヘアにサングラス、黒のタキシード……
 一見ちょっと怪しげなその男は、現代ホストの帝王と称されるROLANDだ。

 新宿・歌舞伎町の「PLATINA-本店」の歴代売上記録保持者で、最高月額売上は6000万円。

 加えて、接客でお酒を飲まないことや、売掛(代金をお店やホストが一時的に立て替えること)をせずキャッシュで支払ってもらうなど、従来のホストに比べて異端なやり方で成功をおさめて話題になった。

 そんな彼の処女作となる『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』(KADOKAWA)が3月11日に発売。記念インタビューを行った。

 前編は、彼がホストになった経緯や辛い時期を耐えられた精神性について。

頭の片隅にはずっと「ホスト」があった

――今回の書籍では、名言はもちろんのこと、ご自身の生い立ちやホスト時代の日々についても赤裸々に語られていますよね。ホストという職業をテレビで見て知ったというお話でしたが、具体的には何の番組だったのでしょうか。

ROLAND:それが、全く覚えていないんですよね。漠然とテレビで知った、という記憶だけで。ただ気がついたら頭の片隅にホストという職業があった。大学に入るまではサッカー一筋だったからそこまで本気で考えていなかったけど、ずっと気になってはいたんだと思います。

――そこから「よし、ホストになろう」と決意したときのことは鮮明に覚えていますか。

ROLAND:それはもう、昨日のことのように。大学の入学式のときに、先生の話を聞きながら、「あー、俺、このままずっと平凡で妥協した人生を送るんだろうな」って色々と想像が駆け巡ってしまって、その日のうちに大学を辞めてホストになることを決めました。

――入学式の時点で、というのが大胆というか…。

ROLAND:いや、入学式の先生の話って大体退屈じゃないですか(笑)。めちゃくちゃつまらないから、「無」になっちゃって。無の状態で頭が空っぽだから、色々と想像してしまったんですよね。先生の話が面白かったら、「え、何何?」って乗り出していたと思うんですけど。

――平凡な人生は嫌だ、と思って大学を辞めたときに、職業の選択肢は「ホスト」一択だったんですか?

ROLAND:そうですね。やっぱり、ずっと頭の中にあったことに、薄々気づいてはいたんですよ。でも、それを言ったら家族に何を言われるか、というのもわかっていた。私立大学の入学金だって払ってもらった。自分の本音と良心の呵責の間で揺れ動いてましたね。

 ただ、入学式の帰り道、散っていく桜が本当に綺麗で。ああ、俺もこういう風に、綺麗なまま散っていく人生がいいな、って強烈に思ったんですよね。自分の気持ちを貫こう、と。まあ案の定、家族には大反対をくらって、1年ほど勘当されましたが…。


ソースは「俺だから」。以上。

――そして実際にホストとして働き始めるんですね。

ROLAND:ホストのなり方がわからなかったどころか、歌舞伎町が新宿の東口から行くということすらわかってなかったところからのスタートでしたね。ただ、たまたまアルタ前を歩いていたら、ホストのスカウトを受けて。アルタ前ってスカウトが多いらしいんですよ。当時は知らなかったんですが。

――スカウトされたお店にそのまま入ったんですね。

ROLAND:そうですね、これも何かの縁かと思って。

――「ホスト」は、ずっと頭の片隅にあった憧れの職業だったわけですよね。実際に世界に足を踏み入れてみてどうでしたか。

ROLAND:最初はやっぱり、理想と現実のギャップみたいなものは感じました。もともと『夜王』という漫画がすごく好きだったんですけど、あれって主人公が入店1週間とかで何百万とか売り上げる世界なんですね。でも、僕が入ったお店は小さかったというのもあって、ナンバーワンの人ですら月80万円とか。お酒も安い焼酎とかばかり飲んでる。そういう意味で、意外と華々しい世界ではないんだな、とは思いました。

――平凡な人生が嫌だと思って大学を辞めて、ホストの世界に入ったわけですが、そこも思っていたほどの華々しさはなかったんですよね。それでも続けていきたいというモチベーションはどこからきたのでしょう。

ROLAND:それは歌舞伎町という街自体がすごく刺激的だったから。もともと家が厳しくて、門限が19時とかだったりして。夜の街というのをちゃんと見たことがなかったんですよね。新しいことだらけで、それがすごく楽しかった。

ヌルいやつとつるむくらいなら「空腹」の方がマシ

――理想とのギャップはありつつも、それでもなお魅了する力が歌舞伎町にはあったんですね。書籍では、整髪ジェルを食べようかと悩むくらい貧乏だった時期があったと書かれていましたが…。

ROLAND:いやもう、ホストなりたてのときは、本当にお腹が空いてて。お腹空くと、人って何でも食料に見えてくるところあるじゃないですか(笑)。

 俺も意地はっちゃって、先輩に「おごってください」とか絶対に言わなかったんですよね。

――それは、プライド的な…?

ROLAND:そのお店が小さかったのもあって、プロ意識の高い先輩がいなかったんですよ。こんな奴らにおごられてたら、こんなやつになっちゃうな、っていう危機感があったんですよね。だから、当時はコンビニで惣菜パンとかおにぎりの裏の成分表とか見ながら、100円で一番カロリーが高いものは何か探してたりしました。100円で500キロカロリーっていう、油の塊みたいなパンがあるんですけど、お金がないときはそればかり食べていましたね。

――そういう大変な時期って、多くの人はどうしても自分に甘くなってしまうと思うんです。たとえば、格好悪いと思っている先輩にもご飯をおごってもらおうとしたり。ROLANDさんはなぜ最後までその意志を貫けたのでしょうか。

ROLAND:モチベーションとしては、やっぱり自分がいつか歌舞伎町のトップになる、と信じて疑っていなかったからかな。だから耐えられたというのはある。あとは、何より俺が、ヌルいやつと一緒にいる方が空腹よりも辛いと感じる人間だからですね。歌舞伎町のトップになると確信していた俺にとっては、普段から温度差をすごく感じていて、そんな奴らと一緒に飯なんて、そっちの方が耐えられなかった。

――高い志があったからこそ、易きに流れなかったのでしょうね。そもそもホストになったばかりの時期から「俺は歌舞伎町で一番になる」と確信できていたのはなぜでしょう。

ROLAND:自信の源は「俺だから」に尽きます。ソースはそこしかない。

――昔からそういう生き方を貫いてきた?

ROLAND:貫いてきたというよりも、そういう風にプログラミングされてたという感じ。生まれたときからこうだったんですよ。「俺だったらできる」という選民思想のようなものがあった。なろうと思ってなってない。「あなた歩けてすごいですね」って言われても、僕たちは歩こうと思って歩いたというより、自然と歩いていたわけじゃないですか。それと一緒で、僕にとっては自信をもつのは至極当然のことなんですよね。


取材・文=園田菜々 撮影=428.kei/muse design&edit

ROLAND(ローランド)
1992年7月27日、東京都出身。血液型AB型。身長182cm。ホスト、ファッションモデル、タレント、実業家。現代ホスト界の帝王と称される。株式会社シュヴァルツ所属。ローランデール株式会社会長および株式会社シュヴァルツ、株式会社ROLAND ENTERPRISEの代表取締役社長を務める。高校卒業後、大学に進学するも入学早々に自主退学し、2011年4月、18歳でホストを始める。2013年、21歳の時に史上最高額の移籍金で KG-PRODUCE に移籍し話題になる。2017年、25歳の時に同グループ取締役に就任。2018年7月のバースデーイベントでは 6000万円以上の売上を記録し、グループ歴代売上最高記録保持者となる。同年末に現役ホストを引退。2019年1月、独立。ホストクラブ「THE CLUB」のオーナーを務めるかたわら、美容品のプロデュースやアパレル事業、メンズ美容サロン「ROLAND BeautyLounge」のオーナーも務めるなど、実業家としても活躍中。メディア出演多数。本書が初の著書となる。
※本書において著者に支払われる印税は、カンボジアの子ども達の育英と、東日本大震災をはじめとする日本各地の復興のために全額寄付されます。

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