この漂流の時代に陸地をつくること。それが作家の仕事だと思いました『愛情漂流』辻 仁成インタビュー

小説・エッセイ

2019/5/24

 きっと今日はピクニック日和なのだろう。「ちょうど今、息子を学校に送り出したところなんですよ」。電話の向こうの辻さんの声も弾んでいる。スピーカーは、開け放した窓から流れ込む、朝のパリの音も拾ってくれる。石畳の街に響く、まるで楽器の音のようなクラクション、人々が交わす挨拶と笑い声。ここから作家の言葉は生まれている。数多... 続きを読む