浮気があっても夫婦円満なのはどうして…!? 梅沢富美男の妻が語る夫婦関係改善テクニック

恋愛・結婚

2020/6/12

熟年離婚、したくなければズボラ婚。

著:
出版社:
双葉社
発売日:

 結婚生活というものは、なかなかすべてが順風満帆とはいかないもの。モヤモヤと「離婚」の文字がちらついた経験のある人だって、きっと少なくないはずだ。とはいえやっぱり、できれば「良好な夫婦関係」を続けたい…。そんなときにはどうしたらいいのか、『熟年離婚、したくなければズボラ婚。』(双葉社)の著者、フィトセラピストの池田明子さんに聞いてみた。池田さんの夫は、“日本一の浮気男”として知られる俳優の梅沢富美男さん。「楽しそうに自分の浮気話をネタにする夫」を許す度量の広さまでは真似できなくても、池田さんの言葉に夫婦関係を良好にするヒントがきっと見つかるだろう。

大事なのは「あいさつ」と「話を聞くこと」

――前半では自分の心との向き合い方を教えていただきました。後半は夫婦関係をより良好にするための実践テクニックを教えていただけたらと思っています。

池田明子さん(以下、池田):夫婦に限らず、人間関係をよくするためのポイントは相手の自己重要感を高めてあげることです。この自己重要感は、人から大切にされることで心が潤って豊かになることだと考えています。自分ではなく誰かに何かしてもらわないといけないと高まらないものなので、まずは家の中でもちゃんと「おはよう」とか「いってらっしゃい」とかあいさつをすることから始めるといいですよ。

 実はこの自己重要感というのは貯金のようにたまっていくもので、最初は反応がなくても続けていればそのうち貯金ができて返ってくるようになります。私も主人に「おはよう」って言いますけど、犬第一だから「おはよう、ゆめちゃーん」ってなかなか返ってこない。それでも「おはよう、おはよう」って言い続けていると「あ、おはよう」って(笑)。まあそんな感じでもいいですから、大事なのは日々やることです。あともうひとつ、とにかく「話を聞く」ことも大事ですね。

――傾聴が大事とはよく言われますよね。つい話が長いと口を挟みたくなりますが。

(池田):そこはぐっとこらえて、「そうなんだー」ととにかく聞くようにしましょう。相手に否定されて話を聞いてもらう体験では人間関係は途切れてしまので、肯定も否定もせずただうなずいて聞いてあげること。あざといようですけど、結果的にはそのほうが自己重要感が高まるんです。

 先日、この話をした知り合いが「それまで夫の話が長いので遮ってたのをやめて、話を「うんうん」って聞きながら、頭の中に「チャリンチャリン」と預金がたまるのをイメージしてたら、すごくよくなった」って言っていましたよ(笑)。やっぱり自己重要感の預金がパートナーシップには大事で、それをためるにはこの2つしかないんです。それにこれで預金を作っておけば、たとえコロナのような緊急事態になっても預金を崩せる! ゼロだったり、借金になったりすると、そこで終わりになっちゃいますからね。

――逆に相手に伝えたいことがある場合はどうしたら? 「皿を洗って」でもなんでもいいんですが、こちらの意思を上手に伝えてうまく動いてもらえたらいいんですが。

(池田):「アイ( I )メッセージ」で伝えるといいんだと思います。「たまにはあなたがお皿を洗って」だと、お願いではなく責めるように聞こえたりもするので、「ちょっと疲れたので、やってくれるとうれしいな」と「私」の気持ちを伝えるようにしたら動いてくれたりするんじゃないでしょうか。このアイメッセージは自分の気持ちを伝える大事なテクニックで、たとえば相手がやったことをイヤだと感じたときには、「自分としてはこう考えたのに残念だった」と言えば、「うーん、そうかな」と相手も思ったりするかもしれない。あとはやっぱり相手の話を聞いてあげるようにしていると、アイメッセージも届きやすくなるかもしれませんね。

 とはいえ難しいときもありますから、そこもいろいろです。ちなみにうちは最近、主人に時間がいっぱいあって料理を作りすぎるので「太るからやらないでほしい」って言いたいんですけど、これを言うと機嫌が悪くなっちゃいますからね(笑)。

ハンドマッサージで幸せホルモンUP

――本では夫婦関係の改善に「ハンドマッサージ」もおすすめされていますね。

(池田):時間があるときは主人の手や足をマッサージしてあげています。ご自身もアロマオイルでハンドケアをすると、心のいいお守りになるのでおすすめですよ。「きれいになれ」とか「気持ちいい」とか思いながら1日3分を1週間でも続けたら気分が全然違ってきますから。2006年から学校を作って教えていますが、「仕事でイライラしてて大変だったのがなくなった」と喜ぶ声も聞きますね。

――自分にはぜひやってみたいですが、いきなり夫にやるのはハードル高い気が…。

 たとえば「ちょっと覚えたんだけど、練習台になってくれない?」と声をかけたらどうでしょう。「やってあげる」は禁句で、あくまでも「練習台」というのがいいと思います。手が難しいなら、「ヘッドマッサージをビデオでみたの。どう?」って頭を揉んであげるのもいいし、肩や足などやりやすいところから始めてもいいかもしれません。

 以前講座にいらした男性が「これで家内に触れられます」っておっしゃってましたが、確かに私たちくらいの年齢になると触れ合いも少ないですからね(笑)。ちなみにお子さんにやってあげるのもいいですよ。「ここらへんどう?」と研究のふりをして感想を聞きながら続けていけば、だんだん関係がよくなっていくと思います。

――スキンシップが大事なんですね。

(池田):人にマッサージをして触れ合うと、別名「愛情ホルモン/ハッピーホルモン/絆ホルモン」とよばれる「オキシトシン」というホルモンが分泌されるんですね。このホルモンには人への信頼や親近感が高まったり、ストレス解消になったり、幸せな気分になったり、血圧の上昇を抑えたりする効果があると言われているんです。簡単なマッサージですから、ぜひ日常的に取り入れてほしいですね。

クイックハンドケア

1.オイルをとり、両手になじませる
マッサージオイルを手にとり、手のひらになじませながら温める。マッサージオイルがなければハンドクリームや乳液を使ってもOK。

2.手の甲全体にオイルを広げながらさする
右手の手のひらを左手の甲に密着させ、大きく円を描くように甲から指先までを優しくさする。

3.「合谷」のツボを押す
「合谷」は親指と人差し指の骨が合わさる部分のV字の窪み。万能のツボと呼ばれる。心地よい強さで5秒ほど押す。

4.指を一本一本マッサージする
左手の小指を右手で握り、右手で回しながら、指の付け根から指先までマッサージする。同じ指の先を横と上下から挟んで押す。全ての指で繰り返す。

5.手の平をげんこつで押す
げんこつを作り、手のひらを押す。手のひらにあるツボを簡単に刺激できる。開いた手は力を抜いて

6.手の甲をさする
締めくくりは、2と同様に甲から指先まで優しくさする。心地よい回数行う。

終わったら、反対の手も2〜6を行う

『心と体を癒す手のひらマッサージ』(主婦の友社)参照

心の境界線を決めて我慢しすぎない

――実践的なテクニックがとても参考になります。本のタイトルの「ズボラ婚」のズボラとは「相手のことを察しすぎない」という意味だとか。そういう心のテクニックも大事そうですね。

(池田):こと年配の日本の男性は、何も言わなくても座っていれば「お茶が出てくる」とか「新聞があるのが当たり前」とかいう状況を求めている面があるように思いますが、そんなの忙しかったら必要ないですよ。もちろん、朝は夫婦でゆっくりお茶でも飲みながら話をする、という習慣があればとっても良いことですが、それがないのなら、朝忙しい時にやることは、分担すればいいと思います。言わなくても出てくるホテルのホスピタリティーみたいなことを続けていると妻にはストレスですし、夫は成長しないし、へたすれば熟年離婚の危機なんてこともあるかもしれない。だから必要以上に察することはやめて「ズボラ」くらいのほうがラクでいいんですよ。そんなことより「あいさつ」をやるほうが絶対に大事。ごはんをどうしても作っておくということより、あいさつのほうが大事。あいさつはその人の存在を認めているということですから、家庭内でしっかりやってほしいですね。

――「結婚は理不尽なもの」と前半でお話がありましたが、そうした理不尽をある程度「当たり前」と受け止める意識を持つことも必要でしょうか。

(池田):そうですね。生きていく上ではなんだかんだいっても「理不尽さ」はすごくありますから。あとは「そういうものだ」と思っておくのと共に「ここまでは我慢しても大丈夫」という自分の中での境界線をある程度決めておくというか、土台を作っておくのも大事だと思います。

 よく「いい人」でいようとするとなかなか誘いを断れないとかあるじゃないですか。でも、自分の中に「ここまでは」という土台があれば断るべきところはちゃんと断れるようになると思うんです。それは夫婦関係だけが特別なのではなくて、人間関係のすべてにおいてですよね。そこを決めておけば自分の頭も混乱もしないですし、もし境界線を越えてしまったらそれを相手に伝えることもできる。結果的に離婚することになっても続けることになっても納得いくんじゃないかと思います。ちなみに紙に自分の今の気持ちを書いておくようにするのもいいですよ。ブログとかSNSは誰かに見せるために書くものですが、そうではなくて人に見せない日記のような形がいいですね。

――自分の気持ちを見つめ直す作業ですかね。

(池田):そうですね。人は意外なことで「あれ?」って気がつくこともありますから。この先だって何があるかわからないじゃないですか。このコロナでとんでもなく人生変わった人だっているわけですからね…。って、いろいろお話ししましたけど、私だってまだまだ勉強中です。なんたって家庭が一番難しい「修行の場」ですから(笑)。

取材・文=荒井理恵
※取材は、5月中旬、リモートで実施しました

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この記事で紹介した書籍ほか

熟年離婚、したくなければズボラ婚。

著:
出版社:
双葉社
発売日:
ISBN:
9784575313369