男の理想を詰め込んだウザカワ後輩のパイオニア!『宇崎ちゃんは遊びたい!』大空直美(宇崎花役)×赤羽根健治(桜井真一役)
更新日:2020/7/11

宇崎ちゃんは男の理想を詰め込んだウザカワ後輩のパイオニア
──おふたりは、ボイスコミックや実況に続いてアニメでもメインキャストを務めることになりました。アニメ化が決まった時の感想をお聞かせください。
大空 ボイスコミックで赤羽根さん演じる桜井先輩と掛け合いをした時、「なんて心地いいんだ~!!」ってめちゃくちゃ楽しかったんです。いつかアニメ化したら赤羽根さんとまたご一緒したいと思っていたので、すごくうれしかったです。
赤羽根 ボイスコミックで桜井を演じさせていただく前から、原作はすでにヒットしていたんですよね。当時から「いつかアニメになるだろうな」という予感があったので、順調にステップを積み重ねてアニメ化が決まった時は、一読者としてもうれしかったです。アニメでも続投できて、大変ありがたいですね。

──原作の感想はいかがでしたか?
赤羽根 日常の切り取り方、言葉選びが面白いんですよね。とても楽しく読ませていただきました。
大空 私、最初はえっちなマンガだと勘違いしていたんです(笑)。はじめに見せていただいたのが、マッサージチェアに座って気持ちよさそうにしている宇崎ちゃんのコマだったので。でも、原作を読んでみたら、宇崎ちゃんと先輩の関係にキュンとしました。それに、宇崎ちゃんの〝ウザい〟と〝カワイイ〟のバランスが完璧で。ウザさの根底には優しさがありますし、ちょっと〝ウザい〟が行き過ぎると、ちゃんと痛い目を見るじゃないですか。そんな宇崎ちゃんがとっても愛おしいなと思いましたし、演じるうえでもそのバランス感を大事にしました。

赤羽根 男性目線で言えば、宇崎って男の理想が詰め込まれたキャラクターですよね。「こんな子がいてくれたら」と思うけれど、現実世界にはいそうでいない。僕はマンガをよく読むのですが、この作品が誕生してから後輩マンガが増えたような気がします。ウザカワイイ後輩のパイオニアじゃないでしょうか。
大空 宇崎ちゃんというキャラは、最初はイラストから生まれたらしいんです。後輩で八重歯で巨乳で「~ッス!」という口調で……と、原作者の丈先生がいろんな理想を詰め込んだと聞きました。
赤羽根 属性てんこもりだけど、ただ要素を足しただけではないんですよね。丈先生がバランスを調整し、キャラクターとして見事に完成させています。
──原作で好きなエピソードは?
赤羽根 全部面白いんですよね。僕は「チョコミン党」のエピソード(2巻第17話)が好きなのですが、アニメの第1話を見てバッティングセンターやラーメン屋に行く序盤のエピソードが秀逸だなとあらためて思いました。宇崎と桜井の関係性がしっかり伝わってくるので。
大空 アニメの第1話を通じて、原作の素晴らしさを実感できました。ひとつひとつのエピソードがいきいきしていますし、一視聴者として「おもしろっ!」と楽しんでしまいました。
赤羽根 あとは、宇崎がゲ○を吐くシーン(2巻第22話)も好きです。
大空 赤羽根さん、それ好きッスね……。
赤羽根 バッティングセンターもそうですが、ヒロインがきっちり痛い目を見るエピソードが好きなんです。普通なら、ヒロインが大変な思いをしたとしても、そこそこじゃないですか。あそこまでひどい目に遭うことってなかなかない。その振れ幅がいいなと思って。
大空 私は、桜井先輩の部屋に遊びに行った宇崎ちゃんが「明日も来ていいッスか?」と聞いた時、先輩が「ああいいよ」と答えるシーン(1巻第13話)が好きなんですよね。最初は宇崎ちゃんに対してイライラしていた先輩が、何の疑問も持たずに受け入れている。あのシーンがふたりの関係性のターニングポイントになっている気がしました。先輩の人のよさも表れていますよね。「あ、この人、どんどん心を開いてくれてる……」と感じたシーンでした。
赤羽根 それ以降、桜井の家で遊ぶのが当たり前になっていきますよね。
大空 今や、ふたりきりで部屋にいても何の違和感も覚えません。その第一歩が、「明日も来ていいッスか?」「いいよ」という何気ないやりとりだったのかなと思います。

くっつきそうでくっつかないもどかしさが心地いい
──演じるうえで、どんなことを心掛けましたか?
赤羽根 原作の面白さを尊重した台本だったので、難しいことを考えず会話の流れを大事にしました。少人数での会話劇がメインなので、大空さんとも「ここはテンポよく行きたいよね」「でも、あまり行きすぎると口パクが余っちゃうよね」と会話のキャッチボールについて、よく話し合いましたよね。
大空 ボイスコミックを経ているので、すでに先輩と宇崎ちゃんの間の心地よいテンポが培われているんです。ただただ「掛け合い、楽しい!! 」って思いながら演じていました。
赤羽根 役作りに関しては、苦労はなかったですよね。ボイスコミックを経てアニメ化されているので、宇崎と桜井を出会った頃の距離感に戻すくらいでした。
大空 そうですね。原作がコミカルなので、アニメになっても耳で聞いて、目で見て面白いと感じていただける作品にしたいとは思いましたが、苦労はあまりなかったです。
赤羽根 あえて残念だったところを挙げるなら、アドリブがほぼNGになったことくらいかな(笑)。
大空 赤羽根さんのアドリブ、攻めてましたもんね。「これは絶対アウトだろうな……」と思うことも多くて(笑)。
赤羽根 マスター役の秋元(羊介)さんが笑ってくれただけで、僕は満足です……。
大空 赤羽根さんが良い空気を作ってくださったおかげで、収録現場もすごく和やかでしたよね。
赤羽根 お菓子を差し入れして、みなさんを餌付けしてました(笑)。
大空 それが、とってもおいしいお菓子で! 赤羽根さんがこれまでいろいろな現場で食べた中から、ベストセレクションを差し入れてくださいましたよね。毎週楽しみにしていました。
赤羽根 会話劇って楽しいけれど、とても疲れるんですよ。糖分が欲しいなと思って。
大空 大変ありがたかったです。収録は毎回「あーー、しゃべったーーー!!」という感じだったので。
──宇崎ちゃんと桜井先輩以外にも、桜井のバイト先の喫茶店で働く亜細親子、桜井先輩の友人・榊など個性の強いキャラが登場します。気になるキャラはいますか?
赤羽根 亜細親子ですね。アニメで声がついたことにより、破壊力がさらに増しました。しかも、時々親子でユニゾンするんですよ。その破壊力がまたすごくて。
大空 私も大好きです! 亜実さんが、桜井君に対して「うへへへ」っておっさんみたいなテンションになるのも強烈で好きですね。
赤羽根 亜細親子が登場することで、宇崎と桜井だけの世界が一気に広がり、雰囲気がガラッと変わるんですよね。さらに逸仁(榊)も加わることで、また空気が変わりますし。登場人物はけっして多くないですが、それゆえに濃密な作劇になりました。

大空 この作品は、宇崎ちゃんと先輩を邪魔する人が全くいないのがいいですよね。イケメンのライバルキャラが宇崎ちゃんに近づいて……みたいなこともなく、みんながふたりを応援してる(笑)。榊君も全然ライバルではないし、亜実さんも先輩の肉体美には興味があるけど、恋愛感情はなくて。宇崎ちゃんのママも、一瞬「ライバルかな?」と思わせつつそんな雰囲気はありませんよね。
赤羽根 実は、ただのポンコツキャラだったという(笑)。
大空 私も、ママには癒されました。ライバルキャラが登場すると観ていてつらいので、『宇崎ちゃん』の世界は平和だし素敵だなと思います。
赤羽根 ラブコメですけど、ゴールが宇崎しかありえないんですよね(笑)。
──宇崎ちゃんと桜井先輩の関係性を、おふたりはどんな思いで見ていますか?
赤羽根 僕としては『宇崎ちゃんは遊びたい!』というより『宇崎ちゃんを見守りたい!』という心境ですね。
大空 わかります!
赤羽根 くっついてるようでくっつかない。その関係性を見守るのが楽しくて。
大空 「お前ら、もうつきあっちゃえよー」っていう状態が続いているのがいいんですよね。気づいたら一緒に住んじゃってそうな距離感ですけど、くっついてほしいような、くっつかない感じを楽しみたいような……。
赤羽根 世間では「付き合って3ヵ月くらいが一番楽しい」と言いますけど、宇崎と桜井を見守る側としては今の状態が一番楽しいような気がしますよね。「くっついてるも同然、なのに、くっついてないんかーい!」っていうところで話が進んでいくのが、この作品の醍醐味なのかなと思います。
大空 しかも、原作では確実に一歩ずつ距離が近づいているじゃないですか。「丈先生、素晴らしい!」って思います。
赤羽根 どんどん外堀が埋まっている感じがしますよね。
大空 いつのまにか距離が近づいて、ふたりでいるのが当たり前になっていて。そのジワジワ感が心地いいですよね。
赤羽根 アニメでもその辺りが描かれているので、ぜひ楽しみにしてほしいです。

──ほかに、アニメの見どころを教えてください。
赤羽根 動いてしゃべる宇崎のかわいさが、一番の魅力ですよね。
大空 ホントによく動きますよね。私としては、先輩のツッコミのバリエーションを聞いてほしいです。同じ「なんでだよ!」でも、毎回違うので。先輩のツッコミをまとめた音声が欲しいくらいです。
赤羽根 僕も第1話を見て「いっぱいツッコんでるな。桜井君、大変だな」と思いました(笑)。
大空 しかも、先輩って隠れハイスペックなんですよね。優しいし常識もあるし、隠れイケメンだし筋肉もあるし。それを感じさせないのもスゴイですけど(笑)。宇崎ちゃんだけでなく先輩もすごくカワイイので、ぜひ注目してほしいです。
赤羽根 途中の「ある回」にも注目してほしいです。最終回かなと思うほど、良い雰囲気のまま終わるんですよ。またひとつステップを上がったなと思いました。
ファンが喜ぶエピソードはほぼ網羅しています!
──ここからは、おふたりに関する質問を。『宇崎ちゃんは遊びたい!』のキャラの中で、自分に似ているのは誰ですか?
大空 宇崎ちゃんと先輩を見守る時は、亜実さんみたいな気持ちです。でも性格は、宇崎ちゃんに近いかも。負けず嫌いなところがあるので、ゲームで対戦する時につい煽っちゃうんです(笑)。弟とゲームをする時のクセで、「おぉーい! それが本気ですかぁ?」みたいな。でも、宇崎ちゃんみたいなかわいげがないので、ホント大変です……。
赤羽根 僕は、桜井に近いですね。ぼっちでも平気だし、家に帰ったらゲームしかしないし、1巻を読んだ時からシンパシーを感じていました。ただ、僕は筋肉キャラではないですけど(笑)。宇崎と桜井を見ている時は、大空さんと同じように亜実さんのスタンスに近いかもしれないですね。手を出さずに、遠巻きに楽しむ、みたいな。
──タイトルにちなんだ質問を。宇崎ちゃんと遊ぶなら何をしたいですか?
大空 一緒にゲームをしたいです! 私はスポーツが全然できないので、ゲームで盛り上がって、「うぇーい!」って宇崎ちゃんを煽りたいです(笑)。
赤羽根 僕はチョコミントが苦手なので、そんな僕でも食べられるオススメのチョコミントを食べてまわりたいですね。
大空 確かに! 私もチョコミント、苦手なので。
赤羽根 収録現場でもスタッフさんがチョコミントを差し入れしてくださったんですけど、申し訳ないことに苦手な人のほうが多くて……。食べてたのは竹達(彩奈)さんぐらいでしたよね。
──桜井先輩はぼっち行動が多いですが、おふたりはどんな「ひとり○○」を経験したことがありますか?
大空 私、たいていのことはできますよ。ひとりカラオケ、ひとり焼肉、ひとりテーマパーク、どれも全然余裕です(笑)。
赤羽根 僕も余裕ですね。ひとりでできないことってないんじゃないかな。シーソーみたいに、物理的に無理なもの以外はOKです。
大空 ひとりでいることが全然苦じゃないんですよ。ひとりでいても、いろんなことが起こるし。おいしいものをひとりで食べても、「おいしい!」って思えます。
赤羽根 激しく同意ですね。プロのソリストとして活動しているので。
大空 プロだったんスね……。
──宇崎ちゃんの服に書いてある「SUGOIDEKAI」のように、お互いを「SUGOI ○○」と評してください。
赤羽根 僕から見た大空さんは「SUGOI MAEMUKI」でしょうか。時には落ち込むこともあるはずなのに、それを見せないのがプロだなと思います。
大空 やったー! 私、暗い話が苦手で逃げたくなっちゃうんです。真剣な話には向き合えますけど、心が暗くなるような出口のない話は「苦しい……。息ができない」ってなっちゃう。
赤羽根 僕は基本的な思考がネガティブですが、大空さんはエネルギッシュですよね。僕はマイク前に立つまで、エネルギーを発することのできない人間なので……。
大空 ちょっと、赤羽根さん……。私から見た赤羽根さんは、「SUGOI KANGAETERU」。何に対しても丁寧に向き合っていますよね。私が思いもよらない細やかな点に気づいてくださり、「ここ、こうなんじゃないですか?」と提案してくださるので、現場でも頼もしくて。赤羽根さんの優しさって、細やかな気遣いなんだなと思います。私は大雑把ですし、「楽しきゃいいよね」って思っちゃうタイプなので。
赤羽根 え、「SUGOI PARIPI」じゃん!
大空 確かに、考え方はパリピに近いかも(笑)。
赤羽根 対照的な性格ですよね。そこも、宇崎と桜井に近いものがあるなと思います。自分の世界に引きこもりがちな桜井を、宇崎が外に連れ出すことでドラマが起きるわけじゃないですか。正反対のふたりだからこそ、化学反応が起きるんですよね。僕らも全く違うタイプなので、そういった関係性が作品にも反映されているんじゃないかな。
──最後に、アニメを楽しみにしている原作ファンにメッセージを。
大空 原作の「ここ、好きだー!」っていうシーンがいっぱいでてきますよね。
赤羽根 原作ファンが見たいエピソードは、ほぼ網羅されていると思います。原作からすでに十分面白かった作品が、アニメになって絵が動き、声が入り、音楽がつくことによって、宇崎のウザかわいさ、桜井の心労、みんなの個性が際立ったと思います。青臭さ、むずがゆさなどを感じるような、みなさんの心のどこかをくすぐる作品になっていたらうれしいです。ぜひ、一週間の癒しにしてください。
大空 一緒にニヤニヤしましょう!
取材・文:野本由起
監督:三浦和也
シリーズ構成:あおしまたかし
キャラクターデザイン:栗原 学
制作:ENGI
出演:大空直美(宇崎 花役)、赤羽根健治(桜井真一役)、竹達彩奈(亜細亜実役)、髙木朋弥(榊 逸仁役)ほか
公式サイト:https://uzakichan.com/
公式ツイッター:@UZAKICHAN_ASOBI