「台本を読む上で読解力は大事なので、それなりに本を読んできて良かった」島﨑信長インタビュー

　漫画やアニメの原作としてヒット作を輩出し、時には社会現象まで引き起こすライトノベル。毎年数百もの新作が刊行される中で、次代を担う光り輝く原石はどれなのか？

　それを画面の前のあなたに選んでいただくために創設されたのが、「次にくるライトノベル大賞」！

　そして今回、同賞のプロモーション動画にナレーションで参加いただいた声優・島﨑信長さんへ特別インタビューを実施！　ライトノベルへの造詣も深い島﨑さんのこれまでの読書体験や、今後の注目作についてたっぷり語っていただきました！

ハマった時の熱量と集中力はすごい

――普段、どのような小説を読まれますか？

島﨑信長さん（以下、島﨑）：近頃は、読むのはもっぱら自分が関わらせていただく作品の原作になりますね。他にはweb小説なんかも結構読んでいます。読んでいた作品がアニメ化したりすると「俺は知ってた」的な思いを勝手に感じて、何だか嬉しくなります。

――好きなジャンルはありますか？

島﨑：ジャンルのこだわりはないかもしれません。ミステリーもコメディもホラーもSFも同じテンションで楽しめます。面白ければどんなジャンルでも！

――読む作品を選ぶ基準はありますか？

島﨑：その時の自分が特に興味を持っているものがテーマやモチーフになっていると惹かれやすいですよね。最近だとコロナ禍で制限されているのもあって、人と人とのコミュニケーションに焦点を当てた作品にはすぐに釣られる気がします。後はやっぱり、フィーリングです！

――次に読みたい作品は何ですか？

島﨑：これはもう決めています。ビジュアルノベルになりますが、『月姫 -A piece of blue glass moon-』です。もしかしたらこの記事が世の中に出る頃には既に読み終えているかもしれません。新作を待ちに待った、僕の人生に大きな影響を与えた特別な作品です。

――ライトノベルをきっかけに読書の楽しさに目覚めたという方もいらっしゃいます。本を読むのが楽しかったな、と感じた、最初の思い出を教えてください。

島﨑：これは「ハリー・ポッター」シリーズですね。小学生の時にめちゃくちゃハマって、一時は休み時間中もずーっと食い入るように読み続けていました。今もそうなのですが、ハマった時の熱量と集中力はすごい気がしています。その分周りも見えなくなったりしますが……。

――これまで読んだライトノベルの中で気に入っているシリーズや、その作品に関する思い出などがありましたら教えてください。

島﨑：この仕事をしていると、どうしても関わらせていただいた子たちの顔が真っ先に頭に浮かびまして……。どれも良い作品ばかりですので、お手数ですが宜しければちょっと調べていただいて、楽しんでもらえたら幸いです。

意識し過ぎたりすると上手くいかない気がしている

――声優としてキャラクターを演じるうえで読書の経験が活きたことはありますか？　また今後このような役柄を演じてみたいというのはありますか？

島﨑：やはり台本を読む上で読解力は大事なので、それなりに本を読んできて良かったなあと、この仕事をやっているとよく思わされます。役柄については、世の中に全く同じ人間がいないように、一見似たような設定のキャラクターでも、しっかり向き合うとそれぞれ全然違った個性を見せてくれるので、どんな役柄でも演じさせていただきたいです。

――ユーザー投票で決める「次にくるライトノベル大賞」が開催されるとお聞きになり、どう感じられましたか？

島﨑：自分が知らなかった面白い作品をたくさん知ることができる、自分が大好きな作品をより多くの方に知ってもらえる、そんな素敵な機会をくれる素晴らしい試みだと思いました。

――今回「次にくるライトノベル大賞」のPVでナレーションを担当していただきました。どういった部分を意識して収録に臨まれたのでしょう。

島﨑：「青春」を求められましたので、自分なりの青春像は意識していたと思います。個人的には作り込みすぎたり、青春感を出そうと意識し過ぎたりすると上手くいかない気がしているので、自然体でやれたら良いなあと思っています。

――ありがとうございました。最後にファンの皆様へ、メッセージを頂けますか。

島﨑：「次にくるライトノベル大賞」はユーザー投票、つまり皆さまの想いの積み重ねで決まります。ぜひあなたの推しに投票して、少しでも多くの人に大好きな作品を知ってもらっちゃいましょう！そして他のみんなの大好きな作品のことも知っちゃいましょう！あなたにとって、素敵な出会いの機会になりますように。

　好きな作品についての話から、本を読む喜びや楽しみまでさまざまに語ってくれた島﨑さん。その島﨑さんがナレーションを担当した「次にくるライトノベル大賞」PVも同賞の特設サイトで公開中！　こだわったという「青春」部分について是非是非ご注目を。そして今後の「次にくるライトノベル大賞」の動きにご期待ください！

次にくるライトノベル大賞特設サイト
https://tsugirano.jp/

取材・文＝柿崎　憲