「部活男子も大満足」「家族で取り合いになる！」とインスタで話題の“夏子めし”。14万人のフォロワーから愛されるボリューム満点の絶品レシピとは？

　インスタグラムで「家族受け抜群」「ガッツリで部活男子も大満足」と話題の“夏子めし”。奈良県でボディーケアサロンを経営しながら、インスタグラムに投稿する料理が大人気の夏子さん初のレシピ本『おうちで絶品！ ボリュームごはん』（主婦の友社）が発売されました。

　シングルで子どもを育てながら、忙しい仕事の合間を縫って投稿するボリュームたっぷりの料理の数々が支持され、インスタグラムのフォロワーは14万人超え（2022年4月現在）！ 今、大注目の料理インスタグラマーの夏子さんにお話を聞きました。

――まず本を上梓した感想を教えてください。

夏子さん（以下、夏子）大変だった、のひとことです（笑）。でも、いい経験になりましたよ。

　これまでレシピを書き留めたことがなくて、味つけも目分量でやっていたので、材料や調味料の分量をきちんと計り、自分の味を再現するのがこんなに難しいなんて！ と。くじけそうになって、何度もキッチンで泣きました。

　でも、小さじ1／2の違いでもこんなに味が変わるものなのかって、すごくいい勉強になりましたね。

――夏子さんがインスタグラムを始めたきっかけは？

夏子　2016年の秋ころ、知人にインスタグラムのことを教えてもらい、中高生だった子どもたちのお弁当の画像などを投稿し始めたんです。最初は料理以外の近況も書いていたんですが、毎日必ずお弁当を載せ出してからフォロワー数がぐんぐん増え始めました。

　コロナ禍だった一昨年の夏くらいから普段の料理の紹介にシフトして、料理動画を載せたらさらにフォロワー数が増えて、1日で1万人近く増えたこともあります。

　特に反響があったのが卵焼き用のフライパンで卵焼きを焼く動画です。フライ返しと箸を使って巻いていくのですが、そのやり方が変わっているからか、とてもよく見ていただいたみたいですね。

夏子さんのインスタグラムはこちら→https://www.instagram.com/natsu4659/

――今回、著書の出版にあたってフォロワーさんにアンケートをとり、夏子めしのベストレシピを決めましたよね。

夏子　「やっぱりね」なメニューもあれば、「こんなに人気なんだ！」と驚きのメニューもありました。

“クリスピーチキン”（p.20に掲載）や“牡蠣がんも”（p.32に掲載）は以前からフォロワーさんに人気だったので納得でしたが、“即席大学いも”（p.22に掲載）が選ばれたのはびっくりでした。本当に手抜きの大学いもで、今でもなんでそんなに人気だったのかわからないです（笑）。

――ご自身のレシピが多くのフォロワーさんに支持されている理由はなんだと思いますか？

夏子　正直、よくわからないんです（笑）。私のレシピは、レンチンを多用するような、いわゆる流行りの時短レシピではないですし。ただ、フォロワーさんから「夫が過去イチ美味しいって言ってました」とか「息子が夏子さんのレシピを知って、自分で作るようになりました」などとコメントをいただくので、シンプルに味が美味しいと思っていただいているのかなと感じています。

――著書の中で、シングルで子どもを育てたお話をされていますが、そのことがご自身の料理に与えた影響はありますか？

夏子　やはり外食をしなくなったことですかね。お店の量って上品ですし、食べ盛りの子どもたちに満足のいく量を食べさせると、ものすごい金額になりますよね。ハンバーガーを平気で3、4個食べちゃうような子どもたちでしたから。でもおうちなら、お店より安い材料費でおなかいっぱいになるまで食べさせられますよね。せこい考えですよ（笑）。でも、実際に節約しないと生活がまわりませんでしたから。

　そんな生活の中から生まれたレシピ（クリスピーチキン、焼肉ライスバーガーなど）は今回の本でもご紹介しています。

――読者のみなさんに特に作ってみてほしいレシピはありますか？

夏子　やっぱりフォロワーさんがおいしいと言ってくださる“クリスピーチキン”はおすすめです。子どもが好きな甘じょっぱい味つけで、見た目も華やかだから、クリスマスや誕生日パーティにピッタリだと思います。他には“春雨春巻き”（p.68に掲載）は私らしいガッツリした見た目のメニューです。春巻きというと、細長いものを連想すると思うのですが、私のは2倍の太さ。食卓に出すと歓声が上がる迫力です。

　個人的には“なすの肉みそ冷やし坦担うどん”（p.88に掲載）。めんつゆを豆乳で希釈すると、あっという間に坦々麺のあのスープのベースができるんです。

――器のセンスも注目されている夏子さん。器好きは昔から？

夏子　器好きは昔からで、たくさん持っていたのですが、子どもが小さいうちはちゃんと使っていなくて宝の持ち腐れ状態でした。やはり扱いが大変なところがありますから。子どもが成長して、お弁当づくりがなくなってから余裕が出てきて、改めて骨董の器を使うようになりました。今は、骨董店でアルバイトをするくらい、器が身近な生活をしています。インスタで気になった器を買ったり、好きな作家さんの個展に足を運んだりしています。

――最後に読者のみなさんにメッセージをどうぞ。

夏子　レンチン料理や時短料理が流行りなのはわかっているのですが、私は、切るとか焼くとか揚げるとかそういう工程こそ料理の醍醐味だと思っています。私のレシピは下ごしらえもありますし、揚げ物も多めなので、面倒と感じる方もいるかもしれませんが、ぜひ一度作ってみていただきたいです。フォロワーさんからは家族受け抜群の味と言っていただけますし、レンチンでは難しいボリューム感が叶うレシピばかりです。食べ盛りのお子さんがいるご家庭でもきっと満足いただけると思います。