累計35万部突破“よめぼく”シリーズのアナザーストーリーに涙が止まらない! 小説紹介クリエイター・けんご「愛に溢れたこの物語が、多くの人に届きますように」

文芸・カルチャー

公開日:2024/1/17

余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話 Ayaka's story
余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話 Ayaka’s story』(森田碧/ポプラ社)

 累計発行部数35万部超えを記録する『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』、通称“よめぼく”シリーズ。2024年1月4日(木)に同シリーズの最新作であり、1作目のスピンオフ作品『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話 Ayaka’s story』が発売された。

 シリーズ1作目にして、著者・森田碧のデビュー作『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』が発売されたのは2021年1月のこと。余命宣告された高校1年生の秋人が、通院先の病院で同じく余命宣告された春奈と出会い、“期限付きの恋”に命を燃やしていく物語が紡がれている。

 これが「嗚咽するほど泣ける…」とSNSなどと口コミでじわじわ広がり、刊行からわずか半年で累計10万部を突破する大ヒットを記録。翌2022年1月にはシリーズ2作目となる『余命99日の僕が、死の見える君と出会った話』が発売され、2023年6月に刊行された『余命0日の僕が、死と隣り合わせの君と出会った話』で同シリーズは4作目に突入した。

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余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話
余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』(森田碧/ポプラ社)

 いずれの作品も高校生ならではの葛藤や心の機微が丁寧な筆致が描かれており、その切ない結末に多くの人が涙を誘われている模様。実際にSNS上でも「良い意味で裏切られる。電車の中で読んでいてポロポロと涙が溢れ出てきた」「正直小説で泣くことはないと思っていた私が普通に泣いた。冗談抜きで涙なしには見られない」などと感動の声が飛び交っていた。

 そして今回発売された最新作は、シリーズ初となる“スピンオフ作品”。第1作目の主人公である秋人と春奈の同級生で、2人の期限付きの恋を間近で見守った“綾香”視点でストーリーが展開されていく。

 綾香は春奈たちの恋に憧れを抱きながらも、実はほんの少しだけ秋人のことが気になっていた。そんな彼女が大人になり、ネイリストとしての道を歩き始めたある日、愛する人と死別した悲しみを分かち合う場「グリーフカフェおのでら」を通じて、“柏木”という年上男性と知り合うことに。互いに惹かれ合い、恋仲に発展するかと思いきや、柏木には“秘密”があるようで――?

 綾香と柏木は、悲しみや喪失感を共有できる理解者であると同時に、過去のしがらみから抜け出せない窮屈さを抱えている。そこに大人ならではの一筋縄ではいかない事情と、揺れ動く2人の気持ちが絡み合い、今までの“よめぼく”シリーズとはまた違った面白さと切なさが感じられる作品となっている印象だ。

 読者からは早くも「1作目では語られなかったことが綴られていて何度も泣きそうになった」「綾香が覚悟を決めた瞬間がすごく良い…」「控えめにいって神作」といった反響が上がっている。

 話題の小説紹介クリエイター・けんごも「愛に溢れたこの物語が、多くの人に届きますように」と推薦する“よめぼく”シリーズのスピンオフ作品。切なくも温かなアナザーストーリーをぜひ読んでみてほしい。

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