本&贈り物のプロが教える、ギフト本選びのとっておきのワザ

生活

2013/3/24

 本は素敵なプレゼント。贈った瞬間だけでなく、本を読んでいる間、本を読んだ後も贈った人と時間を共有できる。

 一方で、ハードルが高いという声もある。相手の趣味にあうのか? すでに持っているのではないか、恋愛小説をうっかり異性に贈って引かれたりしないだろうか……。そんな不安を解消すべく、『ダ・ヴィンチ』4月号では、“贈り物としての本”を大特集。著名人から本読みのプロまでさまざまなジャンルの人々の、とっておきのギフト本をシチュエーション別に紹介。

 なかでも注目は、本と贈り物の達人4人によるトークだ。書店「B&B」共同代表・内沼晋太郎さん、文筆家の甲斐みのりさん、書店員の高頭佐和子さん、清原雄樹さんがそれぞれの視点から、ギフト本を選ぶ際のとっておきのワザを伝授している。

――どんな本をプレゼントすると喜ばれるでしょうか。たとえば、進学や就職など新生活をスタートする今の季節のおすすめは?

清原: 東京に出てきたばかりの人だったら、お散歩マップのような本が喜ばれるのではないでしょうか。自分がこれから住む街、そこから出かけられる場所は知りたいですから。

高頭: 丸善・丸の内本店にいる私でも、もらいたい(笑)。

内沼: 引っ越しをするなら、インテリアの本もいいですよね。「新生活を始めるにあたって、どういうことに興味を持つだろう」と想像して贈るところがいい。

甲斐: 春は旅行にもいい季節です。ほとんどの女性は京都が大好き。私も京都についての本を出版していますが、自分の本だけでなく、京都への旅の本やエッセイはとても喜ばれます。

高頭: 京都本はテッパンですね。すごく売れているし、種類も多い。いろいろなテイストの本が次々出版されていて、見ているだけでうきうきします。すでに持っている人でも、新しい情報をもっと欲しいと思うのでは。

――読者アンケートの「もらってうれしい本ランキング」では、1位が「自分が欲しい本・好きなジャンルの本」、2位が「絵本・写真集・詩集・装丁のきれいな本」、3位が「自分では買わないような本」という結果でした。

内沼: 相手が欲しい本・好きな本を贈りたいなら、書店に一緒に行くのもいいですよ。デートの時に書店に立ち寄り、相手の目線がどの本に向かっているのかを追ったり、「この作家、好きなんだよね」という何気ない一言を聞き逃さないようにしたりすると、欲しい本がある程度わかります。

清原: 図鑑などビジュアルのきれいな本もプレゼント本に好評。僕はちょっとそれにひねりを入れて、『図説 世界史を変えた50の動物』を最近プレゼントしました。

高頭: 「無難な絵本はどれですか」と聞かれることも多いんですよ。ただしロングセラーの定番の絵本は、かぶる確率が高いので、私自身が贈る場合は事前に持っているかどうか聞いちゃいます。

内沼: サプライズばかりを考えなくてもいいですよね。そのことばかり考えて、本を贈るのが億劫になっては意味がない。

高頭: 手頃な価格の本は気やすくプレゼントできるし、もらったほうもお礼を気にしなくていいというメリットがあります。私は絵本を贈る時、雑誌『こどものとも』の最新号をラッピングせずに渡すこともあります。定期購読していない限りまずかぶりませんし、価格も500円以下で、気軽な贈り物になります。それと、親は勉強になる本を子どもに買い与えがちなので、あえて、そこを外す。この間は『こびとづかん』を姪に贈ったら、すごく食いついていました。「こびとのことに詳しくなってもあまり役に立たない」と弟は文句を言っていますが(笑)。――取材・文=SCRIVA(東海左由留、川崎美津子)

 同コーナーではシチュエーション別に4人がそれぞれのギフト本を紹介するほか、「もらってうれしい本ランキング」や「本を贈る4つのポイント」、実際にもらって困った読者の体験談なども掲載している。

(『ダ・ヴィンチ』4月号「100人100様「本」を贈る」特集より)