中2男子をこじらせるな! 男子レベルを上げるマンガ

マンガ・アニメ

2014/2/17

 モテ。それは男子にとって何よりも必要不可欠な原動力のひとつ。その証拠に、男子を描いた多くの作品では、主人公たちはモテを目指して涙ぐましい努力を重ね日々奮闘しているのだ。『ダ・ヴィンチ』3月号では、そんな「男子レベルを上げる」ためのマンガを特集している。

――男子が「モテたい」と意識しはじめるのは中学生くらいからだろう。それは、性の目覚めに後押しされたもので、女性と付き合うには時期尚早。大人でも子供でもない一番ヘンな時期である。

 そんなエロに興味津々の男子中学生を描いた作品が『R‒中学生』だ。男同士で覚えたてのエロ話をすることが楽しくてしょうがない頃であり、自分がヘンタイなのではないかと密かに思い悩んだりするのもこの頃。エロに対して、ある意味、純粋なのだ。

 『ピコピコ少年』は、学業も恋愛も眼中に入れず、ひたすらゲームに没頭した押切蓮介の青春グラフィティだ。小学生時代はファミコンや駄菓子屋ゲームに夢中になり、中学生になる頃にはゲーセンに通いつめ、さらにはエロゲーを覚えてしまう。恋愛対象は二次元キャラとなり、ますます生身の女性から遠ざかる日々。中2男子をこじらせ放題だが、ゲームに捧げた青春があってもいいじゃないか。

 押切蓮介の「街探検(知らない街を散歩)」仲間が『東京都北区赤羽』の清野とおるだ。自身の小中高時代を赤裸々に描いた『バカ男子』では、無意味でくだらない行為ほど夢中になり、男子レベルとは無縁だったあの頃が、笑いを伴いながらしみじみ甦ってくる。

 大橋裕之の自伝コミック『遠浅の部屋』では、19歳の頃の大橋がプロボクサーになろうとする。それは、まだ何者でもない10代特有の焦りによる迷走だっただろう。やがて大橋は無邪気にマンガ家を夢見ることができた少年時代を思い出し、マンガ賞に投稿をはじめる。しかし、孤独の淵で自信と不安に苛まれる日々。そんなほろ苦い経験も男子レベルを上げるためには、ときに必要かもしれない。

■『R‒中学生』(全3巻)ゴトウユキコ 講談社ヤンマガKC 580~630円
性に目覚めながら寸止め状態の中2男子の頭の中は、覚えたてのエロでいっぱい。普通の男子のようでいて実はニオイフェチという伊地知、女子の透けブラが気になってしょうがない吉倉、教育実習の女子大生にエロな恋心を抱く堀田ら3バカトリオを描く性春コメディ。

■『ピコピコ少年押切蓮介 太田出版 693円
ゲームウォッチに始まり、ファミコン中毒となり、ゲーセンに入り浸った少年時代、ゲームが宝石のように見えた。おかげで勉強もスポーツも恋愛も無縁となり、ひたすら反射神経を鍛える日々。懐かしのゲームと共にあの頃の記憶が甦るゲーム青春グラフィティ。

■『バカ男子』清野とおる イースト・プレス 1260円
ウケると思えば、とことんワルノリするのがバカ男子。この封印したくなる過去を小・中・高と年代順に描いたコミックエッセイ。それにしても、ヨーグルトを神として崇めるなんて、中学生男子にしか思いつかない発想。シュールすぎる実話の数々に爆笑必至!

■『遠浅の部屋』大橋裕之 カンゼン 1260円
高校卒業後、プロボクサーになるといって一人暮らしを始めた若き日の著者だったが、あっけなくボクシングに挫折。そこで思い出したのが、少年時代のマンガ家になる夢だった。何者にもなれない焦りを募らせながらマンガを応募し続ける青春の迷走が胸に迫る。

構成・文=大寺明/ダ・ヴィンチ3月号 コミックダ・ヴィンチ「男子レベルを上げるコミック」