女のゲスな本音を面白がり共感し販売促進につなげよう!

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2014/7/14

岡村さん・犬山さんのファンが集い、活況を呈した阿佐ヶ谷ロフトA

岡村さん・犬山さんのファンが集い、活況を呈した阿佐ヶ谷ロフトA。

去る7月3日、阿佐ヶ谷ロフトAを舞台に、熱くもゲスい二部構成のガールズトークイベントが開催された。そのタイトルは「この世は憎しみで出来ている。岡村星×犬山紙子のゲスラブエイリアン」。お酒を片手に新鋭の漫画家・岡村星さん、人気コラムニストの犬山紙子さん、ゲスドル・中村愛さんら女性陣が「ホンネのぶっちゃけトーク」を炸裂。ではいったい、どんな内容のイベントだったのか?
気になるその中身をダ・ヴィンチNEWSがレポート。

じつはこのイベント、セリフ多めのガールズトーク・マンガという新たなジャンルに挑戦している新鋭の漫画家・岡村星さんのコミック作品『ラブラブエイリアン』(日本文芸社刊)が直面している、「すごく面白いのに、とにかく売れない」という課題を解決させるため、「ガールズトークによる販促アイデア会議」として出版社が企画したもの。第一部では「どうしたら売れるようになるか」を、女性書店スタッフをゲストに迎えて語り合った。しかし、第二部ではゲスト陣のお酒が進むごとについつい話題は本筋から再三にわたり脱線。ゲスさむき出しの「女性のホンネ、爆笑トーク」がさく裂しまくった。

第一部 作者と編集者に「ダメ出しぶっちゃけトーク!」

第一部パネラー(写真左から):佐野さん(日本文芸社・担当編集者)、八尾さん(三省堂書店・コミック担当)、岡村星さん(『ラブラブエイリアン』著者)、 関口(司会、ダ・ヴィンチ編集長)
第一部パネラー(写真左から):佐野さん(日本文芸社・担当編集者)、八尾さん(三省堂書店・コミック担当)、岡村星さん(『ラブラブエイリアン』著者)、 関口(司会、ダ・ヴィンチ編集長)

関口:ではまず佐野さんに作品の簡単な紹介をしてもらいましょう。

佐野『ラブラブエイリアン』は女性専用アパートを舞台にしたガールズトーク・マンガで、そこに手のひらサイズの小さな宇宙人がやって来て女性たちとの同居生活が始まります。宇宙人は「NASAに通報しない」ことを条件に、いろんなことをやってくれるんですね。
たとえば、女性たちの間である男性が話題になると、その男性をアパートに「転送」するなど、いろんなハイテクを披露してくれます。女性たちは日頃の愚痴や不満などを口々にゲスいセリフで言い合いながら、必要になるとエイリアンにサポートを依頼するという感じでストーリーは進行します。ガールズトーク・マンガ+エイリアンという、今までにない切り口でとても面白い内容なんです。

作品の面白さをアピールする佐野さん(日本文芸社・担当編集者)。

作品の面白さをアピールする佐野さん(日本文芸社・担当編集者)。

岡村:日本のマンガ界では「会話で成り立つ作品」、いわゆるセリフ劇が売れないからとタブー視されています。だからそのジャンルにぜひ挑戦したいなと思ってこの作品を描いたんです。
大手出版社ではセリフ劇はまず無理なんで、日本文芸社さんだからこそできた作品ですね。

八尾:読んでみて、「これは面白い、いける」と感じました。散りばめられた言葉や会話が素晴らしくもゲスくもあり。また、まるで友達と話しているような会話がリアルに再現されているので、多くの女性の共感を得られるなと。だからお客さまの目につきやすい、いい場所に販売スペースを作ってたくさん仕入れさせてもらいました。

編集者と著者にダメ出しをする三省堂スタッフ八尾さん。

編集者と著者にダメ出しをする三省堂スタッフ八尾さん。

佐野岡村:ありがとうございます。

八尾:ですが、販売的にはあまりお力になれず、申し訳ないと思っています。大好きなのに、なぜ売れないのか……。

一同:笑

関口:売れない原因はどこにありそうですか?

八尾:読んだらすごく面白いのに、第一巻の場合、表紙を見ただけではどんなマンガかがわからないところでしょうか。

岡村:この表紙はとにかく「宇宙人のかわいさを前面に出そう」と考えたんです。ガールズトーク・マンガを強調しても売れないだろうと。

佐野:岡村さん、ひたすら「宇宙人押しだよ」って言ってましたよね。

第一部から客席も満席となり、熱気に包まれながらトークショーも白熱の展開を見せた。

第一部から客席も満席となり、熱気に包まれながらトークショーも白熱の展開を見せた。

岡村:えー、佐野さんだって、「岡村さん、エイリアンのキャラグッズができて大ヒットしたら、もうマンガなんて描く必要がないほどの左団扇生活ができますよ」なんて言ってたじゃないですかー。

一同:爆笑

合コン現場でのホンネ発言を帯でアピール

司会・進行を担当したのはダ・ヴィンチ編集長、関口。

司会・進行を担当したのはダ・ヴィンチ編集長、関口。

関口:男性読者からしても、このマンガにはビビるくらいの女性たちの生々しい本音トークがあって、それがやはり面白い。また、登場する女性たちが口は悪いけど、それぞれ容姿や性格的な可愛さを持っていて、その辺も魅力ですよね。第二巻の発売時には宇宙人押しをせず、販促用の帯を有効活用して女性たちのキャラやガールズトークの面白さをアピールするのはどうでしょう?

八尾:男女が合コンでホンネトークするシーンのセリフが神的なので、その辺を活用したらいいと思います。

関口:補足しますと、主人公である4人の女性が合コンをやるわけですが、エイリアンがハイテクを駆使して、途中からホンネしか話せないようにしちゃうわけです。
するとひとりの男性メンバーがいきなり「今日やらせる奴だけここに残れ」みたいな名言を吐き出しちゃうわけです。

八尾:主人公のひとり、美容師のゆひこさんがそんな男性に向かって毒づく、「そのカラーリング続けたら3年後にどんだけ毛量減るか的確に予想すんぞコラ」とかのセリフも最高です。

岡村:この合コンの巻は第9話と10話の前後編で連載しまして、珍しく佐野さんからもネームの書き直し依頼があったりして、私たちの仕事にしては、かなり慎重に進めた方なんです。
特に佐野さんの「合コンに来る男性はヤルことしか考えていないんだから」というアドバイスは参考になりました。

合コンシーンでの名台詞たち。コミックより転載。

合コンシーンでの名台詞たち。
コミックより転載。

佐野:あー、いや、それはいろいろ雑誌に載っていたんで(苦笑)。

関口:じゃあ、あの合コン男性陣のゲスいセリフはほとんど佐野さんのホンネの反映とか?

岡村:そうですね(笑)。

佐野:いやいや、すべて岡村さんの発案ですよ(苦笑)。

関口:そもそもこのセリフが中心の異色作は、どう誕生したのですか?

岡村:じつは最初に佐野さんからはサスペンス・アクション色のある作品を、というリクエストがありました。ですが、この機会に大手出版社ではできない、セリフ中心のガールズトークものをやりたいと提案したら、あっさりと通してくれたんです。

佐野:編集長を含め、みんな面白いと即決でした。

関口:では今後も、マンガ業界のタブーを破って誕生した、「異色のガールズトーク+エイリアン・マンガ」ということを前面にアピールしてプロモーションしていきましょうよ。

全員:はーい、賛成です(笑)。

第二部 岡村星×犬山紙子×中村愛のゲスラブエイリアン

第二部パネラー(写真左から):佐野さん(日本文芸社・担当編集者)、中村愛さん(ゲスドル)、岡村星さん(『ラブラブエイリアン』著者)、犬山紙子さん(エッセイスト) 関口(司会、ダ・ヴィンチ編集長)
第二部パネラー(写真左から):佐野さん(日本文芸社・担当編集者)、中村愛さん(ゲスドル)、岡村星さん(『ラブラブエイリアン』著者)、犬山紙子さん(エッセイスト) 関口(司会、ダ・ヴィンチ編集長)

関口:では第二部です。途中でゲスドル・中村愛さんが乱入予定ですので、その前にまともな作品への感想を犬山さんに聞いておきましょう。

犬山紙子◎プロフィール
負け美女研究家、ブロガー、コラムニスト、イラストレーター&エッセイスト。テレビでも活躍中。

犬山:4コママンガ以外でこういうガールズトークものを見たのは初めてでしたので、とても新鮮でした。セリフのテンポもすごく良くて、セリフが多くてもサクサク読めてすごく楽しかったです。
あとね、登場人物にすごく好きなキャラがいまして、検事をやっている篠原サツキさんです。33歳で美人、でもどこかドジで男性とはやや縁遠い感じの設定ですよね。このキャラはどう生まれたんですか?

岡村:私の友人で合コンマスターの異名を取る女性がいまして、その彼女の合コン要員として私も合コンに行きまくっていた時期があったんです(笑)。その頃に、ベロベロに酔っぱらった状態で合コンに参加してきた女性がいたんですよ。

犬山:え、始まる前にすでにベロベロ?(笑)。

マンガに登場するサツキさんにはモデルとなった実在の人物がいたことを告白する岡村さん。

マンガに登場するサツキさんにはモデルとなった実在の人物がいたことを告白する岡村さん。

岡村:はい(笑)。そしたらその彼女の職業が、本当に検事さんだったんですね。六法全書とか全部頭に入っていて(笑)。

佐野:へーすごいですね、そんな実在のモデルがいたんですね。

岡村:でもね、すごい呑んだくれで、ストレス過多なようで(笑)。

犬山:なるほど、それでマンガでも泥酔状態で登場してくるんですね。しかも他のアパート住人の女性たちに、お尻に「ケツ」と落書きされてましたね(笑)。
あと、サツキさんのケツにできものができているのがすごく私は共感しました(笑)。

岡村:デスクワーク系の人はできますよね、お尻にできもの(笑)。

別れ話をした直後にゲームをする彼氏のシーンを解説する犬山さん。

別れ話をした直後にゲームをする彼氏のシーンを解説する犬山さん。

犬山:その辺のリアルで細かい描写がすごく面白いんですよ。私もできますもん、できもの(笑)。
あと、巻頭の第1話で、3年間タイへ行くからと別れ話が進んでいるカップルがいて、その彼氏の方が別れ話をした夜に自宅でPSP(ゲーム)をやってるじゃないですか。これすごくウケたんですけど、これってもしかして先生がゲーム好きとか?

岡村:はい、じつは。どんな深刻な時でも、ついやっちゃうみたいな(笑)。

犬山:そうですよね、わかります(笑)。女子でも「もう消えます」みたいな別れメール送っておいて、一分後にはゲームしているとかありますもん(笑)。
そしてリアルさと言えば、『ラブラブエイリアン』にはあまり恋バナが出てこないわけですが、そこも現実的だなと思いました。

岡村:そうなんですよ。男性のイメージからすると「女子会=恋バナ、男の話」と思われがちですが、実際の女子会って男の話題なんてそんなに上位にないですよね。

犬山:たしかに。男との間に問題でも起こらない限りは、むしろ健康や仕事やお金の話していますよね(笑)。

「アイドルだって本当はゲスい」は本当か?

中村愛◎プロフィール
エロマジックをネタにテレビ・ラジオ・イベントなどで活躍中の人気ゲスドル。

(中村愛さん登場)

中村:おー、なんか盛り上がっていますね、みなさん今晩ははじめまして、ゲスドルの中村愛でーす。飲み物はぜひ「生」でお願いしまーす(笑)。

関口:さっそく中村さんにご意見を聞きたいと思います。ゲスいセリフの多い『ラブラブエイリアン』なんですが、「ゲスさ」というキーワードは売りにつながりますか?

中村:いやーダメです。ゲスドルとしてエロマジックというネタでずいぶんやって来ましたが売れません(笑)。
アイドル業界も今やネタか枕営業勝負の時代なんですけどね(笑)。

お酒も進み、残念ながらここにはちょっと採録できないようなキワドくゲスい話で大いに盛り上がる3人。

お酒も進み、残念ながらここにはちょっと採録できないようなキワドくゲスい話で大いに盛り上がる3人。

岡村:アイドルって本当に枕営業しているんですか?

中村:先生、そこツボですか?してますよー(笑)。

犬山:えー、私アイドル好きですが、本当に?

中村:ただ、私の言うアイドルというのは、C級・D級クラスの下層アイドルの話であって、超一流アイドルの世界の話ではないですよ、もちろん。

岡村:じゃあ、中村さんも? 彼氏はいないの?

中村:いや、中村はアイドルというより芸人さんとの中間にいまして、そのどちらかで売れたらいいかなと。ま、それ自体、ゲスい話ですけどね。ただ、下層アイドルはゲスいというのは、本当ですね。彼氏作ったらゲスネタできなくなりますよ、「潮ブッシュ―」とか(笑)。

犬山:私もなぜか、「大阪の某市長の愛人説」というのをでっち上げられたことありますよ(笑)。

岡村:作家の世界に枕営業は無いと思いますが、仮にあっても、読者からの反応が悪ければ「連載の打ち切り」がありますから営業損になるでしょうね(笑)。

やはりここでも合コンのホンネトークのシーンが話題になった。

やはりここでも合コンのホンネトークのシーンが話題になった。

関口:枕ネタで盛り上がるのはその辺にしまして、最後に中村さんのマンガを読んだ感想を聞かせてもらいましょう。

中村:いちばん共感したのは、やはり合コンをテーマにした第9話と第10話でしたね。いろいろと参考になりました(笑)。

犬山:あの巻は最高ですよね。私、あそこをコピーして合コンで彼氏作りを考えている友だちとか女子とかに配りたいと思ってますよ。ほとんどの男はヤリ目(※)で来ていると教えてあげたい(笑)。
※ヤリ目:「ヤルことだけが目的」の意

中村:ホントそうですよね、男はゲスい(笑)。

佐野:いや、そんなこともないですよ。あの合コンだってその後にちゃんとした恋愛につながる伏線になっているんです(苦笑)。

イベント終了後、岡村さんを囲んでのスリーショット。

イベント終了後、岡村さんを囲んでのスリーショット。

岡村:そこは佐野さんが提案してくれたんですよ。最初はヤリ目だったけど、相手を知って本気になる可能性を匂わせたらどうかと。きっと佐野さんが合コンへ込めた想いなんでしょうね(笑)。

関口:なるほど。つまり『ラブラブエイリアン』には、男女の様々なリアルな想いが、そのセリフの中に隠されている素晴らしい作品なのだ、ということなんですね?

一同:そうでーす(笑)。

TENGA商品に興味津々だった中村さん。

TENGA商品に興味津々だった
中村さん。

サプライズ・ギフト
トークショー終了後、イベント後援のTENGAより、ゲストと入場者へ『iroha mini』『TENGA EGG』のサプライズ・ギフトが贈られ、一同、大喜びで帰路についたのでした(笑)。


『ラブラブエイリアン』立ち読み

  • 01
  • 02
  • 03
  • 03
『ラブラブエイリアン』

『ラブラブエイリアン』日本文芸社 ニチブンコミックス刊

岡村星(著)定価637円(税込)

女性専用アパートに突然やってきた、手のひらサイズの宇宙人。
脅威の科学力を持つ彼らに地球あやうし……!? という内容ではなく、ひたすら女子達が宇宙人を交えてお話しするだけの漫画です。「誘爆発作」で大好評を博した期待の新鋭・岡村星のコメディサイドが炸裂した、読み応え抜群、セリフ膨大な充実ショート!

岡村星
3歳の頃から絵を描いていたという天性の持ち主で、劇画からコメディまでマルチな画力を発揮する新鋭マンガ家。『誘爆発作』(講談社)でデビュー。