非日常の官能に耽ってデトックス！ 知的な女性に贈る「日活ロマンポルノ」のススメ（後編）

「ダブルベッド」（1983年）

“もう若くはない”年頃になった一組の夫婦と一組のカップルが、お互いに影響を及ぼしながら軋んでいく姿を描く。若かりしころの岸部一徳や柄本明、石田えり、高橋ひとみなど、超豪華キャストにも注目。

「fleur」編集部のオススメポイント！
普通のドラマ感覚で見られるため、入門編にピッタリ！　よく知った俳優たちが、若々しい演技を繰り広げている新鮮さもある。日活ロマンポルノとはいえ、当時の映画の空気感を感じられる作品。

「花芯の刺青　売れた壺」（1976年）

幼いころから歌舞伎や江戸千代紙人形作りという古風な世界を生きてきた女と、ドライな義理の娘。二人が一人の男をはさんで織りなす、凄艶な肉欲の執念を描く。主演は谷ナオミ。脇役の蟹江敬三も見逃せない。

「fleur」編集部のオススメポイント！
初心者にオススメ！　白い肌にとりどりの着物をまとう谷ナオミさんが、妖艶で美しい。日本文化的な映像美も見もの。芸術性が高いが、エンターテインメント作品としても見やすい。彫師役の蟹江敬三さんが野性的で色っぽい！

「団鬼六　美女縄地獄」（1983年）

大戦の激化の中で、人々の心を不安の淵に落とし入れた昭和初期。良家の子女・光子は、その美貌に魅せられ、虜になった和彦に襲われて暗い土蔵に軟禁される。ヒロインは、SMポルノ始まって以来の美形女優で、ポルノ初出演の高倉美貴。

「fleur」編集部のオススメポイント！
高倉美貴さんの現代でも通用するほどの美貌が、何よりの見どころ。SM作品だが、その要素は少なくて初心者でも楽しめるはず。監禁から愛が生まれるという設定は非現実的だが、高倉美貴さんにはそれを納得させるだけの美がある。

「団鬼六　縄と肌」（1979年）

SMの女王として名を馳せた谷ナオミの引退作。昭和初期のヤクザの世界に生きる、女胴師緋桜のお駒の活躍を描く。賭博の世界を引退したお駒だが、世話になった親分の娘を連れ去った石岡の元へ乗り込むが…。

「fleur」編集部のオススメポイント！
谷ナオミさんの美しさもさることながら、カッコイイ姐さんっぷりを堪能したい！　縛りのシーンなどSM作品らしいシーンはあるが、ストーリーが抜群。西部劇のような勧善懲悪もので、鑑賞後にはスカッとできるはず。

「団鬼六　薔薇地獄」（1980年）

恋愛、嫉妬、恨み、憎悪が倒錯的な官能の世界に絡み合う、傑作SMドラマ。モデルにしてやると甘い言葉で女子大生を誘い、暴力で緊縛写真を撮って脅す三流カメラマンを描く。ヒロインは、団鬼六に「SM界のイングリッド・バーグマン」と称された麻吹淳子。

「fleur」編集部のオススメポイント！
激しいSMプレイや血液表現などハードなシーンが描かれるため、かなり上級者向け。ただし、顔や体つき、仕草など、麻吹淳子さんの女らしい色気は、今回の6作品の中でもピカイチ。エログロナンセンスSM作品という風情も。

「団鬼六　蛇と鞭」（1986年）

大手商社に勤務する社長秘書・江藤倫子。彼女に密かに姉に想いをよせる弟・俊介。二人は、欲望と憎悪に塗れた淫獣たちにより、恥辱と倒錯の地獄へ突き落とされていく。“4代目SMの女王”と呼ばれる真咲乱がヒロインを務める。

「fleur」編集部のオススメポイント！
SMプレイが好きな人向け。緊縛、スカトロなどのSM、調教、近親相姦といった背徳のあらゆる要素がてんこ盛りで、上級者向けだが好きな人にはたまらない作品。男性の支配欲求を知るヒントにもなるかも？

『恋色骨董鑑定譚〜クラシック・ショコラ〜』（斉河 燈：著/藤浪まり：イラスト）

“おまえの蜜壷は私が手入れする”
【あらすじ】こじらせていた処女を捧げ、骨董鑑定士の津田有礼さんと結ばれた私・夏子。幸せな同棲生活を送っていたある日、老舗ホテルの管理部長・筧雅臣さんから「僕のところへ来てほしい」と仕事の依頼をされる。でも彼からのアプローチはどうにも色っぽくて、有礼さんも不機嫌。「目利きの次は手入れだ、夏子。脚を開け」——骨董を磨くように施される愛撫が心もカラダも蕩けさせるのに、今夜は指だけで弾けろだなんて……！？　大人気『恋色骨董鑑定譚』シリーズ第2弾。オジサマvsオジサマの密やかな恋のバトル、開幕。

『失楽園に濡れる花＜下＞』（著：松本梓沙：著/冬森雪湖：イラスト・原作）

“嬲られ愛され翻弄される心とカラダ　憎いのに感じるのは、どうしてー？”
【あらすじ】処女を捧げた男・ケイトに騙され、無一文になった美貌の院長令嬢・英愛。医療ミスが明るみになった父を自殺で失いどん底に堕ちた彼女を救ったのは、謎の美青年・馨だった。復讐相手であるケイトに幾度も嬲られ、無理やりな絶頂で身も心も追いつめられる一方、穏やかな情熱を秘めた馨と惹かれ合い結ばれる英愛。しかしそんな中、ケイトと馨が裏で繋がっていた事を知り——。愛と憎しみの狭間で揺れ動く三角関係。淫靡系ラブ・サスペンス、堂々完結！

『純潔ポルノグラフィティ 〜甘くて淫ら〜』（三津留ゆう：著、アオイ冬子：イラスト）

“待ってろ。おまえのこと、俺が奪うから。”
【あらすじ】心を動かす写真が撮れないのは、処女のせい？　悩むカメラマンの私・瞳子に、モデル撮影の仕事が舞い込む。被写体はなんと、瞳子がカメラマンを目指したきっかけのスーパーアイドル・環だった。でも、実際の環はオフィシャルイメージと全然違う超俺様キャラ！　しかも、なぜか会う度にエッチな行為を迫られて……!?　自信を持てずにいる意地っ張り女子とモテまくり強引男子、喧嘩ばかりの二人がかかる甘い恋の魔法♪