「最終回読んで泣きすぎて言葉になりません」 『テガミバチ』連載終了にファンから悲しみの声

マンガ

公開日:2015/11/11


 大場つぐみ&小畑健の新作『プラチナエンド』がスタートした、2015年11月4日(水)発売の『ジャンプスクエア』12月号。『プラチナエンド』に沸く一方で、人気マンガ『テガミバチ』の連載終了を悲しむ声が多く上がっている。

 バスケットボール一家で育ったエリートの柊仁成と、天性の跳躍力を持つ立花茜を中心に、高校生の繊細な内面を描いたバスケットボール漫画『I’ll』。「第26回 講談社漫画賞」ノミネート作品にもなった同作の連載後、作者・浅田弘幸が2006年より『月刊少年ジャンプ』で連載を始めた『テガミバチ』。

 夜が明けることのないAG(アンバーグラウンド)という地で働く、人々の「こころ」を託された「テガミ」を「届ける」国家公務郵便配達員・テガミバチという仕事にスポットを当てた同作。青春を切り取った『I’ll』とは打って変わって、ファンタジックな作風ながらも、儚く繊細な心理描写は健在で「主人公の涙につられて、こっちまでウルウル」「“悪はただ打ち滅ぼすのみ”といった代物とは違う、考えさせられる趣向に惹かれる」「子ども時代に理解できなかった宮沢賢治の良さを大人になって気づく…みたいな作品」など、ファンを虜にした。

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 2007年、『月刊少年ジャンプ』の休刊に伴い、『週刊少年ジャンプ』を挟んだ後、同年創刊された『ジャンプスクエア』で連載を再開。以降、アニメ化なども行われ、同誌を長らく支えた人気作品だったが、2015年の同誌12月号で、9年の連載に幕を閉じた。

 11月4日、浅田が「ジャンプSQ. 12月号、本日4日発売となりました。テガミバチ第99話『Shine』最終話です。共に旅していただいた皆さんに、心からの感謝を込めて。。。」と自身のTwitterに投稿すると、ファンからは「美しい物語をありがとうございました」「『月刊ジャンプ』での大増ページ第1話。この素晴らしいクオリティを毎月読めるのだと、感動したのを今でも覚えています」「アニメ『テガミバチ』で、スガシカオさんというミュージシャンにも出会うことができました」「最終話、心で受けとめたいと思います」「すごく心が暖かくなるストーリーで、涙でページがめくれないことが多かったです」「最終回読んで泣きすぎて言葉になりませんが、ひとまずこれだけは言いたくて。 心に響く物語でした。忘れません。ありがとうございました!」など、感謝&感動のリプライが届いた。

 中には、『SEX』で知られる上條淳士からの「浅田くん ラグ&ニッチ(&ステーキ) こころの配達ありがとう☆ 長旅お疲れさまでした☆☆☆」といったリプライも。

 また、Twitter以外でも「また1巻から読み返すかな」「また、好きな漫画が一つ終わってしまった」「最終巻予約します(泣)」「終わっちゃうんだなー、悲しい…。これ読むたびに、自分の子もラグみたいな子に育ってほしいなーって思う」などの声が溢れている。

 首都を照らす人工太陽の光も届かない、危険な土地を舞台にした『テガミバチ』の最終話のタイトルが“Shine”というのもグッとくる。まだ同作を読んだことがない人も、途中で止まってしまっている人も、浅田からの「テガミ」を受け取り、涙しよう。


■『テガミバチ』19巻
著:浅田弘幸
価格:457円(+税)
発売日:2015年4月3日
出版社:集英社