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Airbnbで月額130万円を稼ぐ男の「民泊ビジネス」の秘訣は明確な「コンセプト」にあった


『ゼロから始める!「民泊ビジネス」の教科書』(川畑重盛/KADOKAWA)

 ウィークリーマンションやシェアハウス運営に15年以上かかわってきた不動産ビジネスのプロフェッショナル川畑重盛さん。彼の民泊ビジネスノウハウをまとめた著書『ゼロから始める!「民泊ビジネス」の教科書』(川畑重盛/KADOKAWA)は、民泊ビジネスの秘訣を10点に絞って分かりやすく紹介しています。

 民泊やAirbnb(エアービーアンドビー)の説明、実際に部屋を貸し出す時の注意点をコンパクトにまとめた本書の中で、民泊はコインパーキングと同じと川畑さんは語ります。

 人通りが多い道に面した月極駐車場を時間貸しのコインパーキングに変えることで回転率を向上させて利益を増やす「タイムズ24」の方法にならい、宿泊期間を短くしつつも回転数をあげることが民泊ビジネスの肝だと指摘。そして、川畑さんの月額130万円を稼ぐ民泊ビジネスのポイントは下の一文に尽きます。

自分がかけられる現実的なコストと労力を踏まえ、自分のなかでおもてなしをする範囲の線引きを明確にしておくことが大切だ

 線引きをするからこそ万人受けは避けてコンセプトを明確にすることができるのです。本書で紹介されている秘訣10点は、線引きをしっかり行うべき10点と言っても過言ではありません。民泊をよく利用する海外の人のなかでも、生活水準が高く英語を話せる人の多い欧米系を川畑さんは意識して部屋を作ります。体型に合せ大きめの家具を用意したり、水周りのスペースを広めに設計するだけでなく、たとえば「姫路城」などの彼らに人気の高いエリア周辺にビジネスを展開するなど場所にまでこだわっているのだとか。一方、アジア系の方が好むのは「ジブリ三鷹の森美術館」や「東京ディズニーリゾート」など、比べると場所だけでも大きな差があることがわかります。こんな線引きのポイントを初心者でも分かりやすい言葉で例を交えながら書かれているのは嬉しいかぎりです。

 そもそも「民泊」とは、一般の人の住宅に対価を支払って旅行客が泊まることで、海外ではすでに常識。マライア・キャリーやビヨンセなどの海外スターも民泊していることを公表しています。2008年に米国で作られたベンチャー企業「Airbnb」が同名で運営しているサイトは、必須ツールとして本書でも紹介されています。全てをオンライン上で完結可能にしたサービスで“対面接客”という宿泊施設ビジネスの常識を覆して業界を席巻しています。2016年3月時点で、190カ国33000都市で2500万の旅行客が利用。アパートの一室からイギリスの城まで80万の物件を紹介し、予算や目的に応じた部屋を探せるのが強みです。

 Airbnb運営側が世界各国からの旅行客を対象に集客を行ってくれるため、ホストの営業の手間もかかりません。手数料をゲストに負担させるシステムのため、ホストが負担する手数料は成功報酬のわずか3%です。ヤフートラベルや楽天トラベルなどが12〜13%を徴収していることを考えると、ホストにも優しいサービスだと本書でも力説されています。

 そして、日本でも法律が2016年4月から施行されて民泊ビジネスが熱を帯びてきました。2020年東京五輪・2018年平昌冬季五輪(韓国)・2022年北京冬季五輪(中国)など、アジア圏でのイベントも控える今、宿泊施設の不足や空き家問題の解消が民泊に期待されています。

 しかし、法律が施行されたばかりで、グレーな部分が多いのも事実です。バックパッカーをしていて危険な目にあった人や、逆にゲストのマナーの悪さで近隣住民と揉めたなど、トラブルも多発しています。儲かるからと言って、他人に迷惑をかけるようなビジネスは長続きしません。みんなに愛されながら気持ち良く稼ぐためにも本書を読んでしっかり勉強してから民泊を始めていただきたいです。

文=田中利知



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