人は“欲望”とどう付き合うべき? 「出世したい」「お金が欲しい」「もっと食べたい」…

暮らし

2017/2/6

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    『「欲」をコントロールする方法』
    (西多昌規/文響社)

 スタンフォード大学やハーバード大学で研究した医師が、究極の自己管理術を教える『「欲」をコントロールする方法』が2017年2月3日(金)に発売された。

 現代の日本において、「お金がほしい」「もっと食べたい」など、欲求に振り回され気持ちが晴れないという悩みを抱える人は多くいる。同書はその原因を追究し、どう対処していけばよいかを、医療現場の経験や調査研究が豊富な著者が学術的にアプローチする一冊だ。

 内閣府による「平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」において実施された「心の状態」調査で、1週間の心の状態を日本の若者に聞いたところ、“「ゆううつだと感じたこと」が1週間以内にある”と答えたのは77.9%にも及んだ。これは、先進国の中でも突出して高い割合となる。日本に続いて韓国が63.2%と過半数を超えるが、他の先進国はアメリカ41.0%、ドイツ36.9%、フランス38.6%にとどまっているのだ。

 この結果から、日本が特に心が晴れにくい社会になっているといえるだろう。しかし、まず大前提として掴んでおかなければいけないのは、心が晴れないのは人間の宿命だということ。もちろん、社会情勢の不安定さから心が晴れにくいということはある。しかし、人間は元来、完全に晴れやかな気持ちでいつづけることは難しい生き物なのだ。

 例えば、恐怖や不安は原始的な感情として心を曇らせる。こうした感情がなければ、生物は自然界において生きていけないだろう。野生の中で危険を察知するために、こうした心が落ち着かない感情を進歩の中でも手放さずにきたからだ。つまり、生きていくために必要不可欠な心の負担もあるということだ。

 とはいえ、人間にとって心を重くする感情はそれだけではない。「見栄を張りたい」という虚飾や、「他人を羨む嫉妬」などといった心が晴れない感情は、人間が社会生活の中で後天的に身につけていったもの。こうした負のエネルギーや欲は、対処の仕方を学んでいくことで気持ちが晴れていく。

 このように、心が晴れない原因を追究していくと、少しずつ自分の心を紐解き、落ち着きを取り戻していくことができる。同書では、そんな“心が晴れない原因”を分解・分析していくことで、次なる一歩が踏み出せるようになる究極の自己管理術を紹介。

 心が晴れない原因を「強欲」「色欲」「暴食」「憂うつ」「憤怒」「怠惰」「虚飾」「傲慢」の8つに分類し、学術的・経験的にそれぞれの欲や感情のコントロール方法を伝授する。

 現代社会を生きる中で、“やや心が疲れている”、“気持ちが晴れない”といった感情を少しでも抱くなら、『「欲」をコントロールする方法』でココロのモヤモヤをスッキリとさせよう。

西多昌規(にしだ・まさき)
精神科医、国立精神・神経医療研究センター病院に勤務後、ハーバード大学医学部精神科研究員などを経て、スタンフォード大学医学部睡眠・生体リズム研究所客員講師に。第一線の研究職の立場から、現在の日本人が抱える病理に迫っている。著書に、『自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理』、『突き抜けた結果を出す人はなぜ「まわり」に振り回されないのか?』、『休む技術 かしこくコスパを上げる大人のオン・オフ術』、『大事なときに限ってうまく話せない人のための人前であがらない技術』など多数。

※掲載内容は変更になる場合があります。