認知症予防に「片づけトレーニング」! 片づけ3点セットと5つの実践ステップで認知力向上

暮らし

公開日:2017/5/7

 脳の認知機能を高め、認知症の予防に繋がる片づけ術「脳ササイズ片づけトレーニング」を紹介する『ボケない片づけ 一生自分で片づけられる5つのステップ』が、2017年4月20日(木)に発売された。

 最近、「実家が散らかっている」と思ったことはないだろうか。ただ単に親に「片づけした方が良いよ」と言うだけではスルーされてしまうが、「片づけは脳トレになる」「認知症予防になる」と教えてあげればその気になるかもしれない。片づけは「計画力(思考力)」と「注意分割機能」を必要とするため、脳の認知機能を高め、認知症の予防になるのだ。

 両親の介護を約10年間経験した著者は、認知症予防にもなる片づけ手法を「脳ササイズ片づけトレーニング」と呼んで推奨している。このトレーニングに必要なのは、まず「脳ササイズ片づけ3点セット」。最初に、どこにどのように片づけるかを計画する「Before片づけメモ」を書くことで計画力を鍛える。続いて実際に片づけを行い、翌日には「After片づけメモ」を書く。このときには脳の海馬がつかさどる認知機能「エピソード記憶の想起」が必要になるため、物忘れの防止が期待できる。

advertisement

 片付け手法にも難易度別に5つのステップがある。ステップ1は「用途別」の分類、ステップ2は「アイテム別」「季節別」に分類すること、ステップ3は「人別」「季節別」「用途別」の分類。ステップ4は「タイムスケール分類法(初級編)」、ステップ5は「タイムスケール分類法(上級編)」だ。

 同書では、ステップ別に「カトラリーの入った引き出し」「自分の下着の入った引き出し」「下駄箱」「冷蔵庫上段」「書類の置かれたテーブルの上」といった片づけ場所を想定して解説。どのように片づけていくべきかが具体的に分かる仕組みになっている。

 片づけの5つのステップを習得し、歯磨きのように習慣化すれば認知症におびえることもない。巻末にはすでに実践した人の事例も掲載されているので、親子で会話を弾ませながら認知症予防に取り組んでみよう。

高橋和子(たかはし・かずこ)
専業主婦歴25年。両親の介護を約10年間経験。生活者の視点を活かして、整理収納・家事代行・セミナー講師の「フェリシアラボ」を創設。これまでに800件の片づけられない家の問題を解決してきた。また、片づけ講座受講者は年間約1,000人を超える。2012年、リカレント教育(生涯学習)と女性支援を掲げ、一般社団法人日本エグゼクティブプロモーター協会「片づけ上手塾エグゼカレッジ表参道校」を開設。代表理事に就任。親の家と自分の家を片づける「大人片づけ」を考案。NHK「あさイチ」をはじめテレビ朝日系「関ジャニの仕分け∞」など民放各社・雑誌・新聞等のメディアに多数出演・掲載。現在、爆発的に増加を続ける認知症の予防に、脳を鍛えて家も片づく「脳ササイズ片づけトレーニング」を創案、展開している。

※掲載内容は変更になる場合があります。