西原理恵子『毎日かあさん』連載終了に反響続々「“人生”に対する姿勢に励まされた」

アニメ・マンガ

2017/5/25

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 毎日新聞の人気連載『毎日かあさん』が、2017年6月26日(月)付の掲載で終了することが発表された。読者からは「『毎日かあさん』には、本当に泣かされっぱなしでした」「西原さん、長期連載と“母親卒業”お疲れさまでした」といった反響が広がっている。

 同作は2児の母親でもある西原理恵子が家庭内の出来事を題材に描いたギャグ漫画で、2002年から週1回連載され足かけ16年の長期連載に。連載中に離婚や元夫の死去なども描かれた。これまでに文化庁メディア芸術祭賞、手塚治虫文化賞、日本漫画家協会賞を受賞。2009年にはテレビ東京系列で地上波テレビアニメ化、2011年には小泉今日子、永瀬正敏主演、小林聖太郎監督で映画化された。単行本の売上は累計約240万部に達している。

 16年にわたる連載の中で展開されたエピソードや、子育て中の母親らにダイレクトに届く西原らしい至言が多くの読者の共感を呼んでいた同作。「西原さんの“人生”に対する姿勢に励まされました。本当にお疲れ様でした」「寂しいけれど、子どもの自立のためにも良いと思うので英断だと思う」と連載終了を惜しむ声が続々と上がった。

 そして10月からは毎日新聞で西原の新連載が決定。タイトルは未定ながら、『毎日かあさん』同様週1回の連載となる。人生経験を経て、さらにスケールを増したサイバラワールドのギャグが炸裂する。連載終了と新作について、西原のコメントも届いているので紹介しよう。

―終了の理由
「お母さんが終わったからです。下の子も16歳になって、『あっ、お母さん終わった』って気が付いた。経済的な支援とかはまだ必要ですけど、それ以外はもう要らないな、と。子育て終わり、お母さん卒業、各自解散(笑)。すごいさみしいけれど、もう子どもに干渉しちゃいけないんだろう。私も後は自分の好きな人生を送らせてもらいます。だから『毎日かあさん』も終わり」
「それに、シリーズも13巻になって、飽きてきた人もいるかもしれないし、どっから読んだか分からなくなって同じ巻を2冊買っちゃうとか―私も同じ本を3回買ったことがあるからね―そんな方がいっぱいいそうなんで、ここらでリニューアルしよう、と」

―うれしかった反響
「私のだらしなくて、いいかげんな子育てを、『いいよね』って言ってくれた。みんなで慰め合ったという感じ(笑)。今までは子育ては聖域だったんです。その像をちょっと私が崩したら、たくさんの女性たちが『そうだよね』って。それが先輩女性からも来たのがうれしかったです」

―お詫びとお礼
「汚い絵とヘタな文字で、特にご高齢の読者の、老眼の方、本当にすみませんでした。長いこと描いているんで、絵も字も上手になると思っていたら、なりませんでした。そこらへんすいません」
「でも16年、幸せでした。みなさんで(連載を)守ってくださって、本当にうれしかったです」

―新連載について
「子どもたちは、家族としてちょっと描かせてもらうけど、もうそんなに出てこない。これまでキャラにして金儲けしてごめん(笑)」
「新連載では、『卒母』した同じ女性の悩みや第2の人生を描きたい。女性にとって1番楽しい時期なんです。歳いったおばさんたちの柔軟な人生を描ければ」
「私たちの母親の世代が夫に殴られたり、しゅうとめにいびられたりしても『あなたたちはそんな目にあってほしくない』と変えてくれたように、私たちも次の世代の常識を変えていきたい。おばさんの愚痴と説教だと思って読んでください」

 なおシリーズ最後の単行本『毎日かあさん14(仮)』は、毎日新聞出版から9月に刊行予定。最終回までの新聞連載に加え、恒例の描き下ろしに西原が何を描くか、シリーズにどう幕を引くか注目だ。

西原理恵子(さいばら・りえこ)
1964年、高知市生まれ。武蔵野美術大学卒。上記の『毎日かあさん』での受賞歴の他、文藝春秋漫画賞(『ぼくんち』)、ベストマザー賞などを受賞。

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