「1日1万歩で健康になる」はウソ!? 歩けば歩くほど不健康になる歩き方

健康・美容

更新日:2017/7/10

⚫ウォーキングは誤解されている 

「健康のためウォーキングを始めよう」と思い立ち、万歩計を身につけて毎日歩くという人は多いはず。「1日1万歩」が歩数の目安としてよく言われる。しかし、足専門の治療院を運営し、これまで延べ13万人の足を診てきたフットマスター・新保泰秀さんはこう説明する。「いくら1日1万歩を歩いても、体に負担をかける歩き方になっていたら歩けば歩くほど不健康になるだけです」。確かに、正しい歩き方を教わったことがある人はどれだけいるだろうか?

⚫体のゆがみは足首のゆがみから引き起こされる

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 新保さんが重要視するのは足首の動きだ。「私たちの体のなかで唯一、地面と接点があるのが足、そして足を支えるうえで欠かせないのが足首の役割です。人間の体を自動車に例えると足首はタイヤにあたります。タイヤの大きさや空気圧が左右で異なっていたり、片方が違う方向を向いていたら車体がすぐに傷んで故障しますよね」(新保)。足首がゆがむと、すね→ひざ→太もも→股関節→骨盤と、ゆがみは連鎖する。骨盤のゆがみは頚椎や、あごの関節にまで影響するといわれている。つまり足首のゆがみが顔の輪郭までゆがめている可能性があるということだ。正しい足首の使い方と歩き方が健康には不可欠といえる。

⚫靴底の減り方で自分の体の特徴を知る

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 間違った歩き方を表すのが靴底の減り方だ。男性に多く見られるのが、外側が減っている靴底。がに股歩きや猫背の人にこの傾向は強い。足の外側の筋肉だけが発達するため、見た目が不格好だったり、がさつな印象を与える。このタイプは、足首のゆがみが骨盤や股関節に影響し、肩こり、腰痛などさまざまな不調を引き起こしがちだ。女性に多いのが内側が減っている靴底。重心が親指にかかりやすいため、たこやうおのめに悩まされる人も多い。つねに内股なのでどこか自信なさげで頼りない印象を与える。無意識に重心を外側におこうとするため骨盤が開きやすく、下半身太りの原因にもなっている。

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⚫足の重心の置き方とボールウォーキングで足首のゆがみ解消

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 新保さんが提唱しているのが「バランスポイント」という足裏の重心の位置だ。「かかとの少し前、内くるぶしと外くるぶしを結んだ真ん中がバランスポイントです。バランスポイントを重心として立つと体が正しく使われるだけでなく、姿勢も劇的に良くなるので立ち姿が美しくなります」(新保)。

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 そして「ボールウォーキング」という正しい歩き方を指導している。「足をまっすぐにして、かかとで着地。かかとから小指→親指と重心を移動させる歩き方です。ボールが転がるようなイメージを持つと、早くマスターできます」(新保)。正しいフォームのボールウォーキングができると、1日1万歩も必要なく1日300歩でも健康に良い影響を与え、なおかつダイエット効果も期待できるそうだ。

不調の原因は足首のゆがみ、体が変わる正しい立ち方と歩き方