TBS系『世界ふしぎ発見!』発、驚愕の雑学知識! 富山-名古屋間に実在する、ノーベル賞を生む奇跡の“出世街道”

テレビ

2017/6/24

(「世界ふしぎ発見!」制作スタッフ/KADOKAWA)

 TBSテレビで1986年に放送が始まった『世界ふしぎ発見!』は、ミステリーハンターが世界の街や遺跡、秘境などをめぐり、そこに隠されたさまざまな謎に迫る教養クイズバラエティ。これまでに番組が訪問した国と地域は170を超えるが、放送開始30周年を期に刊行された『世界ふしぎ発見! 大人の謎解き雑学』(KADOKAWA)は、番組が近年放送した内容の中から際立った題材のみを厳選、最新情報も加えながら解説している、番組ファン・雑学ファン必読の一冊だ。

 今回の記事では、富山県富山市と愛知県名古屋市を結ぶ“ある国道”にまつわる、何とも不可思議な事実を紹介しよう。

はたしてこれは、偶然なのか?

 富山市と名古屋市をつなぐ、総延長約265キロの「国道41号線」。じつはこの国道と、誰もが知る世界的国際賞である「ノーベル賞」には、なんとも不思議な“つながり”があるのだという。

 2002年、富山市出身の田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞した際、当時の日本人ノーベル賞受賞者12人のうち、その3分の1にあたる4人がなんと、富山市から岐阜県高山市を通っている国道41号にゆかりがあることがわかったのだ。そこで富山県は、国道41号の富山~高山間約90キロに「ノーベル街道」と名付けた。

 2002年に化学賞を受賞した田中氏は富山市の生まれで、1987年に生理学・医学賞を受賞した利根川進氏も、小中学生時代を富山市ですごした。

 田中氏と同じ2002年に物理学賞を受賞した小柴昌俊氏は、南に下った岐阜県飛驒市で研究活動を。さらに、2000年に化学賞を受賞している白川英樹氏は、小学校から高校までを岐阜県高山市ですごしている。

 そして2015年、富山市に自宅を構える梶田隆章氏が物理学賞を受賞したことでノーベル賞受賞者は5人となり、「ノーベル街道」はにわかに脚光を浴びることになる。2016年までの日本人受賞者総数は25人(外国籍2人を含む)に増えていたが、この5人という数は、じつにその5分の1に相当するからだ。

これは偶然ではない、もはや奇跡だ!

 ところで、ノーベル街道沿線にある岐阜県飛驒市神岡町には、ニュートリノを観測する巨大実験施設「スーパーカミオカンデ」がある。

 ニュートリノとは、物質の最小単位である素粒子の一つ。小柴昌俊氏は前身の「カミオカンデ」ではるか彼方の宇宙から地球に飛来するニュートリノを観測し、梶田隆章氏はそのスーパーカミオカンデを使ってニュートリノに質量があることを初めて確認して、両者は栄えある物理学賞に輝いた。

 なお、道の駅「スカイドーム神岡」には、スーパーカミオカンデの50分の1レプリカのほか、観測施設のリアルタイム情報が見られる「ニュートリノコーナー」も設置されている。

ノーベル賞受賞者を多く輩出する「ノーベル街道」の起点

 ノーベル街道を越えて南に進むと、愛知県名古屋市に至る。名古屋大学は、中部地区を代表する国立の総合大学。益川敏英氏(2008年、物理学賞)をはじめ、野依良治氏(2001年、化学賞)、小林誠氏(2008年、物理学賞)、下村脩氏(2008年、化学賞)、赤﨑勇・天野浩両氏(2014年、物理学賞)という6人ものノーベル賞受賞者が籍を置いた、まさにノーベル賞の“聖地”。つまり国道41号には、日本人ノーベル賞受賞者25人のうち、なんと11人が何らかの形でゆかりがあるのだ。

 ちなみに、2016年の生理学・医学賞受賞者である大隅良典氏は、名古屋大学から約40キロ離れた基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)で、受賞のきっかけとなった研究に13年間従事。国道41号とはやや離れてはいるものの、マクロ的視点で見れば、少なからず関係があるといえるかもしれない。

 国道41号は江戸時代、富山湾でとれたブリを飛驒・信州地域に運んだ、通称「ぶり街道」と呼ばれる道だった。ブリといえば、「ぶり はまち もとはいなだの出世魚」という有名な川柳もあるように、成長とともに名称が変化する“出世魚”の代表格である。

 かつての「ぶり街道」が、今では数多くのノーベル賞受賞者を輩出する“出世街道”になったというのは、単なる偶然ではないのかもしれない。

文責=色川賢也

【第1回はこちら】TBS系『世界ふしぎ発見!』発、驚愕の雑学知識!「南米マチュピチュ」に村をつくった日本人がいた!