発達障害を持つ15歳の焙煎士が生み出す話題のコーヒー 「ぼくができることから ぼくにしかできないことへ」

暮らし

更新日:2017/11/20

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 1日約25億杯。これは全世界で人間が飲んでいるコーヒーの消費量です。どこでも気軽に購入できるコーヒーですが、特別な感性を持つ15歳が生み出すオリジナル焙煎コーヒーが、今話題となっています。

 高校に進学をしない選択をし、群馬県桐生市に自ら焙煎したコーヒー豆を販売する「HORIZON LABO(ホライズン・ラボ)」を立ち上げた若き焙煎士、岩野響さん。小学校3年生の時にアスペルガー症候群と診断され、中学では学校生活への適応に困難を感じ、悩んでいたそう。そんな時に出会ったのが“コーヒーの焙煎”。知人から雑貨の手回し焙煎器をもらったのがきっかけで、のめり込むように。
 幼い頃から、調味料を変えたのがわかるほどの鋭い味覚と嗅覚の持ち主だった彼。「ぼくができることから ぼくにしかできないことへ」との想いから、大好きなコーヒーの焙煎について研究を重ねてきました。

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 桐生の自宅に併設したHORIZON LABOを、響さんの研究発表の場として、2017年春にコーヒー豆の販売を始めたところ、そのコーヒーの味わいや彼の生き方が、全国で話題に。想定をはるかに超える反響の結果、即日完売による品切れに加え、駐車場不足や行列などの問題がおこったため、響さんがコーヒー豆の焙煎研究に専念できるよう、桐生での対面販売は現在、終了しています。

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 しかし10月下旬より、数量限定の通信販売が「毎日が発見ショッピング」にてスタート。商品は月替わりの1種類で、季節に合わせた焙煎をしてお届けします。11月のコーヒーは「彫刻をイメージした静かな甘み」がテーマ。石、木、金属、土、から削り出される彫刻のようなイメージで、これまでの響さんの味を削り出し、立体感をもたせ、肌のような滑らかな甘みを感じるコーヒーです。

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 12月には書籍『15歳のコーヒー屋さん 発達障害のぼくができることから ぼくにしかできないことへ』(KADOKAWA)が刊行され、さらに注目されること間違いなし。発達障害を持つ15歳の焙煎士によるオリジナルコーヒー豆、今のうちからチェックしてみては?

【詳しくはこちらへ】毎日が発見ショッピング

岩野響さん 
2002年、群馬県生まれ。小学校3年生の時にアスペルガー症候群と診断される。中学に入ると学校生活への適応に困難を感じ、「どう生きていこうか」と悩んでいた時期に、知人から雑貨の手回し焙煎器をもらい、コーヒーの焙煎にのめり込むようになる。その後、家事や両親が営む染物洋品店の手伝いなどをしながら準備を進め、2017年春に「HORIZON LABO」をオープン。現在も、青山で「大坊珈琲店」を営んでいた大坊勝次氏らと交流し、焙煎の研究を重ねている。