あなたの「なんとなく」が上手くいかないのには理由があった! 30歳からぐぐっと伸びる人達がやっていた「見えない力」を味方につける方法

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公開日:2019/9/28

 同じ同期入社なのに、気が付いたらアイツとこんなにも差がついてしまった……。決して能力差だけではない、この「結果を出せる」差。30歳からぐぐっと伸びる人達がやっていた「見えない力」を味方につける方法とは?

『成功する人が磨き上げている超直感力』(八木龍平/KADOKAWA

 「あの人は『たまたま』上手くいっただけ」「今回は『偶然』成功しただけだろ」。そんなことをぼやきながら、自分の不運を嘆きながら仕事を続けていると、ある時を境目に明らかに「たまたま」「偶然」が続く人が出てきて、横一線だったはずが、気が付くと明確な差がついてしまっていた――。

 こんな経験がある人はいないだろうか?

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 本書の著者にして『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』が27万部突破のベストセラーとなった八木龍平氏は、そんな物事が上手くいく人といかない人の差を「直感力を身に付けているかどうか」だと説明する。

 物事を論理的に考えたい人は、「直感」という言葉に対し、抵抗を覚えてしまいがちだが、本書では「直感を磨けば夢や目標が現実になる」ことを事例や統計データ、脳科学の視点から科学的に解説していく。

 そして、多くの経営者の経営判断や著名作家の創作活動など、各分野で活躍する一流の人ほど、「直感」を大事にしているだけでなく、日々それを磨く努力をしていると紹介している。

 そこでの結論は、30代からは「ロジカル+経験」で対処できることが増えるが、それでは過去に頼っているだけでいつまで経っても成長はない。成長・成功するためには「ロジカル+直感」が必要だというもの。

 本書では、直感とは何か、どんな時に役立つのかを紹介するとともに「どうやって磨いていけばいいのか」まで具体的に紹介している。

 直感力が生まれるトレーニング法や習慣術の一部を見てみよう。

●感情を「カッコに入れる」クセをつける
●ネガティブなものは「否定する」のではなく「反応しない」
●手帳にはできるだけ「余白」をつくる
●いい気分で「い合う」ことを意識する
●「それはあなたでしょ!」と唱え続けて相手に引っ張られないようにする

 どれも具体的な方法を述べており、わかりやすいが、筆者が最も気になったものを挙げたい。

 それは、「スキマ」を作ること。

 スケジュールで埋め尽くされた手帳、仕事は順調だと錯覚してしまいがちだが、こんな状態は「スキマ」がなく、自分の内なる声である「直感」はやってこないとのこと。

 忙しい毎日の中でも、意識して何もしない時間を作ってみる、不要なものを処分して部屋の中に何もないスペースを作ってみる、など起きた物事に対していちいち悩むのをやめてみる。この取り組みによって、心に「余白」が生まれ、この余白こそが内なる自分の声との向き合う時間となり、「超直感」がおりてくるとのこと。

 俗にいう「スピ本」のように、著者の不思議な体験談が多くあるが、世界的小説家、村上春樹氏や日本を代表する経営者、稲森和夫氏といった著名人の直感を磨くエピソードも多く、多くの方に読んでいただける。

 30代から明確に「伸びる人」とそうでない人がいる。これまでライターとして多くの人を取材してきた実感だが、「何で?」に明確に答えることができなかった。この本は、その長年の問いに1つの答えをくれた1冊だ。

文=岡村和紗

【著者プロフィール】
八木龍平
同志社大学を卒業後、NTTコムウェア勤務を経て、北陸先端科学技術大学院大学より博士号(知識科学)を取得。2006年11月、博士論文の執筆で追い込まれていた深夜、寮の自室に仏様の映像があらわれ、メッセージを聴く神秘体験をする。以来、見えない「氣」に敏感になり、スピリチュアルな感覚が開発される。