自宅待機中の新入社員は必読!? 2011年に発売された『入社1年目の教科書』の売上が昨年の2.5倍に

ビジネス

公開日:2020/4/24

『入社1年目の教科書』(岩瀬大輔/ダイヤモンド社)

 新型コロナウイルスの影響によって自宅待機する新入社員が増えるなか、2011年に発売された書籍『入社1年目の教科書』(岩瀬大輔/ダイヤモンド社)が新たに脚光を浴びることに。実用的な知識が盛り込まれた“新社会人のバイブル”に、ネット上では「自分の考え方や視点がまるっと変わった。1日1項目を実践するだけで仕事にハリが出てくると思う」「生産性を高めるためのエッセンスがつまっている。すべての社会人必読の書」と評価する声が続出している。

 同書は現在、50万部を突破するほどの注目を集めているビジネス書。著者は30代でライフネット生命保険の副社長となり、ダボス会議の「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」に選出された岩瀬大輔氏。たんにビジネスのノウハウをまとめているだけでなく、「なぜそれをする必要があるのか」を丁寧に説明しているのが特徴だ。

 書籍に収録されているのは、仕事への取り組み方や考え方の「指針」となるアイデアの数々。「頼まれたことは、必ずやりきる」「50点で構わないから早く出せ」「つまらない仕事はない」という“仕事の原則”に加えて、50個に及ぶ具体的な行動指針が記されている。

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 現在、多くの国民が外出自粛の状況となっていることを受け、入社式や新入社員研修を中止・延期する企業が続出。そこで自宅待機を余儀なくされた新入社員向けの「課題図書」として『入社1年目の教科書』を配布する企業が増えたようで、書籍の売上は昨年と比べて2.5倍以上にアップしているという。

 実際に多くの新入社員や就活生が感銘を受けているようで、SNS上では「来年社会人になる自分には大切なことが盛りだくさんで、まさに教科書! 書いてあったことを今日から即実践していきたい」「決して大げさなことは書いてなくて、意識すれば今日から実践できることも多い。入社前に読み切ることができてよかった」「サラリーマンとしての考え方を予習させてもらいました。人として当たり前のことや社会人の常識がぎっしり簡潔に書かれています」など、さまざまな反響が上がっていた。

 著者の岩瀬氏は同書が提示するメッセージについて、「新入社員がまず目指すべきところは、同僚や周りの人たちから信頼される人になりましょう」というものだとコメント。現在は新型コロナウイルスの影響でリモートワークが加速しているが、「コミュニケーション手段が変わったとしても、『一緒に仕事をする人たちから信頼される人になる』ための基本は変わらない」と指摘している。

 自宅待機によって「他の社会人より出遅れてしまうんじゃないか」と不安を感じている人は、まずは落ち着いて良質なインプットに励んでみてはいかがだろうか。