オヤジ版ジャンプ!? 『漫画ゴラク』にあの作家たちが集結

アニメ・マンガ

2012/7/28

 『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)といえば、昔ながらのラーメン屋や喫茶店、銭湯の脱衣所の片隅などに、だらしなく積まれ、世のお父さんやおじいちゃんに読まれている「オヤジ雑誌」として認識している人も多いのではないだろうか。

 しかし、そんな「オヤジ雑誌」に今、変化が起きている。

 『キャプテン翼』(集英社)の高橋陽一、『魁!! 男塾』(集英社)の宮下あきら、『陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!』(日本文芸社)のにわのまこと、『銀牙-流れ星 銀-』(集英社)の高橋よしひろ……。そう、かつてあの『週刊少年ジャンプ』で脚光を浴びた作家たちが多数、連載陣として名を連ねているのだ。

『週刊少年ジャンプ』だけではない。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で『グラップラー刃牙』(秋田書店)を連載していた板垣恵介。『週刊ヤングジャンプ』で『CUFFS~傷だらけの地図~』(集英社)などの重厚なアクションマンガを描き人気を博した東條 仁や、『週刊ヤングサンデー』(小学館)の『桜通信』(小学館)などで世の男性の股間を幾度も刺激してきた遊人。さらには、『沈黙の艦隊』(講談社)『ジパング』(講談社)のかわぐちかいじまでが連載作家の仲間入りを果たしている。

 大ベテランも黙ってはいない。『マジンガーZ』(講談社)の作者で知られるあの永井豪は自伝マンガ『激マン!』を連載中だ。

 とにかく看板こそ『漫画ゴラク』のままだが、ラインナップは超メジャーマンガ誌そのもの。その様はまるで、オヤジの枯れた世界に突如、いくつものきら星が現れ、まぶしい光を放ち始めたかのようだ。

 しかも、彼らはそこで「過去の栄光」を焼き直ししているわけではない。過去の連載作品を引き継いだものはさらにその深みを増し、新たに描き上げられたものは大人のテイストにあふれた作品となっている。例えば、高橋陽一は『誇り~プライド』という作品でスーパースターでなくJ2に落ちた選手を描き、永井豪は『激マン!』で自身の代表作『デビルマン』の舞台裏や裏話を暴露し続けている。これだけの大御所たちに、『漫画ゴラク』にあわせた作品を描かせるあたりは、「オヤジ雑誌」の第1人者としての地位を築いてきた力の成せる技といっていいだろう。

 いや、もう『漫画ゴラク』のことを「オヤジ雑誌」と呼んではいけないのかもしれない。年輪を重ねた男の深みと、少年誌で培われたダイナミックなエンタテインメント感覚のコラボレーション。『漫画ゴラク』は今、マンガ雑誌の世界にまったく新しいジャンルを切り拓きつつあるのだ。