脱・信頼されない人! 「聞く姿勢」「相談」「雑談力」を意識したズレない会話術で信頼度をアップさせよう

ビジネス

公開日:2023/3/31

キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ
キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ』(横山信弘/すばる舎)

 社会には2種類の人間がいる。「信頼されている人」と「信頼されていない人」だ。

 ミスをしても、あの人はフォローしてもらえているのに、自分は「なんで早く報告しないんだ」と怒られる。こんな理不尽を経験したことがあるアナタは、もしかしたら周りからの信頼がちょっと足りていないかも。

 その原因は日頃の受け答えが「ズレてる」からだ、と教えてくれるのが『キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ』(横山信弘/すばる舎)。例えば、上司に「会議室を予約しておいて!」と頼まれたとき、アナタならどう答えるだろうか。この答え方が、信頼されるか、されないかの分かれ道。では、信頼される人が実際にやっている、ズレない受け答えの仕方・コツを紹介しよう。

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実は最も大事な基本・聞く姿勢

「30分後に会議室を予約してくれ」と上司に頼まれたアナタ。作業中だったため、顔だけは上司に向け「分かりました」と答える。それから指定の時間に会議室の予約を入れた。しかし、予約の時間に現れた上司はご立腹。

「狭すぎる! なんで大会議室を予約しなかったんだ!」

 確かに人数の確認を怠ったのは自分だ。でも、先に言ってくれればいいのに!と思ってしまう瞬間だろう。今の例で改善すべき点は、「聞く姿勢」。そんなこと?と感じるかもしれない。だが、信頼される人ほど大切にしているポイントなのだ。

 話し相手には、目線や顔だけではなく、必ずヒザを向ける。そして次に重要なのが「30分後に会議室ですね」と復唱すること。誰でも返事がそっけない人より、しっかり聞いてくれる人に話したくなるものだ。

 たったこれだけで、「10人集まるから、大きな部屋で頼むよ」と付け加えてくれる可能性が高まる。さらに復唱することで、自分でも「何人集まる会議だろう」と確認すべき点に気付きやすくなる。基本ワザこそ侮ることなかれ、確実に使っていこう。

ひと工夫で信頼感アップ 確認のコツ

 相手のボンヤリとした話を明確にするために言葉を交わす、これが「確認」だ。会話を重ね、この人は自分の話を理解してくれる、と思われることが、信頼につながる。しかし話がズレる人は、何度も聞くのは迷惑だと思っていることが多いのだという。曖昧な部分を解消せず、行動に移した結果「違うんだよなぁ」と思われてしまうのだ。

 確認のための聞き方にもコツがある。例えば「分かりやすく資料を作って」の「分かりやすく」が曖昧なまま引き受けてしまったとき。素直に「どうやって作ればいいですか?」と聞いては、「引き受けたのに分かっていなかったのか?」と信頼度が下がってしまうだろう。

 こんなときに使いたいのが「相談」だ。「先程の資料についてご相談なのですが、どんなデータを使えば分かりやすくなるか悩んでいるんです」と伝えれば、考えて手を動かした結果行き詰まってしまったという印象になる。同じ内容でも、信頼される人はちょっとした言い方に違いがあるのだ。

「この人に話したい」と思われる雑談のコツ

 信頼される人は、雑談も上手。自分の話をたくさん聞いて、自分のことを分かってくれる人は、信頼したくなるものだ。ここで必要なのが共感する力。せっかく話したのに「そうなんですね」で終わっては、話しがいがない。雑談がうまく盛り上がらない人は、共感するポイントを見落としているのだ。

 では、どうすればいいのか? 実は共感するためには、相手の感情をキャッチすることが必要なのだ。感情が大きく動きやすい雑談のテーマは2種類ある。1つ目は結婚や出産、引っ越し、昇進などのライフイベント。もう1つは「満員電車がつらい」「夕飯の支度が面倒」など生活の中で生まれるちょっとしたグチだ。

 この2つは、「誰かに話したい」と思っている可能性が高いもの。これらの話題が出たら、逃さず話を聞いてみよう。「昇進してうれしい」「通勤に疲れてイライラしてしまう」など、相手の感情をイメージしながら話せば、気持ちに寄り添った答えができるはずだ。特におめでたい話題のときは、思い切って大きなリアクションをとると良い。相手の気持ちを乗せていくのも雑談のコツだ。

 信頼されている人は、得である。うっかりミスを犯したとき、相手が信頼してくれていれば、「いつもちゃんと分かっているのだから、うっかりミスだな」で済むこともある。しかし、信頼がなければ「やっぱり分かっていなかった」とミスの大小に関わらずイライラさせてしまう。今回紹介したコツは意識するだけですぐ効果が出るものなので、ぜひ参考にしてほしい。

文=冴島友貴

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