デスクワークで肩が凝る人に最適なストレッチとは? 筋肉同士の繋がりをイラストで学べば、肩こりの解消やケガ防止ができる

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更新日:2023/12/12

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑
世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑』(きまたりょう/KADOKAWA)

 自分の体は一生付き合っていくもの。だからこそストレッチや筋トレなどに興味関心を持っている人、わかっていても重い腰が上がらず、節々にちょっとした不調が現れている人、そのどちらも同じくらいの割合でいらっしゃるのではないでしょうか。『世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑』(きまたりょう/KADOKAWA)は、どちらの人にも役立つ一冊。ストレッチトレーナーであるきまたりょう氏による本書は、どの筋肉同士がつながっているかをわかりやすいイラストで解説する一冊。筋肉のつながりを知ることは体にとってたくさんのメリットが。ここではそのメリットに沿って本書を解説したいと思います。

ストレッチを効果的に行える

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 本書によると、眉のあたりから足の裏まで、体の後ろの筋肉は一本の線のようにつながっています。なので前屈などのストレッチをするときは、骨盤を前傾させるとハムストリング(もも裏の筋肉)がまんべんなく伸びやすくなるとのこと。

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 またデスクワークで肩が内巻きになってしまう人へのおススメストレッチも紹介。イラストと文章でどこの筋肉を動かすべきか教えてくれるので、正しく動いているか確認しながらストレッチができます。

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世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 最近YouTubeなどを見ながらストレッチや筋トレを行う、宅トレをする方も多いと思います(筆者もそのひとり)。自宅で好きな時間に行えるのが魅力ですが、見よう見まねでやっているので「実際に効いているのかな?」と思うこともしばしば。そんな時、本書を読めば「この動きはここの筋肉に効いている」ということがわかるため、宅トレが効果的に行えそうです。

身体の不調を解決する手掛かりが見つかる

 肩には、肩甲骨から上腕に向けて4つのインナーマッスルが伸びています。これら4つの筋肉が、肩の細かい動きをコントロールしているのです。そしてこの筋肉が固まってしまうことが、四十肩・五十肩の原因。普段よく使うのにあまり意識してこなかったこれらの筋肉を意識的に緩めることで、肩回りの不調が改善されるそうです。

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 デスクワークの多い人は猫背にもなりがち。猫背改善のためには骨盤や背骨に意識が向きがちですが、筋肉のつながりの観点から考えると、重要なのは後頭部から肩甲骨の内側を経由してお腹の前でクロスし、骨盤まで伸びる筋肉。この筋肉が上半身を支えているのですが、猫背の場合はこの筋肉の首の後ろ部分が伸びて、お腹の部分が短くなりがち。首や肩甲骨のストレッチだけではなく、お腹のストレッチも猫背改善に役立つというのが、下のイラストを見るとわかります。

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

スポーツをする人にも役立つ情報満載

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 本書では「運動のつながり」として、ボールを投げるときやゴルフのスイングをするときなどに使われている筋肉のつながりを紹介。例えばゴルフのスイングをするときは、腕から体の背面を通り反対側の膝までの筋肉を使います。

世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑

 右打ちの場合、この左腕から右ひざが伸びることで力を溜めるので、右ひざが外側に向くと伸びる力が弱まり、打つ力も弱くなってしまいます。こう聞くと、単に「右ひざを外に向けない」と言われるよりイメージがしやすいですよね。つまりこれらを知ることは、よりよいフォームを目指す上でのイメージトレーニングにも役立ちます。

「専門家がこの本を見せながらクライアントに説明しやすい」をコンセプトのひとつにしたというのも頷けるほど情報がぎっしり詰まった本書。わかりやすいイラストと、専門用語を使わないやさしい説明で専門家だけでなく一般層の支持も高い書籍になりました。体について知識が豊富な人にはもちろん、日常生活や体を動かす際のヒントがたくさんもらえる一冊です。

文=原智香

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