“メディア王”にも若き日の失敗談が盛りだくさん!? くりぃむしちゅー・上田晋也の書き下ろしエッセイに「まるで例えの千本ノックを受けているよう」の声

文芸・カルチャー

公開日:2023/11/30

赤面 一生懸命だからこそ恥ずかしかった20代のこと
赤面 一生懸命だからこそ恥ずかしかった20代のこと』(上田晋也/ポプラ社)

 2023年11月22日(水)、人気お笑いコンビ・くりぃむしちゅーの上田晋也による書き下ろしエッセイ『赤面 一生懸命だからこそ恥ずかしかった20代のこと』が発売された。書く側も読む側も“赤面”してしまうというエピソードが赤裸々に綴られた同書に、大きな反響が寄せられている。

 上田が初めてのオール書下ろしエッセイを発売したのは、2021年のこと。『経験 この10年くらいのこと』では、レギュラー番組の「世界一受けたい授業」や「Going! Sports&News」、さらには「おしゃれイズム」を始めとしたかつての出演番組の裏話が惜しみなく詰め込まれていた。

 また2022年には、くりぃむしちゅー、ひいては上田自身にとっても重要だったという30代のエピソードを綴った『激変 めまぐるしく動いた30代のこと』を執筆。明石家さんまや東野幸治、YOUや土田晃之らで構成される“明石家テニス同好会”での話や、相方・有田哲平との思い出話など、表舞台では語られなかった逸話が盛りだくさんだった。

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 そして今回発売された『赤面』では、デビュー前から若手時代にかけての裏話やこぼれ話などを収録。若かったからこそ犯してしまった失敗談を始め、アンタッチャブル・柴田英嗣やアンジャッシュ・児嶋一哉といった後輩たちとのエピソードが語られている。

 また、なかでも興味深いのが、大学生時代からデビューまでの経緯が綴られている「始動」の項。くりぃむしちゅーは「コント山口君と竹田君」の付き人として芸能活動をスタートさせており、改名する前の「海砂利水魚」も同コンビの山口弘和によって名付けられた……という話は多くのファンが知るところだろう。

 一方で、「海砂利水魚」の前には「島原火砕流土石流」というコンビ名を授かっており、こちらもコアなファンなら既知のエピソードかもしれない。だが同書によれば、さらに別のコンビ名も存在していたというのだ。

 そんな知られざる歴史にも触れられる『赤面』。さっそく購入者からは、「濃いエピソードが満載。隅々までおもしろくて楽しい1冊でした!」「今回も貴重なエピソードとピョンス様の明るく楽しくキレッキレなユーモアと愛がタップリ」「まるで例えの千本ノックを受けているような感覚になり、読み終えた後の充実感もひとしおだった」などと好評の声が後を絶たない。

 なお、過去2作品では日本の昔ばなしや海外の童話にツッコミを入れる名物コーナーが設けられていたが、今回は新しい試みに挑戦している。それが、同書の終盤に収録されている「有田殺人事件」だ。

 こちらは、2016年からコロナ禍に入るまで行っていた地元・熊本の復興支援チャリティトークライブで披露していた“ツッコミだけのネタ”。多数の要望を受けての実現らしいが、当の本人は「実際にやったライブのほうが面白かったことを、言い訳として記させていただく」と弁明している。文章化されたことで、どんな化学変化が起きているのか、ぜひチェックしてみてほしい。

 上田やくりぃむしちゅーのファンはもちろんのこと、芸能界の裏話に興味がある人にもオススメな『赤面』。過去2作品も網羅して、“上田晋也”という人間を丸裸にしてみてはいかがだろうか?

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