童顔になるために家庭用脱毛器でおでこを脱毛!? 美容オタク歴23年の漫画家・まんきつ氏が体を張って実証した本当に効く美容法

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公開日:2024/2/25

そうです、私が美容バカです。
そうです、私が美容バカです。』(まんきつ/マガジンハウス)

 人間は、見た目よりも中身と言われる。そう言われても、外見が気になるものは気になるのだ。毛穴やシミをなくしたい、芸能人のように小顔になりたい、綺麗なフェイスラインが欲しい……。外見を気にしだすと、綺麗になりたいという欲望はつきることなく溢れ出す。外側が美しくなりたいと思うのは、いけないことだろうか。

そうです、私が美容バカです。』(まんきつ/マガジンハウス)は、「anan」web版での連載時から面白いと大好評。著者で美容オタク歴23年のまんきつ氏が、試してよかった美容法を16話にわたって掲載している。各話の終わりにはさまれる「BEAUTY COLUMN」には、まんきつ氏使用のおすすめ美容グッズや美にまつわるエピソードも描き下ろしで紹介されている豪華な1冊だ。

 美容好きはSNSで検索すればごまんといるが、まんきつ氏の美容への探求心と貪欲さにはとてつもなく驚かされる。5ちゃんねるで20年以上にわたり美容板を調べ、そこで良いと言われるものをひと通り試し、合ったものを取り入れる熱心な美容オタクぶりである。編集者に「狂ってますね」と言われるレベルだ。

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 ある時は、毛穴のない人形肌に憧れて、塩素漂白剤を風呂に入れてしまった。「表面の皮が溶けたら赤ちゃんみたいな皮膚が下から出てくると思って」と入れたそうだ。絶対にマネしないでほしい。他にも、顔のパーツの重心が下にあるほど童顔に見えるため、おでこを広くしようと家庭用永久脱毛器でおでこを脱毛してしまう。トライ&エラーを繰り返すまんきつ氏の努力に驚き、時には狂気を感じるだろう。いきなりビックリな例をご紹介したが、他は為になる内容がほとんどなので安心してほしい。

 中でも、「自分史上究極のアンチエイジング」とまんきつ氏が紹介する美容法がある。それは、切開リフトだ。切開リフトとは、耳に沿って皮膚をカットして皮膚のタルミをなくすフェイスリフト手術。切開リフトの話ではまんきつ氏が、「鏡を見るたび落ち込まなくなったってすごくない?」と語っているが、まさにそう。私自身、切開リフトではないが、目元の脂肪取りのプチ手術をしたことがある。手術は不安だが、成功してダウンタイムを乗り越えれば、コンプレックスをなくし自分の容姿に自信を持つことができた。

 一方で、氏は「ひとつ何かをやると他に気になるところが出てくるんだよ」と語る。一度美容医療を経験した者にとって100万回頷きたい気持ちになることではないだろうか。次は、ここも直したらもっと綺麗になるのではないかと思うのだ。美容の中毒性と闇を感じてしまう。まさしく、「自己満足の沼深いわ~」である。

 手術が最高の美容のように聞こえてしまうが、日々の行いは、美容にとってなにより大切なことだ。美容の一番の敵は、

“紫外線でも乾燥でもなくて「めんどくさい」だよ”

 この言葉が胸に突き刺さる人も多いだろう。続けることが大切だとわかっているのに、たいていの人は途中でやめてしまう。まんきつ氏は、本当にダメな日にはチートdayというさぼる日を作り美容を続けていくことができた。本書は、マインド面でも為になる。まんきつ氏に共感したり、時には驚かされたりしつつ元気と知識を貰って、美容を楽しく頑張ろうではないか。

文=山上乃々

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