一萬と一ピン、どちらを切るべき? 「Mリーグ」で活躍する“プロ雀士”が指南する麻雀戦略

文芸・カルチャー

PR 公開日:2024/12/27

基本を覚えて強くなる
基本を覚えて強くなる 麻雀の教科書』(菅原千瑛:監修/新星出版社)

 今や、麻雀プロリーグ戦「M.LEAGUE(Mリーグ)」などをきっかけに、かつてのイメージとは打って変わって、すっかり市民権を得た印象もある麻雀。40代である本稿筆者も、誰かと麻雀をたしなむのが好きだ。

 しかし、好きだからと言って“強いかどうか”は別物である。打ち方もままならず、すべての点棒を失って“ハコり”涙を呑んだことも多々…。いかにして攻めて、守るべきか。その基礎をいま一度学びたいと考えていたところ、出会ったのが『基本を覚えて強くなる 麻雀の教科書』(菅原千瑛:監修/新星出版社)だった。

 監修の菅原さんは「Mリーグ」でも活躍するプロ雀士だ。本書では、対局の「序盤」「中盤」「終盤」にかけて必要な考え方、現実的な打ち方を段階的に学べる。

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 初心者はもちろん、何となく“こう切るべき”と思っていた打ち方について、その考え方を整理したい経験者にとっても、本書の内容は有意義だ。テキストだけではなく、局面の事例をイラストでも紹介しながら、分かりやすく解説してくれる。

基本を覚えて強くなる 麻雀の教科書

 例えば、有効な牌をツモったときに、13枚ある手牌にマンズやピンズ、ソーズといった“数牌”がある場合。2〜8の“中張牌”とは異なり、端っこの1もしくは9にあたる牌が複数種で孤立していたら、何を切るべきなのか。

 上記の画像にもあるが、本書の例ではマンズは一萬、六萬、六萬、八萬、九萬。ピンズは一ピン、四ピン、七ピンと並ぶ。

 問題となるのは一萬と一ピン、どちらを切るかだ。これを考えるにあたっては「3つ離れた内側の牌がフォローしてくれる」という法則が役に立つ。

 解説によると、このケースでは「一ピン」を切るのが正解だ。ピンズの手牌を見ると次に続くのが四ピンのため、一ピンを切って、のちに二ピンや三ピンをツモれば、待ちのパターンが増える。

 かたや、一萬を切るとどうか。のちに二萬や三萬をツモった場合、四萬がないことからいずれの牌も孤立してしまうため、一萬は受けるために残すのが得策となる。

 本稿で取り上げたのはごく一部の内容だ。プロ雀士の菅原さんですら「絶対に勝てるというものではありません」と主張するほど、麻雀は奥が深く難しい。しかし、強くなりたい。そう思わせてくれる力が、本書にはある。

文=カネコシュウヘイ

◆新星出版社のライフマガジン『Fun-life!』
https://fun-life-shinsei.com/

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