電車は走る。人と人との出会いと想いを乗せて
公開日:2011/10/24
ずっと同じ電車に乗り続けていると、だんだん自分だけが知っている顔見知りが増えてくる…もしかしたら、相手もそんな風に思っているかもしれない。そんな相手と、ふとした瞬間につながることだって…あるかもしれない。
電車内での運命の出会い-なんてものをこっそり妄想したりする、ルナルーチェの葉菜とチリ
でお送りいたします。
【葉菜】電車内で文庫本を読むのが大好きな葉菜です、皆さんこんにちはー!
【チリ】この本は、そんな風に電車内で読んでもらいたい1冊だね。
【葉菜】そのとおり。タイトルからもわかるとおり、これは、今津線の電車内で起きるさまざまな人達の出会いやふれあいを書いた作品なんですよ。
【チリ】私、高校時代、まさにこの電車でこの駅に通ってたから、いっそう身に染みたわ。この物語的なことは何も起こらなかったけどね…。
【葉菜】知らないところでは、あったかも知れないですよ? そんな、ちょっとしたオムニバス形式になっているこの作品。電車に乗った人たちのさまざまな視点があって、いろいろな面から物語を読みとることができて、読み応えバツグンですよね。
【チリ】征志とユキの、一方的なライバル関係。結婚間近の彼氏を取られた翔子の復讐。DV彼氏に悩み、決断するミサ。他にも、時江と孫娘の亜美。美帆と圭一のカップル。社会人の彼氏持ちの女子高生・悦子…と、いろんな人達の物語と邂逅が見られるけど、葉菜ちゃんはどれがよかった?
【葉菜】私はやっぱり翔子とミサですね! 翔子のほれぼれするほど格好いいところと、ミサのちょっと派手系だけど実は誰よりも人情味があって真面目なところ、どちらも女性として見習いたいところが多かったです。チリさんは?
【チリ】うーん、そうだなぁ…。征志とユキも、美帆と圭一も微笑ましくて可愛いけど、やっぱり悦子と社会人の彼氏かな。絹って字も読めないアホだけど、悦子を何よりも大事にする大きな器がある彼氏、とってもステキ!! ああ、私もあんな彼氏がほしい…!!
【葉菜】…っとと、妄想世界にいったチリさんはちょっと置いといて。電車内で、多くの人達がすれ違い、ふれあい…そして何かを得て、駅へと降りていく。そんな、どこかで本当にあるかもしれない、と思うようなささやかな日常の間の奇跡。そんな世界を楽しんで下さい。では、どこかの車内で。
目次。タイトルはすべて駅名となっている
彼女とは本をめぐる一方的なライバル
高架下にあったものとは?
可愛いイタズラ。…だったらいいな、と一緒に思わされる