不死の命を得た戦士の娘が長い旅の間に見たものとは…?

更新日:2012/1/24

時遍路<上>

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 松文館
ジャンル:コミック 購入元:電子貸本Renta!
著者名:竹姫 価格:315円

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恋人を殺された戦士の娘・セトナが、祠の中にいた謎の男・ライから不死の命を得て、恋人の生まれ変わりを探しにいく…という物語です。

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読み始めてすぐに、物語の世界に引き込まれました。恋人を殺されたセトナが「神」の正体を見極めるために祠の鏡を壊すと、そこから禍神がブワーって出てきて、「これからどうなっちゃうの…!?」って思ったら今度は祠の中に謎の男・ライがいて…。セトナが不死の命を得たあたりから、完全に目が離せなくなりました。ライの正体と二人の旅の行く末が気になってしまって、上下巻一気読みしてしまいました。

個人的に印象に残ったのは、第二章の「土供養」です。盗人だった志郎がお姫様を助けることになって、死んだと思っていた村の人たちと再会して、ヨシ婆ちゃんや新平と生活していくうちに、こうやって穏やかに暮らすのも悪くないって思い始めて…。少しずつ変化していく志郎の様子がとても印象的で、しみじみした気持ちで読み進めました。このままお姫様(りん)と幸せになってもらいたいなぁ…って思っていたのに、まさかこんな結末になるなんて…。崖から落ちた志郎が家に戻ってりんを抱き寄せる場面があるんですけど、このシーンは本当に切なくて、つい涙腺が緩んでしまいました。

ちなみに第二章の「土供養」で志郎がセトナから盗んだ首飾りは、下巻に収録されているエピローグの中にも出てきますので、上下巻あわせて読むと、より一層物語が楽しめると思います。

恋人を殺されたセトナは、祠の鏡を壊してしまう…

セトナはライに、不死の命を得るかと聞かれ…

こうしてセトナの長い旅が始まった