ラストシーンが強烈!?  発売前から話題の『僕はロボットごしの君に恋をする』【山田悠介氏インタビュー】

エンタメ

2017/10/20

 作家・山田悠介氏4年ぶりの書き下ろし長編小説『僕はロボットごしの君に恋をする』(以下『僕ロボ』)が、10月21日の発売前から注目を集めている。

 20歳のときに自費出版『リアル鬼ごっこ』でデビューし、出版業界の常識をくつがえす異例のミリオンセラーを記録した山田氏。今でこそ小説投稿サイトやTwitterがきっかけで人気となり、登竜門と言われた文学新人賞などを経ずにデビューする作家は多いが、山田氏はその草分け的存在だ。

 精力的な執筆活動を行い、『親指さがし』『パズル』『スイッチを押すとき』『その時までサヨナラ』など数々のベストセラーを連発し、映像化作品も多数輩出した。今年で36歳になった山田氏は、今あらためて、何を考え思うのか、話を伺った。

――4年ぶりの書き下ろし長編小説ですね。この4年間でお子さまが2人生まれたり、プライベートでも変化があったと聞いています。

山田悠介氏(以下、山田) 子どもの誕生は大きかったですね。デビューしてからミリオンセラー、ベストセラーが立て続けに出た中でも、生き残るために書き続けたんですけど、この4年間は少し自分を見つめなおす時間になったと思います。若い頃は、たくさん働いて稼いだものをたくさん消費して、あえて自分を鼓舞するようなところがあったんですが、家族ができると精神的にも経済的にも安定したものが欲しくなったり。家族でご飯を食べているときなんかに子どものしぐさが微笑ましくて、幸せを感じたりしています。

――小説に、お子さまの影響はありますか?

山田 編集者には「子どもの描写がうまくなった」と言われます。実際、毎日子どもたちと接しているので、子どもの受け答えのリアルな感じとか、気になって見ちゃうんですよね。あと、昔ほど怖いストーリーを書かなくなりました(笑)

――『僕ロボ』は、発売前に読んだ書店の文芸担当者から「新境地」「最高傑作」「読み終えたあと、何度も読み返した」と、すごい評判です。どのくらいの時間をかけて書かれたのでしょうか。

山田 プロットだけで半年かかったんですよ。これまでもプロット構築にはこだわってきたんですが、今回はかなり作りこんだ段階にきて全否定して、大きな方向転換を行ったりもしました。そこからさらに執筆に3~4か月。いつも以上に時間をかけて、登場人物の心情の機微など細やかに表現するように気をつけました。そして、書き上げたあとの推敲作業にも、ものすごく時間をかけています。これは、最後まで読んだら意味がわかっていただけると思います。

――今あらためて、昔と今と、変わったところはありますか?

山田 デビュー前後は何事も1人でやらないといけませんでしたが、今はいろんな方に支えてもらっています。執筆については、そこが大きく違います。体力面ではやっぱり若い時よりも書くスピードは落ちましたし、夜型だったのが今は完全に朝型です。子どもがいることもありますが、健康的な生活になりました。昔のがむしゃらさのようなものは、年齢とともに変化していると思います。

――逆に、変わらないところはありますか?

山田 やるべきことを決めて、ストイックに完遂すること。「今日はここまで書く」と決めたら、必ず書きます。今まで締め切りを一度も破っていないのが自慢です(笑)

――山田さんとお話しすると、意外と言っては失礼ですが(笑)、とても真面目な印象を受けます。ご自身の性格は、作品の登場人物にも反映されていますか?

山田 誠実じゃない人が嫌いなんですよ。仕事でミスをしても何か相手に迷惑をかけたりしてもいいんですけど、自分本位で嘘をついたり、裏切ったり、言い訳するのが本当に嫌いなんです。今回の主人公の健(たける)も、誠実で優しくて常識的で、感情移入しやすい人物だと思います。昔、主人公が超ワルのダークヒーローものを書こうとしたんですが、結局書けなかった。悪役にも救いがほしいと思っちゃうんですよね。

――『僕ロボ』は、ラストシーンが強烈だと、読み終えた多くの方がおっしゃいます。最後に、これから『僕ロボ』を読む皆さんのためにメッセージをお願いします。

山田 書いているときに「びっくりさせてやろう」とかは思ってないんですけど(笑)、本当に久しぶりの長編小説ですので、皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。発売日から全国の書店独占で先行公開する「“僕ロボ”アニメPV」も、とても豪華な内容ですので、ぜひ楽しんでください。

 本作『僕ロボ』は、超豪華クリエーターが集結して制作された「“僕ロボ”アニメPV」も話題だ。アニメーション制作は、多くの名作を手がけてきたA-1Pictures、キャラクターデザインは、今もっとも注目を集めるイラストレーターloundrawが担当する。さらに、シンガーソングライターTHE SxPLAYは、本作のためにテーマソングを制作。出演声優もかつてない豪華さで、主人公・健(たける)役は入野自由(いりのみゆ)が、ヒロイン・咲(さき)役は、花澤香菜(はなざわかな)が、ヒロインの兄で健の親友の陽一郎役は木内秀信(きうちひでのぶ)が務める。

 最強の制作・出演者により劇場公開作品レベルと話題を呼んでいる 「“僕ロボ”アニメPV」も、発売日の10月21日から全国の書店約1900店舗で独占先行公開する。

 対象書店の詳細は『僕ロボ』特設サイトでチェックを!