シニア世代の9割は学習意欲あり! 人気の脳トレは「手書きで文字を書く」――累計150万部突破のロングセラー「えんぴつ」シリーズに注目集まる

ライフスタイル

2017/12/1

 人生100年時代、衰え知らずの豊かな毎日を送りたいものだ。体、頭脳、精神、すべてにおいて、若々しく過ごしたいと思う人は多いだろう。では、老化防止には何をすればいいのか。もしかしたら老化防止の早道は、「手を動かす」ことなのかもしれない。近年、多くの人が、「手書きで文字を書く」ことの重要性を感じている。

「シニアの意識調査2017」調査結果(ポプラ社調べ) 

 ポプラ社が全国の50~70代の男女420人を対象に行った調査によると、シニア世代の81.7%の人が自分の老化が「気になる」と回答。老化対策の実施率は56.9%、実施意向がある人も含めると、91.2%と多くの人が老化対策に関心があるという結果になった。老化が気になる部分としては「脳」が35%で最も多く、多くの人が脳機能を最も老化させたくない部分として考えているようだ。シニア世代は学習に対する意欲も極めて高い。大人になってからの学習経験の有無についての調査では、86.2%が学んだ経験があり、91.9%が学習意欲があるという。「生活を豊かにするため」「新しいことにチャレンジしたいため」「知識をもっとつけるため」「ボケ防止のため」、いきいきとした毎日のために、多くのシニア世代が「学習」に関心を寄せている。さらに、どんな「脳トレ」をしているかにおいては、「手書きで文字を書く」という人が、30%以上にもおよんだ。多くの人が、「手書き文字を書く」ということに興味を抱いているらしい。

 年齢問わず、いつまでも学び続けたいという人たちにオススメしたいのが、シリーズ累計150万部突破のロングセラー書きなぞり本「えんぴつ」シリーズだ。古典文学を一文字一文字書き写しながら、文学の世界に触れることができるこのシリーズは、女性やシニア世代を中心に強い人気を集めている。教養を深めることができるのはもちろんのこと、美文字の練習ができ、物語を楽しみながら脳の活性化にもなるように、このシリーズには一石何鳥にもなる贅沢さがある。

 特に、シニア世代には、シリーズ第11弾『えんぴつで百人一首』(大迫閑歩:著、吉海直人:監修/ポプラ社)をオススメしたい。平安時代末から鎌倉時代前期にかけて活躍した大歌人・藤原定家によって編纂された歌集『百人一首』は、学校での学習に用いられたり、カルタ取りで使われたりするなど、日本で最も人々に親しまれている歌集と言っても過言ではない。しかし、若かりし時に一度は触れたことのあるはずの『百人一首』も改めて読んでみると、新しい発見ばかりだ。監修者の吉海氏は、「百人一首」の謎解き的アプローチでもファンが多い人物。たとえば第一番の天智天皇歌をはじめとして、いくつかの作者が別人ではないかという謎、並んでいる二つの歌が、じつはライバル同士なのではないか、という謎など、誰もが知っている百人一首に、また別の光を当てて論じているのは興味深い。そして、若いころよりもいろんな経験を経た今だから『百人一首』に込められた思いが、驚くほど心に染み渡る。恋い焦がれる思い、人生への感慨、そして移りゆく四季と自然へのまなざし。喜びも悲しみも嬉しさも寂しさも、百人一首にはあらゆる感情が込められている。訳注、解説、作者紹介を読んでから一文字一文字書きなぞれば、その思いが切々と伝わって来る。いろんな感情を知った今だからこそ、全身で歌が理解できるのかもしれない。

 「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせしまに」。有名な歌ですら改めて読んでみると、感慨深い。絶世の美女と言われていた小野小町が「年をとったわ」と寂しげにこの歌を歌ったとしたら…。そんな風に三十一文字に込められた歌人たちの思いを、その情景を、書きなぞりながら想像すれば、こんなに楽しいことはない。そうしているうちに、なんだか自分の感性も磨かれていくような気がするのだ。

 『百人一首』に触れれば触れるほど、はるか昔から人々の感情は変わっていないという事実に驚かされる。昔から人々は、あらゆることに一喜一憂し、日々を過ごしてきたのだ。すなわち、それは、「生」の積み重ねでもある。歌から溢れる確かな鼓動を、あなたも感じ取ってみてはいかがだろう。歌人たちの思いに触れていくにつれて、なんだか自分が若返っていくような気がしていく。この不思議な高揚感を、ぜひあなたも味わってほしい。

文=アサトーミナミ