オンナは50代で生まれ変わる!? 小泉今日子が美輪明宏、YOU、小池百合子ほか、人生の先輩に教えを乞う!

エンタメ

2018/1/2

『小泉放談』(小泉今日子/宝島社)

「なんてったってアイドル」。これは小泉今日子が“アイドル”時代にリリースした楽曲のタイトルである。“アイドル”とは何者か、“アイドル”自身が俯瞰で眺めた歌詞を滔々と歌い上げた一曲だ。小泉だったからこそできた芸当だったのではないかと思う。そんな小泉も今は51歳。その輝きを失うことなく、芸能界のど真ん中を走り続けている。

『小泉放談』(宝島社)は、40代女性ファッション雑誌『グロー(GLOW)』で2015年12月号から2年にわたり連載した対談をまとめた一冊だ。ホストの小泉が樹木希林、美輪明宏、YOU、上野千鶴子、江國香織、いくえみ綾、吉本ばなな、槇村さとる、小池百合子など、50代以上の人生の先輩をゲストに迎え、“生き方”を本音で語り合った。

小泉 今まで古いロールモデルしかなかった50代を変えたいなぁと思って……いろんな人に話を聞いて、あとから歩いてくる人たちが「そうか、この手でいけばいいんだ」っていう、参考になればいいなと。

 対談の中で小泉が話している通り、本書では仕事や家庭、健康、親の介護、子育て、異性関係などさまざまな問題を抱える50代がこれからどのように生きていけばいいのか、新しいメソッドを提示する。ただし、ホストは小泉だ。説教臭さがまったくない。

 16歳でデビューし、“アイドル”という名の鎧を纏っていた小泉は、年を重ねるうちに、身を軽くしながら女優業へとシフトチェンジしていった。時にはエッセイや書評本を上梓。2015年には事務所を立ち上げ、2016年には舞台もプロデュースした。肩書が更新されても、我々は“小泉今日子”を“小泉今日子”として認識する。

 2017年10月期のTBS系ドラマ『監獄のお姫様』で小泉が演じた馬場カヨは、自虐的に自分のことを“おばちゃん”と呼ぶ。さらに、“おばちゃん”とは何者であるか。セリフに乗せて“おばちゃん”の小泉は“おばちゃん”を俯瞰で眺めながら滔々と語る。

“アイドル”が時を経て“おばちゃん”になっても、強くてしなやかな“小泉今日子”が今もそこに屹立しているのだ。だから我々は何の違和感もなく、“小泉今日子”を受け取ることができるのである。

 なぜ“小泉今日子”を続けていられるのか。これまでの生き方。そして、これからどのような生き方を目指すのか。この一冊は“小泉今日子”で居続けるための秘訣の一端が顔をのぞかせている。

文=梶原だもの