前戯はセックス前日から始まる!“男女ともに気持ちよくなれるセックス”とは?

恋愛・結婚

2018/3/10

『ビッチ先生が教える 一緒に気持ちよくなれるセックス講座』(トイアンナ/KADOKAWA)

 最初に言っておくと、「彼氏(または彼女)とのセックスは最高に気持ちいい!」という人は、特に用のない書籍だと思うのでこのままページを閉じてもらって大丈夫だ。

 しかし、女友達と話していて「彼のことは好きなんだけど、セックスは気持ちよくないんだよね」という声をよく聞く。彼女側が「痛いから拒絶していたらセックスレスになった」というカップルを何組も知っている。日本では、そんな話を公然とするのはタブー視(特に女性は)されがちな部分があるが、そうやってうやむやにしながら愛するパートナーとの関係が崩れてしまうのは、もったいなさすぎる。

 人気ブロガー・トイアンナの著作『ビッチ先生が教える 一緒に気持ちよくなれるセックス講座』(KADOKAWA)には、そんな迷えるセックス難民を救うべく、男女ともに気持ちよくなれるセックスの仕方が、最初から最後まで懇切丁寧に書かれている。

 いま「最初から最後まで」と聞いて、「ベッドインから挿入まで」だと思った人は、間違いだ。この本によると、前戯は「セックスの前日」から始まっており、「ホテルの支払い」を済ますまでがセックスになるらしい。AVの最初と最後をすっ飛ばして挿入シーンばかり見ていると、真の気持ちがいいセックスのやり方は一生身につかないようだ(反省……)。

 書籍には、セックスの実践的なノウハウが図版とともに説明されていてわかりやすい。単なる精神論ではなく、実際にビッチさん10名、ヤリチンさん3名に取材をし、実用的なメソッドがふんだんに含まれている。

 ついついAVなどを見ていると、ガシガシ激しく動かす方が気持ちいいんじゃないかと思いがちだが、そうでもない。ビッチ先生曰く前戯も挿入も「入れて、出して、少し深くまで入れて」かつ「スローモーション」が鍵らしい。ちなみに、こんな知恵も随所にちりばめられている。

さて、3分くわえていると「正直、飽きる」問題が発生します。だいたい3分程度って、どのくらいだよ……と思うでしょう。簡単な目安は「J-POPの1曲をフルで流したぶん」くらいです。あなたのお気に入りのミュージックを脳内で流してください。

 セックス指南書で「J-POPを脳内で流してください」と言われたのは初めてである。しかしこれもトンデモメソッドではなく、男性器は同じところを3分くらい舐め続けた方が気持ちいいという理由からであり、理にはかなっている。楽しそうでもある。

 そう、この書籍は、ずっと楽しそうなのだ。別にイケなくてもいい、痛くないセックスを目指すためには、まずお互いのコミュニケーションが大切、ということがなんども述べられる。セックスとは、元来お互いハッピーになるためにあるもののはずである。「気持ち良さそうな表情をしなきゃいけないんじゃないか」「彼女をイカせられないなんて俺の力不足だ」と悩みがちな人々にとって、これほど肩の力が抜けるセックス指南書もないだろう。

 まずは、痛くないセックスを。そうやってお互いに気持ちのいいところを探り合う時間こそが幸せなのかもしれない。恋人と一緒に読みたくなる一冊だ。

文=園田なな