“結局着ない服”でいっぱいにしない! 幸せなクローゼットのつくりかた

暮らし

2018/5/2

『「いつでもおしゃれ」を実現できる幸せなクローゼットの育て方』(ミランダかあちゃん/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 女性なら誰でもおしゃれになりたいと思っているはず。自分にもう少しセンスがあれば。もう少しスタイルがよければ。そう思いながら、日々雑誌やインスタグラムを眺めたりウィンドーショッピングをしたりして、新しい服を買い込んでいる人もいるのではないだろうか。しかし、生まれながらおしゃれな人はいない。おしゃれは作るものだからだ。素敵な女性とそうでない女性はどこが違うのか。その答えのヒントが『「いつでもおしゃれ」を実現できる幸せなクローゼットの育て方』(ミランダかあちゃん/ディスカヴァー・トゥエンティワン)にある。

 ファッション業界で働いているプロは、安易に服を買わないそう。プロなら、どんどん新作を買ってそれを着こなしているのではないかと思ってしまうが、実際は自社ブランドでさえ買うことは少ないという。おしゃれの達人である彼らには決まったスタイルがあるからだ。おしゃれの達人のクローゼットは、どれも小さな店のように美しい。なぜ美しいかを見てみると、「見やすさ」「分かりやすさ」を伴っていることが分かる。そこには、無駄がなく一定のルールが存在している。おしゃれなクローゼットを作るなら、プロや店の技術を、自分のクローゼットに応用するのが近道。

 おしゃれとは、

自分をよく知っていて、必要なものだけをしぼり込んで適量持つ

 こと、といえる。具体的にはベーシックな服と本当にときめく服だけにしぼりたい。そのためには、一度手持ちの服をすべて点検し、整理し直す必要がある。

 具体的にどれくらいの服を持っているのがよいのだろう。働く女性の場合、ベーシックなトップスとボトムスで40着程度持っていれば十分であるという。おしゃれになりたいという思いが強い人ほど、シーズンごとに新しい服を買ってしまうかもしれない。しかし、達人は3シーズン着る服と真冬、真夏の服だけで構成する。

 点検し、整理するといっても、やみくもに断捨離をしていてはおしゃれには近づけない。最初にするべきことは、ベーシックのボトムスの型を決めることだ。ボトムスをベースに靴を決め、トップスを決める。服は点数のしぼり込みを行うが、靴やバッグ、アクセサリーは個数に制限を設けない。着こなしの幅を広げるためだ。服をたくさん持っている人なら、あまり着ていない服があるだろう。服の棚卸をすることで、なぜその服を活用できていないのかをチェックすることも忘れずに。活用できていない理由は、服の写真とともにメモに残しておきたい。そうすることで次の買い物に生かすことができる。

 服を整理したら、整理された状態をキープしたい。そのためには、買い物のポリシーをはっきりさせておく必要がある。それに役立つものとして、著者は「欲望画像集め」を勧めている。ピンタレストは画像が中心なので、なりたいスタイルを感覚的に集めることが可能だ。集めた画像と手持ちの服を見ながら、足りないものを買い足していく。そのとき、ワンシーズンで一気に買い集めようとしないこと。一度に集めようとすると、どうしても一点あたりに割ける予算が小さくなるので、妥協が生じやすい。本当に好きなものに囲まれたクローゼットと妥協は相いれないものだ。焦らず、数年かけてじっくりそろえたい。

 本書の後半には、美シルエットを作る服の合わせ方や色使いの法則も収められており、すぐに実践したくなるようなコツが満載だ。私は本書を読んで一度登録したもののあまり活用できていないピンタレストを再度使ってみることにした。どんな自分になりたいか、まずは明確なイメージが必要だと感じたからだ。おしゃれは元々のセンスが物を言うと考えてしまいがちだが、感覚がすべてではなく明確なルールがある。手元に置いて本書の内容を何度も繰り返すうちに、自分だけのクローゼットは必ずできる。そう思わせてくれる一冊だ。

文=いづつえり