「会社辞めようかな…」と思い始めたら、まず読んでほしい『入社1年目からの「絶対達成」入門』

ビジネス

2018/5/24

『入社1年目からの「絶対達成」入門』(横山信弘/あさ出版)

 4月から働いている社会人のみなさんは、せっかく苦労して入ったはずの会社に、そろそろ不満が出始めているころではないだろうか。想像以上の下積み期間の長さにうんざりしたり、「新人なんだから」と言われて早朝出勤を半ば強制されたり…。

 新入社員でなくとも、「上司から依頼される仕事にモチベーションがあがらない」「やらされ感がある」という思いを抱く若手社員は多いだろう。

 こんな相談に対して、本書『入社1年目からの「絶対達成」入門』(横山信弘/あさ出版)は、そんなことは「あたりまえ」だと断言する。例えば、「モチベーションが上がらない」という相談には、そもそも前提が間違っているのだと指摘する。上司から依頼された仕事は発生型(=現に発生している問題や目標)なので、やるのが当然であり、そこに個人のモチベーションは関係ないのだという。こうしたことで悩まないためには、自分の中の「あたりまえの基準」を高めるべき、というのが著者の論だ。では、「あたりまえの基準」とは何なのだろうか。

■自分で自分の判断に責任を持つ

 自分が考える「あたりまえ」と、会社の「あたりまえ」、さらに一般社会の「あたりまえ」はときに食い違い、それがストレスや問題の原因になってしまう。それを防ぐために、社会人は、“自分で自分の判断に責任を持つための「軸」”を持つべきなのだという。自分の周りにある参考材料をできる限り多く取り入れ、判断基準を研ぎすましていく…そうやって鍛えた「あたりまえの基準」が、社会人生活を支えてくれるのだ。本書では、その“参考材料”の集め方も教えてくれる。

■「水平読書」をマスターせよ。なぜなら――

 社内でコミュニケーションをとることも「あたりまえの基準」を作ることに大いに役立つだろうが、ときにはそれが一般社会の「あたりまえ」とはズレていて、考えが偏ってしまうこともあるかもしれない。著者によれば、偏りのない「あたりまえの基準」を作るためには、「水平読書」という読書法が手っ取り早いのだという。

「水平読書」とは、同じテーマについて書かれた複数の本から、そのテーマの部分だけ抜き取って比較する方法。このときは「質」よりも「量」が大切で、同じテーマの本を最低でも5冊、できれば10冊は読んでほしいとのこと。その中で複数の本に共通して書かれていることこそが、そのテーマやトピックにおける「あたりまえ」であり、これを繰り返し読むことでそれを自分の中で「体得」できるのだという。

 その他、本書には、「これからの時代に必要な二大スキル」「ミスをしても文句を言われない方法」「仕事を確実にこなせるようになる方法」など、あなた自身の軸となる「あたりまえの基準」を作るためのテクニックも散りばめられている。

 安易に転職したとしても、あなた自身が変わらなければ、また同じ不満や問題の繰り返しになってしまうかもしれない。追いつめられてしまう前に、自分の「あたりまえ」を見つめ直してはどうだろう。

文=中川 凌