「女子の心は、なぜ、しんどい?」―私らしく生きるために、やるべきこと

暮らし

2018/7/30

『女子の心は、なぜ、しんどい?』(清水あやこ/フォレスト出版)

「他人の目は気にしない。私は私らしく生きる!」と思っていても、やっぱり人からどう見られているかが気になり、落ち込むことはないだろうか。世間からの評価に晒されることには、性別は関係ない。しかし女性の方がより、「私よりも○○さんの方があれもこれもできて、女として上なのでは。悔しい」といった目線で相手をジャッジする傾向があるように思われる。

 本来なら誰もが自分の好きなように生きていいはずだし、それこそ「嫌われる勇気」を持ってもいいはず。なのにそれができず、ただひたすらしんどい……。

『女子の心は、なぜ、しんどい?』(清水あやこ/フォレスト出版)著者の清水あやこさんは、日本の女性がしんどさを感じている理由に、

仕事も家庭もバランスよくやっていきたいという価値観を持っていたとしても、伝統的な母親役割を全うすべきだと考えており、自分の中で葛藤が生じている

 ことがあると指摘する。しかし現代では生き方が多様化しているのだから、そのしんどさを手放すチャンスが今の時代にはある。しかしそれができないのであれば、

「自分自身で生き方を縛っているのではないか?」

 という問いに向き合ってみることで、自分の中に根強い「女性のあるべき像」があるかもしれないことがわかるという。さらに清水さんは、女性が悩む原因は「感情・認知のゆがみ」にあり、「ゆがみ」を整え、手放していくことで悩みが悩みでなくなるとも語る。

 ではそのゆがみを手放すには、どうしたら良いのか? 同書では2章から5章にわたり、同性や異性、社会と向き合う中で生まれる悩みと、悩みを軽くするために「ゆがみ」をどう整えていくかについて解説している。

 たとえば「どうでもいいような他人のうわさ話や自慢話がメインの保育園ママのグループから抜け出したい。でも子ども同士の仲を考えるとどうしたらいいかわからない」という悩みについては「人を嫌ってはいけない。相手に嫌われたら最悪の事態になる」という考え方そのものがゆがみであるとし、

嫌いなものは嫌いなので仕方がないのです。

まずは「『人を嫌ってはいけない』という思い込みを持っている自分」を認識することが、ゆがみを整えるための第一歩です。そのうえで「やっぱり仲良くしたい」と思うのであればそうすればいいし、「どう考えても嫌い」と思うのであれば、「仲良くする必要なんてなかったんだ」と気持ちを新たにしましょう。

仮に嫌われたりしてもそれが、どの程度将来に影響を与えるかもイメージしてみましょう。
10年後も同じことで悩んでいると思いますか?

相手は苦手な人です。嫌い合っていても本来なんの問題もありません。

相手はいずれ疎遠になるママ友です。難しく考えすぎずゲーム感覚でかわしていきましょう。

 と、嫌われたら最悪の事態になるというのは相談者が生み出した思い込みに過ぎないと伝えている。

 この項目に限らず、清水さんが紹介する「こんな時どうしたら?」は、実践できれば非常にラクに生きられるだろうと思えるものばかりだ。しかし頭ではわかっていても、嫌いな相手をゲーム感覚でかわしていくのは至難の業だろう。清水さん自身もあとがきで、やりたいことしかしていないという状況をまだ実現できておらず、大して大切でもない人とのしがらみや好きな人に好かれたいという願望、誰かを嫉妬する気持ちはついてきてしまう、と告白しているほどだ。しかし大事なのはうまくこなすことではなく、

自分に選択権がないと思えるときでも、(自分の)本心を自覚しておくと行動は微調整され、将来は変わっていくものです。

 と、「本心はどうなのか」を常に意識することなのだと説明する。

 私たちの多くが他人と自分を比較して落ち込んだり、何かトラブルが起きると「あいつのせいでしんどい」「あのことがあったから辛い」と、原因を外に求めてしまいがちになったりするものだ。しかし、しんどさを生む本当の原因は「本心はどうなのか」を意識せずにいることなのかもしれない。外に原因を求めたりせず、「○○したら××になる」などの思い込みにも惑わされず、本心を見つめることの大事さについて考えたくなる。そんな内容だ。

文=霧隠 彩子