今、食べたいモノは何ですか? それが出てくる食堂です

公開日:2012/3/21

深夜食堂 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:安倍夜郎 価格:432円

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みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。今この瞬間、モツ煮定食が食べたい中國卓郎です。

19~20歳の頃のワタクシは“馴染みの店”って言葉の響きにトキメキを感じておりました。そして季節は巡り時は過ぎ、お蔭様で今では馴染みの居酒屋が2件ほどあります。が、最近どちらにも顔を出せなくて悲しいったらないです。嗚呼、A店のやたらと濃いハイボールとB店の里芋の唐揚げが恋しいなぁ…と、前置きが長くなりましたがいつもの事なので気にせず、以下サラリと本題へ進みます。

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本書は夜12時から朝の7時まで営業している食堂、通称「深夜食堂」にやって来る馴染み客達の悲喜コモゴモを描いた物語です。この店、店内はカウンターのみで酒類以外のメニューは豚汁定食だけ! しかも店主の顔には“ワケアリ”っぽい傷があるってんだから、相当に難易度が高めでゴザイマス。では何故に人はこの店の馴染み客になるのか?それは食べたいモノを注文すると(ほぼ)なんでも作ってくれる店だからでありましょう。

赤いウインナーからビーフストロガノフまで変幻自在に自由自在! しかもビーフストロガノフの時は、客の前で料理本を見ながら作るという大らかさ。そんな一見するとカタギには見えないが実は人の良い店主の作る料理は、抜群に美味しいって訳ではないけどとても温かい。だから人々は夜な夜なこの店に通い、腹の満たされた頃にトツトツと、もしくはロウロウと店主や客に語り出すのである。

さて、ここでちょいとサブタイトル(=その話の主役料理)を抜き出してみましょう。バターライス、あさりの酒蒸し、秋刀魚の塩焼き、オニオンリング、うなぎのタレ、ちくわの磯辺揚げ、ニラレバ炒め、ハムカツ…と、どれも珍しくはない食堂によくある「普通な」メニューです。だけどそれでいいんです! だって本書はグルメ漫画じゃないんだもの。

でもフカヒレやフォワグラって単語より、豚バラトマト巻きや生姜焼きって単語の方が、深夜に目に飛び込んで来た時の破壊力は確実に上でしょう。いや実際、辛抱堪らなかったですもん! しかし幸か不幸か、自分の近所には馴染みの“深夜食堂”はないのでありました。


タダモノではないであろう「深夜食堂」の謎多きマスター

非常に胃腸を刺激するお品書き(目次)

ガリガリ君を常備する食堂!

この漫画で声優エピソードが来るとは(笑) (C)安倍夜郎 小学館