「働く女性」必見! 1000年前に男に交じって働いた清少納言に共感の声続出!

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公開日:2018/9/12

『こころきらきら枕草子 笑って恋して清少納言』(木村耕一/1万年堂出版)

 かつて古典を勉強したが、その内容はさっぱり覚えていないという方が多いのではないだろうか。そうだとしたら、古文で書かれた多くの名著を読む機会を失ってしまっているのでもったいない。

 しかし、そんな「古典なんか読めない!」という方でも大丈夫。1万年堂出版が発行している「意訳で楽しむ古典シリーズ」は古語で書かれた数々の名著を現代語で意訳してあるからだ。本シリーズの最新作『こころきらきら枕草子 笑って恋して清少納言』(木村耕一/1万年堂出版)が2018年7月31日(火)に出版された。

 およそ1000年前に書かれた世界最古の随筆といわれる『枕草子』は、その名を知っていてもきちんと読んだことのある人は少ないのではないだろうか。

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『枕草子』の著者である清少納言は1000年前には珍しい、いわゆる「働く女性」だった。清少納言が、自身の働く宮中で目にした光景は想像とはかけ離れていた。男たちが地位や権力を争いあい、女たちは他人のウワサ話と悪口ばかり。そんな宮中の内部は昨今の社会にそのまま当てはめても通用しそうなものである。

 清少納言は『枕草子』の中で「根も葉もないウワサに、尾びれ背びれをつけて、非難するのが世間。クヨクヨしても始まらないですよ」と世の中に対する痛烈な批判を込めてみたり、しつこく求婚してくる男に対しては「夜を込めて鳥のそらねははかるとも 世に逢坂の関は許さじ」と和歌でしなやかに撃退したりと、その「働く女性」特有の強さをちらりとうかがわせる。

 きっと、本書を通じて清少納言から「働く女性」が抱える悩みに答えるアドバイスを得られるだろう。また世の男性たちも本書を読んで女性の気持ちを推し量ってみるのもいいかもしれない。

文=ムラカミ ハヤト