中田英寿の開運エピソード「お腹が空いたときにしか食事は食べない!」——これからの時代の“開運”条件って!?

暮らし

2018/9/13

『運の技術 AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器』(角田陽一郎/あさ出版)

 この夏の甲子園は第100回記念の大会であり、かつての高校球児による“レジェンド始球式”や、現役球児が繰り広げた数々のドラマチックな熱戦で、連日の話題となった。野球少年なら誰もが憧れる甲子園出場。夢を叶えるにはどれだけの努力や実力がいることか。さらに選ばれる、続けるとなると様々な“運”もきっと存在するのであろう。野球に限らず、これからの時代に誰もが運を開くためには一体何が必要なのか。

『運の技術 AI時代を生きる僕たちに必要なたった1つの武器』(角田陽一郎/あさ出版)によれば、「“開運”の仕組みは論理的に説明できる」とのこと。著者は元TBSテレビプロデューサーで“さんまのSUPERからくりTV”や“中居正広の金曜日のスマたちへ”といった人気番組を手掛けてきた人物。現在はバラエティー番組を越えて「いろいろやる」バラエティープロデューサーとして活躍中だ。本書は、その長年のキャリアから間近で見てきた数多くの芸能人、著名人の成功者の運のつかみ方、運を開く思考や開運テクニック、心構えをオープンに記した「運の技術」の「実用書」である。

 早速、第1章から明石家さんま氏、トレンディエンジェルの斉藤氏、中田英寿氏などの有名人から開運に繋がる多数のエピソードが語られている。ここでは中田氏の食事のとり方を紹介しよう。中田氏の食習慣は「お腹が空いた時にしか食べない」ので三食の時間は決まっていないそうだ。現在の朝昼夕の食事時刻は、徳川幕府が作ったと言われていて、農民をコントロールして働かせやすくする名残であり、本来の人間の習慣ではないらしい。そして中田氏の好きだからこそ「一番になれる」開運の戦略についての小コラムもあり、このエピソードについては「好きなことだけやればいい」と締めくくっている。

ランチの時間、夕食の時間になったからといって、「お昼食べなきゃ」「夕飯食べなきゃ」というのが、そもそも変。なぜ12時になったら必ずご飯を食べなきゃいけないんでしょうか?お腹が減ったタイミングでいいと思いませんか?(略)
現代人は守らなくていいようなあらゆることに縛られているのです。このような、人の行動や習慣を決定づける暗示・呪縛のようなものから逃れて「好きなことをやる」。結局、それが一番いい結果を招くのです。食べたい時に食べる人が、一番いい体形をキープできる。眠いと思ったら一旦昼寝をしたほうが、我慢して机に向かっているより絶対仕事がはかどる。勉強ができる奴ほど、勉強を「好きだ!おもしろい!」と思っていますが、それと同じです。
好きなことを、好きなようにやると、運が開く。これに尽きます。

 大人になるにつれ、疑いもせず固定概念化している生活のあれこれや、好きなことに取り組む自己の熱量は足りているのか、見直したくなってくる一文だ。

 また、運を切り開くために著者が強く提案しているのは「渦巻き思考」というものの考え方だ。

渦には「常に」水が流れ込んでおり、「常に」水が流れ出しています。この動きが止まることはありません。来るもの拒まず、去るもの追わず。外界に対して常にオープンです。どんなタイミングで何が入ってくるのも、どんなタイミングで何が出ていくのも自由。これこそが「渦巻き思考」の本質です。
そして、運を切り開くためには、「自分自身が渦になる」ことが大切です。

「渦巻き思考」の前段階として「エクセル思考」というひと昔前の考え方があるのだが、この2つの思考の進歩の過程は、農業・産業・情報の革命の変遷と照らし合わせながら丁寧な説明がされている。明確な違いもすぐ理解できるはずだ。

 このほかにも、相手に対する洞察力や想像力との開運の関係、「なんでもいい」は運を逃すというような「運が閉じる」幾つかの残念な行為にも触れる。終盤では何事も「自分ごと」として体感する大切さや、さらに運を強化する考え方まで授けてくれる。

 まずは数々の「運の技術」を知り、自らが渦となり世界を広げることが、開運への第一歩だ。

文=小林みさえ