息切れは生命力が落ちているサイン? 不調の原因は呼吸にある

暮らし

2018/9/21

すべての不調は呼吸が原因
『すべての不調は呼吸が原因』(本間生夫/幻冬舎)

「若い頃はこれくらい平気だったのに」…電車に乗るために駅まで走ったり、ビルの階段を急いで昇り降りするとき、大した運動でなくても“息切れ”している自分に気がつく。似たような経験をしている人は多いと思うのだが、このままではマズいと思いながらも、特に何の対処もしていない…というのが正直なところではないだろうか。私自身も、こういう問題をつい先送りにしてしまいがちなのだが、本書『すべての不調は呼吸が原因』(本間生夫/幻冬舎)を読んでドキッとした。著者によれば、息切れは、“生命力が落ちているサイン”といっても過言ではないのだという…。どういうことなのだろうか。

■呼吸が悪いと、心身の活動が制限される

 著者は、呼吸の悪化は、心身すべての活動を制限してしまうと語る。まず、私たちが肺に取り込める空気の量が減るため、活動のエネルギーを十分に生み出せなくなる。そうなると、代謝が落ち込んだり、各臓器の働きが低下したり、疲れやすくなったりするようになる。また、呼吸は、自律神経や感情にも影響を与えるから、体調不良を引き起こしたり、不安やイライラなどのマイナス感情を抱きやすくなったりする。このように、呼吸は、私たちの生命活動と深く関係しているから、“生命力”に直結していると言えるのだ。

■“呼吸筋”を鍛えるための5つのポイント

 では、どうすれば良い呼吸ができるのだろうか。著者によれば、私たちの身体には、息の出し入れに関わる“呼吸筋”と呼ばれる筋肉が20種類以上あり、特に胸の呼吸筋を鍛えることが良い呼吸に繋がるという。普段の生活の中で、無理なくこの“呼吸筋”を鍛えるには、以下の5つのポイントが重要だ。

(1)胸を張り、背すじを伸ばして姿勢をよくする
(2)呼吸筋をやわらかくするストレッチを行なう
(3)長く声を出したり、声を出して歌ったりする
(4)息を吐ききるトレーニングをする
(5)有酸素運動・持久運動を行なう

 呼吸筋は、意識しなくても常日頃使っている筋肉である。だからこそ、日常生活の中におけるちょっとした“積み重ね”がモノを言うのだ。各ポイントの具体的なやり方や、なぜそのポイントが大切なのかは、本書で詳しく解説されている。

 本書では他にも「呼吸のお悩み解決Q&A」と題して、「あがり症は呼吸で治せるのか?」「“呼吸でやせる”は本当なのか?」「鼻づまりを解消する簡単な方法はあるか?」といった身近な疑問にも答えているから、こちらもチェックしてみてほしい。身体や精神に大きな影響を与える“呼吸”は、私たちが幸せな人生を送るための「土台」となるものだ。“呼吸”の専門家である著者の本をもとに、そのメカニズムを学び、日々の生活を見直してみてはどうだろう。

文=中川 凌