肩こりや腰痛改善! 集中力も高まる長友佑都の「ヨガ友」って?

健康・美容

公開日:2018/10/24

長友佑都のヨガ友』(長友佑都/飛鳥新社)

 最近、朝のニュース番組をつけたら、長友佑都選手が出ていて驚いた人も多いかもしれない。10月からテレビ東京とBSテレビ東京の朝のニュース「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」の水曜日に「長友佑都の朝トレ」と題して、長友選手自身が“ヨガ友”を紹介し、話題になっている。ヨガ友は、サッカー日本代表として3回のワールドカップを経験、イタリア・セリエAの名門インテル・ミラノで長年主力として活躍、現在はトルコのガラタサライに所属する長友選手が、ヨガと出会うことで生み出したオリジナルのトレーニング法のこと。本稿では、そのDVDブック『長友佑都のヨガ友』(長友佑都/飛鳥新社)を紹介したい。

・肩こりや腰痛などの慢性的な不調がある
・ダイエットをしたい、メタボを解消したい
・メンタルを鍛えて、仕事のパフォーマンスを上げたい
・ネガティブ思考をやめたい

 こんな気持ちのある方は必見だ。体が柔らかくなり、動きに切れが増して運動パフォーマンスがアップ。さらにぶれない心も手に入れられるというヨガ友は、いったいどんなものなのか? ここでは、その一部を紹介していく。

advertisement

■ヨガ友でしなやかな筋肉と、しなやかな心を

「ヨガ友」が生まれるきっかけとなったのは、長友選手のヨガとの出会い。2014年、試合中にゴールキーパーと激突、右肩を脱臼してしまったとき、一刻も早く戦線に復帰するために取り組んだのがヨガだった。当初、長友選手は「トレーニングには向かない」と思っていたというが、3カ月も経つと体に明らかな変化が生じ始める。苦労していたポーズをとれるようになり、体がどんどん柔らかくなっていった。関節の可動域も広がり、動きの切れが増してパフォーマンスが上がるのを実感したという。

 それと同時に長友選手が感じていたのが、メンタル面の変化。控えでベンチに座っているとき、それまでならば「自分はなにもしていない」と落ち込んだり、イライラしていたのが変わり、不思議なぐらい冷静に試合を見守り、自分の出番に備えられるようになったのだという。

 そんな効果のあるヨガと、長友選手が実践してきた体幹トレーニング、ストレッチをミックスしてできあがったのが、長友選手オリジナルの「ヨガ友」だ。誰にでも簡単にできるものでありながら、単に筋力トレーニングを積むだけでは手に入れられない、柔らかくて、しなやかな本当に強い筋肉を作ることができる。さらにネガティブなできごとにも、ポジティブなできごとにも振り回されない強いメンタルを身につけることができるという注目すべきトレーニング法だ。日本代表のチームメイトたちが、みんなでヨガ友を教わっているTwitter動画も話題となった。

■基本ポーズは40種類! 気に入ったものを長く続けよう

 具体的なやり方は「ヨガ友レッスン基本ポーズ編」で40の基本ポーズを解説、「お悩み解決プログラム編」で「肩こり解消」「目の疲れ解消」「腰痛改善」「ダイエット」などの目的別に21コースのヨガ友の実施法を紹介している。

 基本ポーズで最初に取り上げられている「瞑想&太陽を仰ぐポーズ」の場合、スタートポジションの「あぐら」で5分ほど瞑想したあと

1 両手を上げる
2 手のひらを合わせる
3 手のひらを返す
4 両手を下ろす

という動作を、呼吸を意識しながら5往復するだけなので簡単だ。瞑想することでとても落ち着いた心理状態になれるし、一連の動作を行うなかで肩や胸まわりの筋肉がほぐれていくのを実感できる。本書によれば、この簡単な動作だけで「肩こり」「眠りにくい」「疲れやすい」「集中力がない」「憂鬱になる」「イライラする」を解消するのに効果があるという。

 付録のDVD映像を見ながら行うことで、「アラウンド・ザ・ワールド」のように写真だけでは動きがわかりにくいものもスムーズに理解することができるほか、ポーズを作る動作のスピードやその流れなどもわかりやすくなる。体のかたい人にはポーズを作ること自体がむずかしいかもしれないが、柔らかい人なら多くのポーズをとることはそれほど無理なくできるはず。動きに合わせた呼吸法や伸ばされる体の部位を意識しながら行うことで、より高い効果を期待できるはずだ。

 ひととおりのポーズを試してみたが、「座ったカエルのポーズ」や「腕を折りたたむポーズ」など、腕や肩甲骨まわりの筋肉を伸ばすポーズが気持ちよく、パソコンに向かうことが多い普段の生活のなかで、これらの部位に負担が多くかかっていることを痛感。続けていかなければと思わされた。

 男だからヨガには抵抗がある。体がかたいからヨガなんて無理。そう考える人も多いだろう。だが、体は動かせば動かした分だけ柔らかくなり、可動域が広がる。アスリートとしてより高いパフォーマンス発揮をめざす方はもちろん、日頃の運動不足を実感している人、肩こりや腰痛などの不調に悩んだり、集中力不足に悩んでいる方にも実践してもらいたい。

 TV番組の「長友佑都の朝トレ」では、長友選手自身がヨガ友を紹介。実施回数を省略しないで行っているので、テレビの映像に合わせてヨガ友をできる。朝から体を動かせば、その日1日をすっきりと過ごすことができるのではないだろうか。本書とあわせて試してほしい。

文=井上淳