婚活のためにパンツ大量購入、全身脱毛…。30代女性漫画家の涙ぐましい奮闘

恋愛・結婚

2018/10/21

『結婚したいアラサー漫画家が婚活前に女子力向上させてみた話』(英貴/ふゅーじょんぷろだくと)

 突然だが、アラサー女性の皆様。「結婚したいけれど、そもそも私、婚活市場で相手にされるのだろうか……。まずは女子力とやらを向上した方が良いのでは!?」と思い、暴走したことはないだろうか?

 筆者はとても身に覚えがある。同級生がどんどん結婚していき、周囲からも結婚を急かされていた20代後半。自身にも結婚願望は大いにあるのに、なぜかポツンと一人ぼっち。仕事終わりに、電車の中で勝手に涙が出てきたこともある。

 そこで、夜な夜なネット検索して、まつげエクステやネイルサロンを予約。ついでに某有名化粧品メーカーの婚活リップも購入し、挙句の果てに、テレビに出ている有名占い師のもとに相談に行った。

「全ては女子力が足りないせい」だと信じ込もうとしていたあの頃。今思い出しても胸が苦しい。

『結婚したいアラサー漫画家が婚活前に女子力向上させてみた話』(ふゅーじょんぷろだくと)は、息を吐くように「結婚したい」と言い続けているものの、婚活すらままならない30代の女性漫画家・英貴が、「せめて女子力だけは高めようと頑張った日常の記録」が綴られているマンガだ。

 例えば、「エステで脱毛すれば結婚できるかもしれない!!」と思い込み、まだ見ぬ未来の王子様のために「ほとんど毛が生えてこなくなるまでに3年はかかる」と言われた全身脱毛に通う体験談や、友人の勧めでタロット占いに通う話が収録されている。

 中でも一番衝撃的だったのは「パンツを買いすぎてタンスをぶち壊した話」である。

 福袋が好きな著者は、ある日、“バッグや服よりも比較的安価で福袋欲とファッション欲が満たせる”という理由で、パンツの福袋をネットで購入するのだが、届いた商品が予想以上にまともで、大いにはまってしまう。

 TV番組で「Tバックはお尻が引き締まる」という情報を見て興味があったことや、毎回レースの靴下やインナーパジャマなど、心遣いの行き届いたオマケを入れてくれたことにも心がくすぐられ、著者はパンツを買い続けた。

 積もり積もっていく下着たち。いつの間にか上下新品40セットは超えてしまう。着ることのないそれらはもはやコレクションと化してしまい、著者はパンツを収納するためだけに、ロココ調のタンスまで購入してしまう。

 だが、ある日下着を詰めすぎたタンスが開かなくなってしまい、力ずくで引っ張ったところ、タンスをぶち壊してしまうのだが――!?

 きれいなパンツは少ないより多い方がいい……。そんな軽い気持ちでパンツに手を出したものの、いつの間にかワクワクを求めて買い続けるスリルや快感の方に溺れてしまう。そんな姿を笑いながら読んでいたのだが、読後、ハッとして自身のことを振り返ると、「仕事に役立つかも」という名目で、電子コミックの大人買いを繰り返している記憶が蘇り、全く笑えなくなった。

 本書は他にも、モテ香水を30種類ほど一気にまとめ買いして、どれが異性にモテるのか本格的にアンケートを取った話や、実際に婚活パーティーに参加した体験も収録されている。

 恐らく著者の体験は、「結婚したい」と願う男女が少なからず経験してきたことだと思うのだが、最後の「女子力と婚活の関係」に関する衝撃的な結論は、胸が痛んだ。

 だが、経験して初めてわかる自分の欠点や、異性の本音というのは絶対にある。願うだけで何もしないでいるより、大いに前進しているはずだ。婚活に奮闘中の方や、モテや女子力に興味のある方におススメである。ぜひ読んでみてほしい。

文=さゆ